森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

コンニャク(サトイモ科)

2006年01月20日 | 自然観察日記
 古いファイルから、通りすがりの畑で妙なものが眼に入ったので確認すると、これだった。コンニャクの花は身近な植物でありながらあまり見た人は少ないのではないか。私も写真ではお目にかかってはいたが、実物はこれが最初である。 
 サトイモ科の多年草で東南アジアが原産という。科特有な花の形態をしていて、ミズバショウと同じ仲間だということがわかる。栽培は、秋に掘り起こして翌年の春に植えるということを三回、つまり3年物を出荷するのだそうだ。
花は4年を過ぎた頃から咲くようになるから、コンニャクは至る所に栽培されているが花はほとんど眼にすることがないのだ。花を咲かせ実がなると養分を取られ芋の品質が悪くなリ、また4年経つと芋が大きくなり過ぎて丸ごと機械にかからないという事情もあるという。
世界最大の花は昨日紹介したラフレシアでなく、「アモルフォファルス・ギガス」というこの仲間である。

ヒノキ(ヒノキ科)

2006年01月08日 | 自然観察日記
 「火の木」だからこれを摩擦すれば火が出るはずと一生懸命摩擦した経験がある。子供の頃の話だから、コツや仕掛けがわからない。このときは摩擦面が黒くなって煙がでてくるまでは出来たが、力尽きてダウン。ゼンマイの綿毛やなにかの火を呼び起こすものが足りなかったようである。
 それはそうと森林国日本の誇るべき樹木で、スギとともに主要な建材である。この2種類が日本に存在するから、林業が成り立つといっても過言でない。ただ、現在は外国の自然木を切るから安く手に入るからかなり苦しい場面ではある。しかし、やがてそれも出来ない時代が来るだろう。そのときは、きっと日本の林業で生産されるヒノキやスギが大いに見直され森林国日本の有難味がわかるだろう。