森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

大岩に取り付いて生育する草花 イワヒバ

2015年04月30日 | 自然観察日記
ここは巨大な地すべりによって形作られたとするジオサイト。巨石がごろごろしていますが、その巨石の凹凸を利用して生育している草花をいくつか拾ってみました。
イワヒバです。今まではかなり高低差のある崖にへばりついているのを見るのが一般的でしたが、ここでは湖面に突き出た大岩の頭に生育しているのを見つけました。ちょうどここが「覗き」になっているため、うっかりすると踏みつけてしまいそうです。

大岩に取り付いて生育する草花 タチツボスミレ

2015年04月30日 | 自然観察日記
このタチツボスミレは運が悪かったのか、発芽した場所が大岩の裂け目。水分条件が悪そうな場所ですから、夏場は厳しいでしょうね。しかし、かろうじて生き延びているようで小ぶりながらも花も咲かせ世代を残そうとしています。

バイカモ

2015年04月29日 | 自然観察日記
山からの水が豊富なのでしょうか、綺麗な水が月不池からどんどん流れ出してきています。この池の下流の方には長池というなの川のような池があって、その池から集落へ小川が流れ出ています。その小川は家々の洗い場として使われ生活の一部になっています。その小川をのぞき込むと藻がふさふさと揺れています。くすんだ色で分かりにくいのですがバイカモです。この季節も枯れずに生きていることを知りました。

岡にあげたバイカモ

2015年04月29日 | 自然観察日記
残雪があちこちに見られる季節ですから、流れている水はとても冷たいのですが腕まくりをして一株水中から取り出してみました。夏場の清流にみる美しいバイカモの葉とは異なり全く別物のように見えます。

バイカモの葉

2015年04月29日 | 自然観察日記
バイカモの葉をしげしげと観察したことがなかったのですが、写真などで見る夏の様子とかなり違いがあるようです。「バイカモでないのかなぁ?」と疑ってはみたものの、流水中のこういう生態をする種はバイカモ以外に思いつきません。冬の様子と夏の様子にかなり違いがあっても不思議ではありませんが、生活用水として利用する脇にバイカモが咲くなどとはとても素敵だと思いました。

コシノコバイモ

2015年04月28日 | 自然観察日記
コシノコバイモの花がたくさん咲いている一角があって久しぶりに堪能しました。たくさんと言っても密生する種ではないので一つのアングルにまとめて写そうにも花が小さいので絵になりません。好きな方が結構おられて丘陵公園を訪れる方から問い合わせがあるのですが、あいにく公園内には自生はありません。どこに行けば見られるかという問いには、お隣の雪国植物園を紹介するのですが、あちらももともと自生していた個体ではないと覆います。県内広く自生している種ではあるものの長岡の西山丘陵には見られ無い種ですね。

コシノコバイモの開花直前の状態

2015年04月28日 | 自然観察日記
10m平方に何個体もありましたから、いろいろなステージの個体を見ることができました。開花直前の個体です。開花後は下向きになる花も開花直前までは上を向いて成長してきます。やがてうつむき開花します。

コシノコバイモの花拡大

2015年04月28日 | 自然観察日記
コシノコバイモの花を拡大してみました。花弁の中央には列をなして毛が生えています。花弁の縁の毛もそうですが、果たしてどんな機能があるのでしょうか。訪れる昆虫の受粉時関係があるのか、あるいは雨滴を遮る目的を持つのか・・・。ちょっとした発見です。

ハルユキノシタ

2015年04月27日 | 自然観察日記
ダイモンジソウの仲間ですが、葉の切れ込みが少なくほぼ円形の葉。これはハルユキノシタと思われます。花のない季節ですから確信的なことは控えることにして、分布を調べると糸魚川地域には採集記録がたくさんあります。その他の記録にはわずかに弥彦山塊にある以外に他地域では県内はありません。にたような個体を見かけたような記憶もあるのですが、どうやらダイモンジソウだったでしょうか。湿り気のある岩場に瑞々しい葉が繁っていたのが印象的です。

ハルユキノシタの葉裏

2015年04月27日 | 自然観察日記
後日の再検のために記録しておきます。花があるともっとはっきりします。なによりも疑問に思っている地域の個体を調べないといけないようです。果たして7ハルユキノシタの生育は県南に限られるのか?(弥彦山塊にはあります)