村上から北上すると海岸の岩場にはイワユリが沢山見られます。新潟にはユリ属が6種ほど自生していて他県に誇れるユリの県です。(イワユリ、コオニユリ、ヤマユリ、ササユリ、ヒメサユリ、クルマユリです。タカサゴユリは帰化種)
スカシユリともいわれます。このユリの特徴は上を向いて咲くこと。ユリは燐片が肥大していわゆる球根を作りますから、いわば等の水分条件の悪いところでも生活できるのだと考えられます。イワユリは特にこの能力が発達していると思われます。
魚つき林に海岸に沿って道ができており、途中の社まで続いています。この林を覆う樹はタブノキとヤブツバキ。他に僅かにタニウツギなどの灌木が混ざってはいるものの、ほぼ2種で占められていました(詳しい調査をしたわけではありませんし、森の内部に入ってもいませんから他に重要なものが存在している可能性もあります)。いずれも大木で、特にタブノキは大木で圧倒されます。県内ではこれほどのボリュームのある所は他にないのではないかと思います。タブノキの群落が県北の村上に存在するということが驚きなのです。
足場の悪いところでタブノキの実を見つけて、やっとの思いでカメラに収めました。1cmほどの実は小さなミカンの実のようにツヤツヤしています。もう花の季節ではありませんから花を見ることは出来ませんでした。しかし、生えている樹はどれもが巨木でしかも素直な樹形をしているものはなく、風雪に耐えてきた重々しい姿ですから、この林の中にいるだけで異次元の世界に入ってきた気分にさせられます。
緑一色の深い森の中で、僅かな色彩がありました。タブノキの新芽です。根元から小さな小枝を出していたのです。この枝が大きく成長するとも思えませんが、うす暗い空間に展葉しています。
春、この森が一斉に新葉を伸ばす頃はこんな色の光景が見られるのですね。すばらしい景観になるような気がします。その頃に再び訪れてみようと思います。
春、この森が一斉に新葉を伸ばす頃はこんな色の光景が見られるのですね。すばらしい景観になるような気がします。その頃に再び訪れてみようと思います。
先日村上に行った折、三面川の河口にある魚つき林を観察してきました。新潟県では最大規模で、ほかに指定されている場所があるかどうか不明ですが、県内では貴重な保安林です。国は日本の森林を保護するために17種類の保安林を指定していますが、魚つき保安林はそのうちの一つで、指定されている面積は決して多くはありません。
この森は江戸時代から「鮭を呼ぶ森」として村上藩が管理し保護してきたものなのだそうで、今は魚つき林として指定されているのです。鬱蒼とした大木が茂って、枝葉が海面までせり出している場所もあります。
この森は江戸時代から「鮭を呼ぶ森」として村上藩が管理し保護してきたものなのだそうで、今は魚つき林として指定されているのです。鬱蒼とした大木が茂って、枝葉が海面までせり出している場所もあります。
指定されている森の上には県道が走っていて、カーブの手前の広くなった場所には魚つき林を示す表示板が設置されていました。背景の大木に隠れ気味で余り目だっていません。ほとんど注目されるような表示ではないのですが、ここが特別な場所なのだということを知らせています。
里山フィールドミュージアムに新たな帰化植物が次々に見つかっていています。工事による芝張りが最大の原因で芝に入り込んでいる種子が発芽してくるのです。どこで作られた芝かによって移入する種も違いがあるようです。最近気付いたのがマツバウンランで何十株も発芽していました。かなり広範囲にでてきましたから、取り除くのは至難の雰囲気です。可愛い花はいいのですが、ここの生態系に影響がないことを祈りたいですね。はびこっている場所の話では足の踏み場もないほどの密生ぶりになっているのだそうです。
この季節素材が沢山あって投稿するころにはタイミングがズレてしまっていることがままあります。タイミングを意識してはいるものの特にこだわるりゆうもありませんから、マイペースで日々書いています。
グミです、アキグミ。整った十字形をした花が目に付いてカメラを向けました。結構見慣れてはいるものの、一つ一つを丁寧に見ることは少ないでしょう。この花には花弁はありません。がく筒の先端が4裂していて花弁のようにみえるのです。雄しべは4。この花に止まる小さな甲虫(種名はわかりません)が花粉の媒介をする一役をかっているのでしょうか。しかし、おびただしい花数をつけておびただしい実をつける種ですから、全てを昆虫でまかなうことは出来ないのではないかと思います。自花受粉をする仕組みを持っているような気がします。
グミです、アキグミ。整った十字形をした花が目に付いてカメラを向けました。結構見慣れてはいるものの、一つ一つを丁寧に見ることは少ないでしょう。この花には花弁はありません。がく筒の先端が4裂していて花弁のようにみえるのです。雄しべは4。この花に止まる小さな甲虫(種名はわかりません)が花粉の媒介をする一役をかっているのでしょうか。しかし、おびただしい花数をつけておびただしい実をつける種ですから、全てを昆虫でまかなうことは出来ないのではないかと思います。自花受粉をする仕組みを持っているような気がします。
車を運転しているとときどきはっとさせられるものが眼に飛び込んできます。運転中周囲をキョロキョロする癖があって、同乗者には嫌われるのですが、それでもこれは!と思う場所には車を止めてカメラを向けます。
みごとな果実をぶら下げているドイツトウヒに出会いました。別名ヨーロッパトウヒといい植林に積極的に移入された樹種で公園や個人の庭先にもしばしば目撃します。それでも、立派な果実にはなかなかお目にかかりませんから、千載一遇のチャンスとばかりに路肩に車を止めて観察しました。これほど長い果実はマツ属では珍しくサンプルとして欲しいのですが、それは叶いませんでした。
クリスマスのモミの樹の代わりというよりこちらの方が主流なのだとかいう話もあるので、家庭に植えられているのはそういう事情があるような気もします。
みごとな果実をぶら下げているドイツトウヒに出会いました。別名ヨーロッパトウヒといい植林に積極的に移入された樹種で公園や個人の庭先にもしばしば目撃します。それでも、立派な果実にはなかなかお目にかかりませんから、千載一遇のチャンスとばかりに路肩に車を止めて観察しました。これほど長い果実はマツ属では珍しくサンプルとして欲しいのですが、それは叶いませんでした。
クリスマスのモミの樹の代わりというよりこちらの方が主流なのだとかいう話もあるので、家庭に植えられているのはそういう事情があるような気もします。
モミジイチゴもあるのですが新潟で見るものとはどこか雰囲気が違います。個体差はあるにしても頂の裂片がかなり長めで「ナガバモミジイチゴ」とでもいいたいような姿です(普通のものも散見されます)。クマイチゴとしたのもなんとなく変。葉の形はクマぽぃのですが壮大さがありません。一の倉沢遊歩道はかなりの標高がありますから、低地の個体とは様子が違っても良いとしてクマイチゴにしておきました。問題があったら指摘してください。
マイナーな野草ですが、タニタデです。まだ花の時期ではなかったので小さなつぼみ状態。「タデ」といいますがタデ科ではありません。ミズタマソウと同じ仲間でアカバナ科に分類されます。花の後の実はミズタマソウそっくりです。つぼみの頃はせいぜい葉脈が赤くなることが目印でしょうか。(7月上旬の姿です)
地味なランです。大きさ15cm程度で2枚の葉の間から花茎を伸ばして数個の黄緑色の花を咲かせます。陽の当たらない林の中に見られますが、近くに覆いかぶさるような草本がないような場所で見かける気がします。光量の関係なのでしょうか、適度に開放されていないと生育には向かないようですね。多い種ではないのですが、大体同じところにかたまって生えていますから、一つ見つけると付近を捜せば何個体かは見つけることが出来るものです。
クモキリソウは花の形がユニークです。細かな説明はしませんが、ラン科植物の花としての造詣の巧みさを垣間見ることが出来ますね。この姿が「蜘蛛」に似ていることが名前の由来だとする意見がありますが、真偽のほどは定かではありません。