森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ハナノキ 雌花

2011年04月30日 | 自然観察日記
カエデ科の仲間にハナノキという高木がポツンポツンと植栽されています。個人のお庭で栽培されている方は多くないかもしれませんが、公園の近くに親沢という集落がありますが、そこの住人のTさんのお宅にはあきれるくらいの立派なハナノキが何本もありました。花の時期ですから花の写真を撮りたいのですが、高すぎて撮れません。別の場所に幼木があり、運良く花を僅かにつけていたので早速写真収めました。雌雄異株ですがこれは雌花。大きめの子房とそこから二つに分かれて出る花柱が特徴的ですね。

ノジコ

2011年04月29日 | 自然観察日記
この時期は小鳥が飛び交います。姿を見つけると直ぐカメラを向けるのが癖になってきました。耳にする鳴き声で判断できればもっと違った対応も出来るのでしょうが、初心者ゆえ映像にしてそれから種を特定する。写りが悪いと判別不能で、それ以上の追究は没。今回はそれなりの像が撮れましたからノジコと判明しました。どんな鳴き声だったかなぁ・・・・。

緑色のカタクリ

2011年04月28日 | 自然観察日記
まだまだ県内ではのカタクリの花が楽しめます。丘陵公園も100万株の大群落という触れ込みで宣伝していますが、GW中は十分楽しめます。群落を楽しむばかりでなく、その中に混ざっている変わり花を探すのも楽しみの一つかもしれませんね。今回は緑色のカタクリに出会いました。これは丘陵後援ではありませんが、これほど整った緑色をした花は今回が初めて。緑色を「あお」と表現しますから、「アオバナカタクリ」と呼んでいいのでしょう。

エドヒガン

2011年04月27日 | 自然観察日記
長岡はまだサクラの盛りでソメイヨシノさえ散っていません。満開の春爛漫といったところ。サクラの話をするとやや長い説明になってしまうのですが、サクラの種類というと多くの方が口にするのは、「ソメイヨシノ、シダレザクラ、ヤマザクラ、サト(ヤエ)ザクラ」の4つ。実はこの中に野生種は入っていません。「ヤマザクラ」という場合、「サトザクラ」に対比して「山にあるサクラ」という意味で使っているようで、「種」として使ってはいませんね。
しかし、その「山にあるサクラ」(野生種)にヤマザクラと名前が付いたサクラがあります。ただし、新潟県では糸魚川辺りに僅かにあるようですが他の地域にはなくカスミザクラになります。したがって新潟県内にあるのは、大木で白い花ならカスミザクラ、小木で薄ピンクで早くに咲くサクラはオクチョウジザクラ、やや深い山に多いのですが大木で濃桃の花ならオオヤマザクラ、高山にはミネザクラが野生のサクラといっていいでしょう。
ところで、エドヒガンも野生のサクラで県内にもあるのでしょうが残念ながら私は未だに確認できていないのでなんともいえない状態です。写真はシダレザクラです。実はこのシダレザクラはエドヒガンの一品種として扱われます。枝垂れていてもそうでなくともエドヒガンでいいのです。高遠のコヒガンザクラもエドヒガンの一品種と考えればいいと思います。
他のサクラとの見極めは花の下部につく額筒の形をチェックするのが手っ取りばやいでしょうか。このように丸みを帯びています。この丸みを帯びている桜を見れば、そのサクラにはエドヒガンの血が入っている栽培種(自然交雑種含む)と考えてまず間違いありません。他のサクラは程度の差はあっても細長い円筒形をしています。

アオスゲ

2011年04月26日 | 自然観察日記
色鮮やかな春の草花が百花繚乱の状態になってきましたが、そんななかあえて日陰の花にも注目です。これはごく普通にあるアオスゲの花。山の比較的日当たりのいい草地にあります。小さな草でせいぜい10cm高ですか。黄色っぽいのが雄花、その下のほうにやや薄い緑色のものが雌花です。黄色の雄花が結構目だってそれなりの美しさをかもし出しています。この時期はさまざまなスゲも見られるので見逃せない時期なのです。しかし、スゲは難しい草ですね。みんな同じように見えます。

カタクリの変わり花

2011年04月25日 | 自然観察日記
目下丘陵公園のカタクリの群生地は花盛りで、なかなかの景観をしています。HPでご覧になるとその圧巻さが分かるのではないでしょうか。その大群落の中に変わり花も点在します。この株は緑色をした花をつけますが、種子は出来ていないようです。分球で増えているのかかなりの株立ちになっています。一見病気のような感じもしますが、一応生活は出来ているようですから、頑張ってもらいましょう。

ノスリ 再び ①

2011年04月24日 | 自然観察日記
先日ノスリを載せましたが、再び登場してもらいます。ワシ・タカの仲間で丘陵公園で見られるもがこのノスリとサシバ(それにトビ)。ノスリはもう直ぐもっと高い山に移るということでまもなく見れなくなるといいますから、ノスリが現れると夢中でカメラを取り出します。なかなか出会えないのですが、不思議と私の前には現れてくれます。しかし、相変わらずピントの合った写真にはなりません。

ノスリ 再び ②

2011年04月24日 | 自然観察日記
ノスリは結構白っぽい鳥ですね。これはお腹側です。下部が黒い帯状になって見えるのがノスリの証拠です。きちんとした望遠カメラならいい写真になっているのですが・・。まもなく公園から姿を消してしまいます。

オオアレチノギク 帯化

2011年04月23日 | 自然観察日記
柏崎の公園脇に枯れたオオアレチノギクの茎が残っていました。そこに帯化したものが何本も見つかります。いずれも根元からではなく茎の途中からの帯化。この成長段階で帯化するような何かしらの作用があったのでしょう。遺伝的な性質がそうなのか、ウイルスによるものなのかあるいは何か薬品が散布されたのが原因なのか・・・。帯化のメカニズムはまだはっきりしたという話しは聞きません。かつて、工場廃液を埋め込んだ造成地に沢山の帯化した草が生えたという話を聞いていますが、多くの場合化学薬品の影響と考えたほうが正しいような気がします。見つかるのは人の生活の場の近くです。

毛変わりのウサギ

2011年04月23日 | 自然観察日記
ノウサギが飛出してきて藪に入りました。でも何かおかしな様子・・。追いかけて確認すると、ちょうど白い冬毛が抜け落ちてきて夏毛に変わろうとしているところ。少々みっともない格好で、とても目立つ存在です。まだ草木の葉が茂っていないこともあってかなり遠めでもそれと確認できてしまいます。ウサギにとってはこの時期はかなり危険な季節ではないでしょうか。

アスナロ

2011年04月23日 | 自然観察日記
スギの植林が多いのですが、「ヒバ」と呼んでいる樹の植林も結構あります。そのヒバも、一種を言うのでなくヒノキ科のヒノキ、サワラ、アスナロ、ヒノキアスナロなどを区別せずに言う場合があります。丘陵公園にも「ヒバ」が植栽されている場所がありますが、それはヒノキアスナロでした。これはアスナロで葉の裏側の白い部分(気孔溝)が目立ちます。「ヒバ」の見極めは葉を裏返すといいですね。それぞれの樹の特性があるのでしょうが、ヒノキよりねじれやすく耐水性には優れるとあります。

タゲリ

2011年04月22日 | 自然観察日記
寺泊からの帰り信濃川の土手道を車で走っていると、見かけない比較的大きい鳥の群れが上空を舞って脇の水田に降り立ちました。慌てて車を止めカメラを取り出して構えましたが、景色に溶け込んでよく分かりません。脇といっても広々とした田んぼのこと、ゆうに100mは離れています。あてずっぽうにシャッターを押して後で拡大をして調べることにしました。その中の一つがこの写真。専門家に聞いて確認したところタゲリという種で、あまり良い写真ではないのですが、尾の白い紋様はなかなか特徴がよく出ているという話でした。頭部の冠に飾りばねがあるのだそうですが、今度はそれを見たいと思いますね。

雪を割る カタクリ

2011年04月21日 | 自然観察日記
こういいのが本当の「雪割草」。尖った葉先で見事に残雪を突き破っています。熱く積もった残雪の場所はさすがにこうはなっていませんが(雪を掘って見ると分かります)、少なくなった場所では完全な雪消えを待っていれないのでしょうね。自ら割って出てきます。凄いなぁ・・。なんで分かるのでしょう?

ヤマアカガエル

2011年04月20日 | 自然観察日記
山の動物たちは例え雪があっても季節を知っているのでしょう。雪が消えたたまり水のところに産卵したのはヤマアカガエル(中央の黒い塊)。親の姿は見えませんから、産卵後またどこかにか隠れたのでしょう。つい先日まで雪の原だったこの棚田、雪開けと当時に一斉に産卵したようです。サンショウウオと違って、この池の泥の中に潜んでいる可能性がありますから産卵のタイミングを簡単に知ることが出来るのでしょう。流れのあるところには産卵しません。浅い静水域でないと生まないのですが、時に水枯れが起こり成体になる前に干上がってしまう場所もあるのです。寒い時期といい浅い場所といいこういう環境に産卵する理由は何でしょうね。