教員を行っていたころ40年も昔のことでしょうか。山古志の生徒の家庭に家庭訪問をした際、帰り際にお母さんから無理無理渡されたキノコがこのセンボンイチメガサ。きれいに処理されていて水煮状態で加工されたもの頂いたことがあります。その時付け加えられた言葉が恐縮している頭の中にしっかりと記憶されませんでした。さらに、地元で使っている名と私の知識が重ならなかったので不明のまま「美味しいキノコ」という印象で長い間謎のキノコでした。それがいつしかコノセンボンイチメガサだと確信して久しいのですが、久しぶりに思い出のキノコに遭遇しました。それも見事な大株です。普通に発生するキノコといわれながらも個人的には出会う機会が少ないものです。
歯触りはしっかりしていてぬめりも多少あります。食用キノコとしてはかなり優秀なものではないかと思いますが、似ている毒キノコ(コレラタケ)があるため敬遠されているのでしょう、日本ではあまり知られていない種です。
落ち葉を剥がして出てきたのがカメムシです。カメムシタケに侵されて菌糸束がいくつか伸びています。最も長い菌糸束、つまり子実体の柄を誤って折ってしまいました。濡れた落ち葉の重なりが複雑で余計な力が加わったようです。
全体が繋がっていいる写真を撮りたかったのですが不覚にも折ってしまい並べて撮ることしかできません。過去にいくつかの冬虫夏草をみる機会がありましたが、比較的多くあるといわれるもののカメムシタケは初めてです。これもキノコの一種。カメムシに依存して生きているキノコ・・。自然界は実に不思議な世界です。
当間山の植物を見ています。先日マルバフユイチゴの赤い実を載せました。他にもたくさんの種の赤い実がありましたからまとめて紹介します。
ミドリユキザサは深山に見られる大型のユキザサです。雄株雌株がありなかなか綺麗な実に出会えることは多くありません。今回は未熟な実の中に赤くなっているものを見つけました。きれいですね。