Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

ふえをふく岩

2006-09-23 | うちの子に御用?
うちのルーク・スカイウォーカー(7歳児)が図書館で借りてきた本。
連日ルークがらみの話題ばかりです。彼はこのブログの侵略者(笑)。
でもときどきグッとくる本を借りてきてくれるので、ちちも楽しんでます。
ふえをふく岩ふえをふく岩
君島 久子 丸木 俊


ポプラ社 1973-03
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世間には不思議な形をした岩山だとか地形が数ある。この本は中国南部の海南(ハイナン)島に伝わる伝説を元にしたお話。

 昔、笛がたいそう上手で「ふえふき」と呼ばれる漁師の若者がいた。母親と二人で貧しいながらも仲良く暮らしていた。母親が「肉が食べてみたい」と言うので、捕れた魚を持って町に売りに出かけた。帰り道に道ばたにいた老人が「肉を少しでもいいから分けてくれ」と言っている。誰もが無視し続けるのだが、心優しい若者は買ってきたばかりの肉を渡す。老人はそのお礼に、とタケノコを渡してくれた。家に帰ってタケノコを植えるとみるみるうちに天高く伸びた。まるで「ジャックと豆の木」。若者は老人が告げたように魚を獲るカゴと2本の笛を作った。そのカゴを使うと面白いように魚が捕れた。だんだんと暮らしも良くなっていく。

 ある日。カゴの中に貝が入っていた。中なら美しい姫が現れる。彼女は竜王の娘でワニと結婚させられそうだという。若者の笛の音に惹かれて毎日魚になって聴きにくるうちに恋をしてしまったのだ。3人で暮らそうと言うのだが、物語はここから急展開。追っ手がやって来るのだ。

 ワニが襲ってくるが、例のカゴが彼らを救ってくれる。そしてついに竜王がやって来た。荒れ狂う波を伴って迫って来る。そこへいつぞやの老人が現れて若者に笛を吹くように告げた。若者は懸命に笛を奏でた。すると波が退いていく。姫も一緒にあの竹でつくった笛を吹き始めると荒波はどんどん退いていった。だが油断するとまた迫ってくる。二人は笛を吹き続けた。数日後に村人が二人に話しかけようとするとそこには二つの人影のような岩が並んでいて、穴に海風が吹き付けてピュウピュウ音を立てていた・・・。

 海南島にはきっと”夫婦岩(めおといわ)”のような対の岩場があるんだろうな。訪れてみたくなりました。
コメント
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