お茶やコーヒーに次いで飲んでいる「ハブ茶」。その原料は「エビスグサ」(マメ科)という。中央アジアまたは北アメリカ原産の外来植物で、日本には中国経由で漢方薬として江戸時代に伝わる。
これもわが農地にあちこち勝手に野生化して猛威をふるっている。唐箕で莢を吹き飛ばし、種を確保する。
莢ごとフライパンなどで蓋をしてから焙煎もできるという。莢を見るといかにもマメ科らしい出で立ちだ。高さが1m以上にもなり倒れると他の野菜にも影響も出る。しかし、周りの土中の線虫の増殖を抑制しコンパニオンプランツとしても利用されているうえに、マメ科なので土壌の改良にも貢献している。
エビスグサは別名「ロッカクソウ」とも言われ、種子の形状が六面体らしいがわかりにくい。エビスグサの葉は食用にもなり、サラダやスープに加えると風味を引き立てるというが、まだ試してはいない。エビスグサは便秘や肩こりの緩和、眼精疲労などに効果があり、漢方で言う「決明子」の決明には明を開くという意味があり「目を良くする(決)種子」に由来するという。
種をフライパンで焙煎してから、お茶や出汁用のパックに大匙1杯~2杯を入れてヤカンに投入する。沸騰したら火を止めて、冬には温かいまま飲んで、夏にはそのまま冷めるのを待って冷蔵庫に入れておく。
色は麦茶に似ていて紅茶みたいだ。味はよりソフトな感じなので子どもでも飲める。種を多く入れたり、長く沸かしているとさすがに味はきつくなる。手間を考えるとこれを機会に、健康茶としてもっと飲んでいきたいと思った一連の作業だった。