森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

マユミ 3

2008年11月21日 | 自然観察日記
 果(さくか)は4裂し初め、特徴的なニシキギ科の果実の姿になります。ところで、マユミは雌雄異株なんでしょうか?そういう説明を時々見るのですが、どの樹もよく実がついていて実のつかない雄株を確認したことがないですね。園芸品などどれも鈴なりで雄株を必要としていません。単為生殖で種子を作る?・・・花も私には両性花にみえるのですが・・・。

マユミ 1

2008年11月21日 | 自然観察日記
 いきなりの大雪、少々面食らっています。いつもなちらちらと2・3回降ってから積もるのですが、今年は不意打ち型ですね。マユミの果が綺麗です。マユミが脚光を浴びるのは決まって晩秋。今年もその時期ですが、この雪は少々早すぎます。

カマキリ

2008年11月18日 | 自然観察日記
 カマキリは冬眠するのかな?つい先日見つけたものです。卵で越冬するのかなと思っていましたが、結構元気な成虫です。暖かいせいでしょうかね。餌となるような昆虫ももう見当たりません。
 カマキリの冬眠というのは聞いたことがないので、おそらくはこの個体は産卵した後の静かな余生を楽しんでいるのでしょう。

スズラン

2008年11月16日 | 自然観察日記
 庭の片隅に植えられたスズラン、数年前までは沢山増えて、毎春花を摘んだ花瓶が玄関に飾られたものでした。いつしか傍に植えられたオッコの樹が生長して、枝が伸びスズランが生えているところを覆ってしまいました。花壇の縁で逃げるところもなく、僅かに残る間隙から顔を出しては葉を広げながら生き延びています。少々可愛そうなので今年は数株をプランターに移植し養生をしています。来春は新しい移植場所を考えて再びかっての賑やかな花を再現してみたいものと思っています。

センボンヤリ 2

2008年11月13日 | 自然観察日記
 これは閉鎖花の少し時間がたったもの。花弁を広げて普通の花のように開きません。自らのおしべめしべで種子を作ります。この閉鎖花が結実しはじけたものが先の果実です。春に咲く小さな白い花と同じ種だとはとても思えませんね。そういえば春の花の後、その果実を見たことがありません。森の案内人としては大いに問題がありますね。

センボンヤリ 1

2008年11月13日 | 自然観察日記
 センボンヤリが最後のステージを迎えています。大名行列に出てくる毛槍のように背の高い花柄を沢山伸ばしています。先端は種子を球状に配置し風に飛ばされ易いようにしています。タンポポの綿毛に良く似ていますね。キク科の特徴が良く出ています。

スポンタケ

2008年11月11日 | 自然観察日記
 もうキノコも季節もピークを過ぎて見られる種類が少なくなってきましたが、まだスッポンタケが残っていました。すでに老菌、胞子の排出を済ませたようで崩れ落ちそうに次第に傾き始めています。
 命あるもの役割が済めばやがて土に返るもの。自然の摂理の厳粛さを感じざるを得ません。晩秋という季節がそう感じさせるのでしょうか。

ウスノキ(カクミノスノキ)

2008年11月09日 | 自然観察日記
 午後の昼下がり、雑木林の林床に赤い実が目に留まりました。ルビーのような美しいウスノキの実です。実が角ばっていることからカクミノスノキといったほうが分かりが良いかもしれません。特徴的な五角形。花はツツジ科の五弁のつぼ型、もちろんこの季節花などありませんが、その花がそのまま果実になったような形に見えます。スノキという種もありますが、私が長岡で目にするものはみんなカクミノスノキのですね。

ノジスミレ 2

2008年11月06日 | 自然観察日記
 閉鎖花もつけています。これを見ればもう単純に間違えて花が咲いたというのではなく、子孫を残そうとするしっかりとした戦略に基づいて花をつけているように思えます。野に生きる植物は気候の変動をただ甘んじて受けているのではなくて、それにどう適応するか日々戦略を練って実践しているようにも思えるのです。

ノジスミレ 1

2008年11月06日 | 自然観察日記
 季節外れのノジスミレを見つけました。公園の草地に数個体が花をつけています。何か宝物でも見つけたような大変得をした気分です。もう紅葉が進んで冬囲いが始まっている季節。本当は来春咲くはずのものでしょうが、季節を間違えてしまったのでしょう。少しかわいそうな気もします。

ヤマノイモ 2

2008年11月03日 | 自然観察日記
 芋堀が難しいので狙いをむかごにしぼります。簡単にむかご集めができます。沢山いりませんからちょっとだけ秋を楽しむ程度の量で良いですね。
 一緒に写っているのはヤマノイモの実。立派に種になっているわけで、次世代を残せるのにわざわざむかごを作っての徹底振り。凄いなぁ。子孫を残すのに大変な執念ですね。もっとも種(実)は有性生殖で遺伝情報が親と異なる子を、むかごは無性生殖の栄養繁殖。親と同じ遺伝情報を持ちます。どちらがいいのか一概には言えないのです。

ヤマノイモ 1

2008年11月03日 | 自然観察日記
 ヤマノイモを自然薯といいますが、この季節が芋掘りのタイミングですね。葉が黄色くなって遠目でも良く目立ちますから獲物のありかはすぐに分かります。しかし、掘るのはなかなか大変で根とか石などで困難を極めます。

ゲンノショウコ

2008年11月02日 | 自然観察日記
 民間薬でおなじみのゲンノショウコです。この花は2色あることを知っている人は案外少ないのではないでしょうか。越後のものはほとんど白色の花で、富山辺りから西は赤紫の花が多くなります。私の庭には以前立山の山麓の称名滝を見学したときに駐車場に生えていた赤紫の個体を連れてきたのが根付いています。もともと家の周りにはゲンノショウコは少なくて白い花は見かけませんが、これからこの個体はどんな生育をするのか興味をもって見ています。
 タンポポも越後の在来種は黄色ですが、九州など西日本には白いものが主流です。種によって日本の東西で色が違うなんて面白いと思いませんか。