森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

真紅のボケの花

2008年01月31日 | 自然観察日記
 いい赤い色ですね。ボケの花も日本人が大好きな花です。長い時間を使って、選抜を重ねてここまで来たのだろうなぁと感心します。野生の花は洗練されていないので少々見劣りしますが、この色には引き込まれます。
 経験から、赤い花がある場合は黄色の花もあるのですが、ボケの黄色の花はあるのでしょうか?今のところ私の辞書には記載がありません。世界を探せばどこかにあるのでしょうか?

アカバナイチゴ

2008年01月30日 | 自然観察日記
 実だけでなく花も赤いイチゴです。イチゴの花は白いものと固定観念がある私にとっては少々奇異な感じがしました。もっともこれはオランダイチゴの仲間(ストロベリー)のはなしで、キイチゴの仲間(ラズベリー)にはベニバナイチゴという高山種があります。原産がどこの国なのか実の味はどうなのかなどは、不勉強でまだ分かりません。それにしても、園芸界の国際化が凄まじくてなかなかついていけませんね。

ストロベリーツリー

2008年01月29日 | 自然観察日記
 ツツジ科の花は例外もありますが大別するとつぼ型かラッパ型。どっちが優れているんでしょうか?つぼ型の花は大きなものはありませんから、小さな昆虫を相手にし、ラッパ型の種は比較的大きな昆虫を相棒にしていると考えていいのかもしれません。小さな昆虫を相手にするには、風の影響を受けにくいつぼ型がいいのかな?と勝手に想像しています。
 つぼ型のツツジで思い出すのが、伊豆の山のアシビ(馬酔木。アセビとも)。春早く一面に生い茂ったアシビが沢山の花をつけている光景が目に焼きついています。越後にはない光景で、ちょっとした衝撃。長い長いアシビのトンネルもあり壮観でした。またいつか訪れてみたい場所です。
(写真はストロベリーツリー 西欧原産 イチゴのような実ができる)

ロウアガキ

2008年01月28日 | 自然観察日記
 ロウアガキという観賞用のカキです。家の周りに当たり前にあるカキノキが小さな盆栽になっているのがちょっと不思議な心地。そういえばカキノキについてあまり知識を持っていないこと気づきました。
 農家の軒先には決まってカキノキがありますが、このルーツはどこでしょうか。かなり古い大陸由来の果実程度の感覚でしたが、西日本にカキノキの野生種があるそうですね。そうすると在来種の品種改良で各地に広まったと考えるのがいいのでしょうか。
 このロウアガキ、雌雄異株となっています。庭にあるカキノキは雌雄同株ですからこの違いも新しい発見です。

トキワヒメハギ

2008年01月27日 | 自然観察日記
 ヨーロッパ原産のヒメハギだそうです。日本のヒメハギは草本ですがこれは低木。小さな鉢植えですからなかなか気づきにくいですね。ハギといってもマメ科ではありません。なんとなく花の形はハギに似ている気もしますが、ヒメハギ科という括りでマメ科とはそんなに近いグループではないとされます。
 春から初夏の日当たりのよい里山にぽつんぽつんと咲いているヒメハギをイメージしながら、かわいい花を楽しみました。

セツブンソウ

2008年01月26日 | 自然観察日記
 可愛い花が店頭で売られていました。セツブンソウです。越後には自生していない植物ですから、私にとってはちょっとした憧れの種です。今まで自生を一度も見たことが無いのです。いわゆるスプリング・エフェメラル(春の妖精)といわれるもので、場所によってはあたり一面咲き誇るとか。是非一度は訪れてみたいと思っています。
 ところで、鉢物で春を楽しめることは有難い気もしますが、この花は栽培されて増やされたものなのでしょうか?山取りされてそのまま店頭に並んでいるように感じました。キンポウゲの仲間は気難しいものが多いのです。
 売れれば売れるほど自然が破壊されるという構図になっているような気がして、買う気がしません。というより買ってはいけないと思いませんか。

ロウバイ

2008年01月25日 | 自然観察日記
 ロウバイの季節です。といっても越後は鉢植えで楽しむことしかできませんが、花の香りで春を慕います。今ちょっと晴れ間が覗いていますが、路面は圧雪でつるつる、「寒」真っ只中。
 冬に咲く花だから花弁を光沢のある成分(クチクラ?)で覆っているのでしょう。原産地がどういう環境か分かりませんが、この時期この香りに誘われてくるポリネーターはどんな昆虫なのでしょうね。鑑賞する人間にとってはこの時期に咲く花は有難いのですが、なんでわざわざ受粉しづらいこの時期に開花するのでしょうか。積極的な意味が分かりません。

レケナウルティア(初恋草)

2008年01月24日 | 自然観察日記
 予報どおり今日は大荒れ。新幹線も止まったというニュース。これが普通の冬なのだと言い聞かせています。まだまだ積雪が無い分恵まれているということでしょう。
 馴染みのない可愛い花がありました。クサトベラ科のレケナウルティアというラベル。日本名で「初恋草」だそうです。名前にどういう意味があるのか分かりませんが、青や黄色などと色のバラエティーがある結構賑やかな園芸植物のようです。オーストラリアの原産とか。
 クサトベラ科の種は在来種にはありません。世界に目を向ければ、途方も無いくらい私の知らない種があります。よくぞ変化したものだと思わざるを得ません。地球にはそれくらい環境の差異があるということですね。
 

チェッカーベリーの赤い実

2008年01月23日 | 自然観察日記
 東京は雪が舞っているとのこと。越後では話題にもならないことで騒がしい感じがしています。太平洋側で雪の話題が盛り上がるということは日本海側は春に近づいた証拠。立春にはまだ時間がありますが、今年は少し早い春が期待できるのでしょうか。
 花屋で可愛い赤い実が目に留まりました。果実が縁(がく片)が発達して花弁のようになっています。まるで花のようです。これは面白い。しばし見とれてしまいました。在来種でもある純白のシラタマノキと同じ仲間だろうと思いますがチェッカーベリーという名札が付いています。北米の原産とのこと。ツツジ科の低木です。そういえばツツジ科の花というのも面白い進化をしているグループです。

シーマニア

2008年01月22日 | 自然観察日記
 花の形の進化を考えることはとても面白いことです。花粉の媒体(ポリネーター)を昆虫に求めた種は、特にいろいろとユニークな形を作り上げてきています。中でも双翅類(蜂・アブなど)を選んだグループは、次第に筒状に進化してきたように思います。
 絵はシーマニアという南米のイワタバコ科の植物とか。この種もきっと仲良くなった双翅類がいると思います。彩りもなかなかで大いに昆虫を引き付けるのに役立っているのではないかと考えています。

ルクリア

2008年01月21日 | 自然観察日記
 アッサムニオイザクラという名が付いていました。中国雲南省の原産のアカネ科の植物とあります。なかなか上品ないい香りがします。近年鉢物で出回っているという話ですが、私は初対面です。色といい形といい桜を連想させるには十分ですね。それにしてもランでないのに「ラン」という名前が沢山付いていますが、「サクラ」と名が付く植物も多いですね。「サクラ」と付けると日本人には受けがいいようです。

モンステラ

2008年01月20日 | 自然観察日記
 職場にモンステラがあります。同僚のYさんは「モンちゃん」といって可愛がっています。ペットというわけでもないのでいささか妙な気もしますが、ある種の思い入れがあるのです。
 それはそうと、モンステラの葉の穴が不思議だなぁと常々思っています。新葉はくるくる巻かれた状態で伸びだし展開します。大型の葉も小さな原型のときから穴になるべきところとそうでないところが決められて成長してくるはずですから、どういう手はずでこうなるのか・・。その過程を類推するととても不思議な気がします。おまけにこの写真は斑入りの品種で、葉脈の左右で葉緑体を持つ持たないが決められていますね。全て元になる細胞レベルの現象なのでしょうが、単純にDNAの仕業と片付けられない植物の形を作る不思議(形態形成)を楽しんでいます。