山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

本日ソメイヨシノの満開宣言

2022-03-30 21:51:50 | 風景

 今月21日、静岡県はソメイヨシノの開花宣言をしたが、本日30日、今度はその満開宣言をした。平年より3日早く、昨年より2日遅い満開という。

 昨日、腰のリハビリの帰りに満開の桜をカメラに収めた。すでに満開だった。とくに、いくつかの川沿いの桜は見事に桜のアーチを形成していた。

    

 しかし、「桜を見る会」は総理が来ないせいか実施されていないようで、桜を愛でる人はひとりもいなかった。田舎の人は桜より一仕事ということのようだ。

   

 サクラの「サ」は、田の神様であり、「クラ」は神の座る場所という説があった。そのため、神が山から下りてきた証として開花した木の根元に酒や食べ物をお供えもしてきた。同時に、開花以降、田植えの準備に入る手がかりでもあった。つまり、桜は鑑賞の対象というより祭る対象というのが初期のかかわりだったようだ。

   

 奈良時代の貴族の庭園では、中国から来た梅を植えてそれを愛でるのが流行った。万葉集で謳われた梅は110首、桜は43首というくらいの差があった。それが逆転するのは、遣唐使の廃止がきっかけ だったようだ。それ以降、花見が定着していく。

 わが近くの国道の老いた桜も満開となった。皇太子のご成婚記念で植樹したらしいので、そろそろ定年??らしく枯れてしまったのもある。と言っても、春を迎える心意気は健在のようだ。   

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植え付けを急ぐ

2022-03-28 22:17:34 | バタフライガーデン

 4日前に植えつけた「レンギョウ」がなんと花を咲かしてくれていた。レンギョウのすべては挿し木で育ててきた。レンギョウの生命力の強さを当てにしていたが、しっかり花を咲かしてくれるとは予想外だった。せいぜい、ぽつりぽつりくらいと思っていた。

         

 その勢いに乗って、きょうもレンギョウを1㎡間隔で14本あわてて植えつける。

詩人・彫刻家の高村光太郎命日の4月2日に連翹忌」が行われる。これは、光太郎が生前好んだ花がレンギョウであり、彼の告別式での上にその一枝が置かれていたことに由来するという。それもきっと、アーティストらしくレンギョウの生命力を感じたに違いない。

    

 また、ネットで入手した白花タンポポ・ヤロウ(西洋ノコギリソウ)・ツリガネニンジン・オダマキ・ヒオウギの種も撒いてみた。どのくらい発芽するかはわからないが、その片鱗が少しでも発揮することを期待したい。ヤロウとオダマキはすでに毎年花を咲かしてくれているが、もっと増やしたい花だ。

      

 さらに、裏庭から「ヤマアジサイ」の苗を掘り出して伐採跡のバタフライガーデンに移植する。枝が繁茂しすぎているので株分けも考えたが、今回は大事を採った。花は小さくて目立たないが、よく見ると風情ある野生味がある。抜根跡地には、今まで実生から育てたソシンローバイ・ナンテンが30本以上になっている。あと5年後くらいになれば華やかになるはずだが、こちらの命がそれについていけるかどうか、ということだ。

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飢饉を救った野良坊菜はわが家も救った

2022-03-25 21:47:21 | 野菜・果樹

 昨年の秋、野生化していた「のらぼう菜」を畝に集めて今年も栽培をする。冬には二重の防寒布をかけていたのが良かったようで、順調に収穫している。この時期、葉物野菜はなかなか畑からは収穫できない。近所におすそ分けするととても喜ばれる。和宮様は十二単衣を脱ぎ捨て作業着に着替えて収穫に余念がない。

          

 のらぼう菜は天明・天保の飢饉の救荒野菜として人々を救ったことで有名だ。江戸時代以降栽培されてきた伝統野菜というが、ルーツは西洋アブラナでもある。どうやら、オランダ船が持ち込んだらしい。しかしそれが、江戸西多摩や埼玉飯能地域などの山間部が栽培の中心地だったというのもオランダと結びつかない。

 生をサラダで食べてもいいし、茹でて何もつけなくても甘いし柔らかい。菜の花系の野菜は苦みが強いが、のらぼう菜は甘みがある。収穫後は萎れやすく長距離輸送や大量出荷に不向きのため市場に出回らない。そのため、「のらぼう菜のレジェンド」と言われる、川崎市菅地区の高橋孝次さんらの執念で関東に進出している。が、寒さに強く、野生化するほどの生命力があり美味・栄養価も高いのに知られていないのがこれまた理解に苦しむ。春の到来とともにのらぼう菜がわが家の食卓の花形で、年金暮らしの家計を救っている。

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山から掘り出したプレゼント

2022-03-23 22:07:03 | バタフライガーデン

 茶畑の抜根終了の直前、山猿さんが二度にわたってプレゼントを持参してきた。最初のは、サンショウだった。山猿さんの山にいくつかあると聞いてさっそく、「欲しいなー」と言ったら、すぐに自分の山から掘り出して持ってきてくれたのだった。

               

 「サンショウ」の棘は対生で、互生だと「イヌザンショウ」となる。したがって、これはサンショウということになる。ただし、雌雄別株なので、今の段階ではどちらかはわからない。5月ごろ、開花するのでその状態で雌雄の判断はできそうだ。朝一番で掘り出したようだが、石ころの多い山からの発掘だったようで、山猿さんの作業はかなり大変だったのがわかる。いただいたその日のうちに植付を完了。

              

 その数日後、今度は「クロモジ」を掘り出して持ってきてくれた。前々から欲しかったのでこれもつぶやいていたら、山猿さんが「うちの山にいっぱいあるよ」と言ってさっそく持った来てくれた。これもその日のうちに植えつけることができた。これも掘り出すのは大変だったと推察できる。株が大きかったので、株分けして2本にした。

   

 なめらかな樹皮は緑色をしていてこするとクスノキ科独特の香ばしい匂いがした。しかも、小さな花もわずかに咲いていた。硬そうな赤い冬芽が美しい。山の中でこの花に突然会うといつもホッとしたものだ。だから、この木から楊枝を作る気にはいまのところならない。ただし、これから繁茂していけばクロモジ茶や入浴剤にも利用していくことはあるかも。

 バタフライガーデンもこうしてじわじわと多様な植物が参画している。

 

       

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やっと終わったなー

2022-03-21 22:29:21 | 屋外作業

 茶畑の抜根作業は終了した。作業をいつも見ていた柴犬のマル現場監督はため息をついた。ほぼ1年をかけて抜根作業が終わり、これからの庭と畑をミックスしたポタジェ・ガーデン?の作業が忙しくなってきた。

   

 いざ、抜根してみると意外に広いことにおどかされる。裸地のままだと土壌が硬くなるので手早く作業を進めなければならない。今にして思えば、抜根した茶樹は土壌を覆っておいたほうが良かったと思う。でないと、土壌に生きる微生物が死んでしまう。

  

 さっそく、アジサイを植えていく。わが家に植わっていたアジサイを挿し木にして1~2年間育ててきた。どれがガクアジサイか西洋アジサイか、はたまたヤマアジサイかは混植してしまっていたので、花が咲いてからのお楽しみとなった。第3期作業にアジサイだけで合計56本を植えた。

  

 境界に残した茶樹の剪定もしてみたいが時間がない。第3期の予定では、基本的にハナモモをシンボルツリーにして、アジサイ・レンギョウをバックにヤマウド・ウコン・ハーブ・ブラックベリーなどを予定している。といっても、形になるのは5年はかかりそうだ。それまでこちらとの体力勝負となる。いつものように焦らず一歩前進二歩後退でいくしかない。

 

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まもなく茶畑は終幕となる

2022-03-18 21:41:16 | 風景

 先月から着手された第3期茶畑の抜根作業はまもなく終了を迎える。点在する茶農家で構成する小さな生産組合は品評会で入賞するほどの旨い茶を生産してきた。その一端をこの茶畑も担ってきた。残念ながら管理していた茶農家の人手不足と茶価格の下落は、この界隈の茶畑をじわじわと縮小へと追い込んでいる。茶畑の抜根作業はそうした奔流に巻き込まれているとも言える。

  

 茶畑の風景がまもなく喪失するのは慙愧に堪えないが、自分の能力ではこの事態をこうして始末するしかない。そのかわり、ここの場を果樹・野菜・樹木の自然ガーデンにしようというわけだ。できれば、小さなビオトープを配置して昆虫・野鳥・小動物が憩える場にしようとするものだ。それがどれだけ実現できるかは心もとないが、大げさに言えば、地球にやさしい環境を保全したいと居直るつもりなのだ。

  

  抜根した茶樹は、畝の間に配置して防寒・暴風・防獣対策として活用する。時がたてば、肥料にもなるという皮算用だ。これを運搬するのはけっこうな運動量でもあるが、老いた体のリハビリだと心に課している。さいわい、シカやイノシシはこれを突破するまでには至っていない。一般的には、抜根した茶樹は山に捨てに行くのが常道のようだ。

 もちろん、枯れた茶樹の一部は焼き芋・焼き魚・焼肉・コーヒーなどを生み出すエネルギーとして貢献しているのは言うまでもない。月末ごろから、ブルーベリー・アジサイなどの植樹作業が始まるはずだ。

 

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一週間遅れで開花

2022-03-16 22:52:19 | できごと・事件

 春がぐんぐんやってきた。作業をすると汗がだくだくだ。同時に、わが集落の手製の地域ミニマガジンもいよいよ印刷に突入した。やはり、春は忙しい。今回はプリンターが快調だったのでずいぶん助かった。

 そんなとき、大杯スイセン「アイスフォーリス」がきょう開花した。昨年より今年は約一週間開花が遅い。それほど寒さが厳しい冬だった気がする。

      

 この大杯スイセンが開花すると4月にかけていろいろなスイセンの仲間が多様に花咲くのだ。いわば、go to スイセンのスタート指標となる。

    

 もちろん、2月末には、ミニスイセンの「テイクテイト」が一番乗りの開花をする。体も花も小さいが花色が濃黄色で、春到来の宣告をする。春の花の妖精「スプリング・エフェメラル」ということになる。

      

 同じころ、和宮様が畑で「フキノトウ」を発見。以前は100個近く群生したものが今では2個になってしまった。意外に繊細な植物だった。さいわい、近くの花壇や道草山へ一部を移植していたので、遅いけど4月くらいまで細々楽しめることができる。食べ過ぎると舌が痺れるので注意。

      

 また、昨年は今の時期満開だった「河津桜」はまだ一分咲きというところ。わが家から20分ほどの国道沿いにある河津桜はとっくに満開を終わり葉桜になっている。いっぽう、畑の隣にある八重桜「松月」は4月中旬に満開となる。その孫たち6本ほどは挿し木で育ったものだがまだ開花には数年後というところ。開花は遅いがじわじわと、桜がわが荒野に進出しつつある。

 プーチンよ、桜を見る余裕がないだろうな。人間を信じられない孤独な末路におびえているのだろうか。この春の歓喜の躍動を感じないだろうな。殺された人々の慟哭を理解できないだろうな。

 

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川は人だけのものじゃない

2022-03-14 22:50:19 | 読書

 釣り雑誌を主宰する若林輝さんが居住する街なかの川を観察した『武蔵野発 川っぷち生きもの』(山と渓谷社、2022.1)を読む。冒頭のカラー写真がリアルで美しい。その後は白黒写真であるのが惜しい。編集人らしく装丁もイラストも、もちろん画像にも愛情がこもっている。

             

 どこでも見られるような三面がコンクリートで固められた川にも生きものがたくましく生きているのを掘り起こしていく好奇心が静かに波打つ。著者が何気ない河川に興味を持ち始めたのは、河原に散乱するコサギの白い羽だった。ミステリーはここから始まる。

    

 著者の専門は魚ではあるけれど、当然生態系としての川を見るには、植物・昆虫・水生昆虫・野鳥へと視界が広がっていく。

 著者は、「川っぷちを歩いて気づいたことがある。川は生きものたちにとって水飲み場であり、狩り場であり、棲家であり、休憩所であり、回廊である……ということだ。それは長い間、魚を釣ったり捕ったりしていても気づくことのなかった視点だった」と、吐露している。

           

 つまり、「憩いの<景観>でしかなかった川が、実は知られざる<野生の王国>なのだ」ということにたどりつく。「この視点の転換は、ちょっと感動的だ」と言い切る。その最たるものが終章の「川ミミズ」との出会いということになる。

          

 川ミミズのことはまだ未知の分野だという。その観察には著者のマニアックなアタックが発揮されている。それを冒頭のコサギの死体と対比している構成がまた心憎い。こうして、著者は、この観察で学んだことは、「身近な川に暮らす生きものの存在を感じること」「生き物同士のつながり」の発見だった。            

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春がマンサク・ネコヤナギを連れてきた

2022-03-11 22:55:21 | 植物

 先月から咲いている「マンサク」(マンサク科)の花。シカに食べられたマンサクはやはり花が少ない。いっぽう、去年入手したマンサクは花数が多い。多過ぎるとそのもじゃもじゃが邪魔だ。とはいえ、日当たりが悪く、寒い場所だったのにもかかわらず、よくここまで頑張ったとホッとしている。

    

  マンサクは、花が多く咲くと稲が豊作・満作で、少なく咲くと不作と言われている。今年はきっと豊作だと判断しても良いだろう。同時に植えた「トキワマンサク」の花は4月なのでまだ咲いていない。しかし、葉が常緑なので葉をつけたまま冬越ししてくれた。

  1月から赤い実をつけたアオキを生け花で楽しんできたが、その実が元気がないので収穫した。結構な量があったので、それを裏の道草山にバラまいた。うまく発芽してくれるといいが。実が大きく果肉が少ないので野鳥からはあまり歓迎されていない。シカは葉や枝が好きなようで食痕が時々ある。

             

 ネコヤナギ(ピンクオパール)を植え付けたのは、去年の5月16日だった。猫の尾っぽのようなネコヤナギがさっそく花を咲かしてくれた。地方によっては、「イヌコロ」と呼んで、犬と結び付けた。東北では「ベコヤナギ」と呼んで、牛と結び付けた。それほどに、愛らしい柳である。

 最近では、護岸や擁壁の緑化などの環境保全に注目されている。つまりそれは、根っこが土壌をとらえて流出を防ぐということだ。わが家も急峻な斜面に植えこんである。なんとか根をしっかり伸ばしてほしいと願うばかりだ。というわけで、やや暖かくなった日差しに汗さえかいてしまった。

 

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防獣フェンスの入口を完成

2022-03-09 20:58:08 | 屋外作業

以前、防獣フェンスの入口を捨て置いていた塩ビの波板を有効活用しようと制作しておいた。しかし、最近の春一番の突風は波板では危険ではないかと急遽路線を変更することにする。

     

 波板は強く触るとポロリと壊れてしまう。これでは突風どころかすぐ壊れてしまうことが予想された。しかもこの春一番の強風となると育てている野菜も被害に遭うことも予期された。そのため、振出しに戻って解体することにした。

  

 そこで、いくつかの倉庫を物色してみて、植木鉢の穴をふさぐネットの大きなシートを見つける。これなら、壊れることもなく吹き飛ばされることもなく、頑丈な入口となるだろうと確信する。まちまちの板の端材を使いながら、網のシートの幅に合わせながら固定していく。さいわい、5mmというベニヤのような薄い端材があったのでなんとかすべてを使い切って軽量な入口が出来上がった。

  

 将来的には、扉をドア状態にすることも念頭に置きながらも、当面は面倒ながら入場するたびに扉を外すことにする。輪状のひもを外して堂々と??はいるのだ。今まではフェンスの網をくぐって入らなければならなかった。これで、耕運機も入れることになる。

               

 問題は突風だった。吹き飛ばされるのが最大の弱点だった。杭を2本手前に打つことでの防御も考えたが、たまたま二股状の枝が転がっていたのでこれを採用することにする。名案だと思ったが、シカやイノシシがこのつっかい棒を体で外して隙間から侵入することも考えられる。

 まずはこの路線でいくしかない。ついでに、ぐらついていたフェンスを補強する。

  

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