金平糖という言葉を使って表現することが多いのですが、そう果という果実が球形に集合した形状をしています。そのそう果の先が極端に曲がっているのが面白いですね。「ひっつき虫」の一つと考えても良いのですが、あまりこの果実にひっつかれたことはありません。
危険な思いをしてできるだけ近づきカメラを望遠にして撮った一枚です。花の細かな点はカメラの性能が良くないこともあり分かりません。しかし、シライトソウの野生の個体を観るのはかなり久しぶりでなかなか出会えないものです。白く見えるのは細い花弁です。沢山の花が穂状についている花序です。
一見ショウジョウバカマに似た葉ですが基部が細くなり柄のようになっている葉です。見つかると盗掘されるのが落ちですが、この個体は急峻な崖にありましたから人が近づけないと思います。いつまでも残っていてほしいものです。
花はムラサキ科に多い花序の先がくるくる巻いた形状(さそり型花序)をしていて、開花するにつれそれがほどけて真っすぐになっていくというものです。花冠は5片の花弁を持ちますが、果実は4個の分果になります。このあたりの数字の不一致が面白いところです。
柏崎地内に八石山という500mほどの低山がありますが、その一つの登山道脇に不動滝という場所があります。チョウジソウを見たついでに車で移動し滝まで歩きました。河の周辺にミズタビラコが沢山自生していたのにはちょっと驚きでした。経験的にはもっと深い山の渓流に自生しているという印象を持っていたからです。
チョウジソウの花を見つけたという話を聞いて案内していただきました。自生の期待をしましたがどうも環境から植栽されたものが生き残っているという判断をしました。藪に包まれた休耕田の片隅で付近にはカラーなども見つかりました。新潟県内にも自生がわずかにあるようですが残念ながら確実な自生を目撃していません。