山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

壮絶な欲望の行末

2018-06-30 16:45:10 | 読書

 「在日」の梁石日(ヤン・ソギル)の『血と骨』(幻冬社、1998.2)をやっと読み終える。2段組の500頁を越える大作は、実父をモデルにした暴力・性・貧困・金融・食欲・狂気・「在日」・太平洋戦争前後・孤独・家族・男尊女卑などが交差する直木賞にノミネートされた傑作だ。

 

                    

 ビートたけし主演、崔洋一監督の映画にもなっていて、そのピッタリな暴力シーンも話題となったようだ。自己中心の「生」の欲望を貫く主人公の行末は、孤独と猜疑が最後までつきまとう。読みだすとぐいぐいと惹きつける筆力が次の世界をたたみかける。

 

             

 日本にやってきた朝鮮人の暮しの貧困とコミュニティーの暖かさ、そして高圧的な日本人による差別もリアルに描いている。「血と骨」とは、血は母より受け継ぎ、骨は父より受け継ぐという朝鮮の歌からの引用だが、血も骨から作られるということを前提にした家父長制を象徴とした言葉でもある。このことがこの小説の骨なのかもしれない。

 

     

 日本人による民族差別も朝鮮人のおぞましさもそれぞれリアルに描いているのが、作者の人間に対する姿勢を感じる。主人公である父を拒絶してきた息子は自問自答する。「断ち切ったはずの絆が、どこまでも鎖のように連綿とつながっている肉親という因果関係…。自分自身でもなければ他者でもない、この不可解な因果律を愛と呼べるのだろうか?」と。

  

  

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ナス第1号に

2018-06-29 20:20:28 | 野菜・果樹

 植えていたナスの苗についに丁度うまそうな第1号の実ができた。防虫網を掛けていたことと和宮様がカメムシを捕獲してくれたおかげで、虫の被害は少ない状態。さらには、根元にDVRのCDを敷き詰めた影響もあるかもしれない。

 

       

       

 雨が落ちる前に、かぼちゃの苗を植える。去年は種からなかなか芽が出なかったが、今年はほぼ100%の確率で芽が出てくれた。問題はカボチャの縦横無尽にツルを伸ばすのでそれにみあう場所が必要だ。最近は、畝の端に植えて先端を雑草ゾーンに誘導することにしている。

 また。コンニャクの赤ちゃんもぐいぐい芽を覚まして伸びている。

 

                  

 種から芽を出したレタスも大きくなってきたので急いで植え付ける。カボチャ・コンニャク・レタス・トマト・エゴマ・シシトウ・甘いトウガラシなどの苗が余っている。欲しい方は連絡を。梅雨明けしないとなかなか畝づくりができないし、その前に雑草の海を泳ぎ切らなければならない。

 

 

       

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さすがにうまいウナギだ

2018-06-28 21:11:31 | 特産品・モノ

 先日の父の日、娘から静岡のウナギの蒲焼が贈られてきた。なかなか口に入らなかったウナギだったが、モンドセレクション・最高金賞を受賞した「大五ウナギ工房」の真空冷凍の高級ウナギだった。もったいなくて少しずついただいたが、さすがに旨かった。娘にお礼を言ったら、「同封されている千葉雄大の写真を必ず送ってよ」という。「殿 利息でござる」で日本アカデミー賞の「新人俳優賞」をとった注目の若手俳優だ。もちろん、あわてて写真を渡したのは言うまでもない。合掌。

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アジサイが咲かない

2018-06-27 20:48:52 | 植物

 

 いつもたくさん花を着けてくれるアジサイが今年はなかなか咲いてくれない。剪定もせずにほったらかしのせいなのかもしれない。青の色もかなり濃いので酸性土壌に違いない。いつもはたくさん着けてくれたのに今年に限って一斉に咲かない理由がわからない。

 

         

 そのかわりに、「ヤマアジサイ」がしっかり咲いてくれた。挿し木で育ったものだが葉が小さいのに白花が鮮やか。

 最近、奇妙な事件が多発している。生活は便利にはなってきているが、じわじわと人間が壊れてきている気がしてならない。その背景には責任を取らない政治家・官僚・大学・スポーツ組織等の魔宮にがんじがらめにされているさなかにいるからなのだろうか。

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「シボレー・コルベット」だった

2018-06-26 22:22:03 | 自動車・エンブレム

 先日、高速道路を車で走っていたところ、初めて見るかっこいい流麗なスポーツカーを発見。サービスエリアにも駐車していたのでデジカメを向けたがバッテリー切れで撮影できず。あとで調べたら、GM社の「シボレー・コルベット」だったのがわかった。1954年に第1号を販売してから、アメリカの代表的なスポーツカーとなる。7回ほどモデルチェンジするたびにロゴを変えているようだ。「コルベット」とは、小回りが利き操舵性能が良いと言われる小さな戦艦。

 

          (画像はネットから)

 ロゴの左側は、自動車レースのゴールでよく見られる「チェッカーフラッグ」。日本では市松模様。右側は、シボレーのロゴとフランス王室の紋章。創始者の「ルイ・シボレー」がフランス系アメリカ(スイス生まれ、フランス育ち)人という。二つのフラッグが交差したクロスフラッグがV字になっているが、最新のロゴはV字が今までより急峻だ。モダンとテクノロジーを表現しているというがどの部分をさしているのかはわからない。

     

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キュウリに花咲き、赤ちゃんも

2018-06-25 19:48:33 | 農作業・野菜

 種から育てたキュウリは花が咲き、そこにモンシロチョウも親善訪問している。なかなかできなかった誘引もやっとできたので、多少の強風でもOKとなった。

 

                  

         

 すでに、キュウリの赤ちゃんもできていた。実は一日3cmも伸びていくというから週末から来週には食べられそうだ。1株あたり1.5Lの水が必要というから、水やりがこれからの課題だ。

 

     

 葉を見るとさっそく病気の気配があったので、どんどん怪しい葉は切り取っていく。うまくいけば1株当たり30本もできるというから、出荷していないわが家としては、今年もお裾分けが忙しくなりそうだ。

  

 

 

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コンニャクに来たのは大食漢セスジスズメ

2018-06-24 22:15:25 | 生き物

 ほぼ100%で芽をすくっと出したコンニャクの苗。そこにやってきたのは「セスジスズメ」の幼虫だった。イモムシ状の体には鮮やかな丸紋と色彩が素晴らしい。成虫はかっこいいハングライダーの形をしていて、背中や翅には真っ直ぐな筋がすっきりとある。以前夜に飛んできたこともある。

 

            

 しかし、この幼虫は大食漢なのだ。ほっておくと畑の作物がすべて食べられてしまうので駆除させてもらうよ。尻尾はスズメガの特徴でからだも比較的大きい。でも、なかなか愛嬌がありそうでかわいらしい。

 

   (画像は「日本産蛾類図鑑」から)

  すでに、サツマイモの葉が出てきたので食べられてしまう可能性もある。幼虫の体色には、黒・褐色・黄緑があり、画像では縞模様が出ているので終齢幼虫らしい。したがって、さなぎになる準備をしていたのかもしれない。

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幕末・維新を疾駆したイギリス人

2018-06-23 07:41:35 | 読書

 以前、春野町の辺境・越木平地区を散策したとき、1881年(明治14年)にイギリスの通訳・外交官アーネストサトウが歩いたことを知った。そのことからBM・アレン『アーネスト・サトウ伝』(平凡社、庄田元男訳、1999.2.)を読む。

 

            

 名前からしてハーフなのかなと思ったが、スラブ系の名前だそうだ。19歳に念願の日本にやってきて日本語を猛勉強、崩し字や古文書も読めるくらいの日本通となる。幕末から維新の激動期に西郷や伊藤などの志士とも交流し、日本とイギリスをつなげる役割を果たす。生麦事件もあり刺殺されそうにもなりながら日本各地の山や名所も精力的に旅行する。

 

       (画像は横浜開港資料館から)

 1871年(明治4年)ごろ、日本人女性と事実婚し、その次男は植物学者として名高い武田久吉、彼は日本山岳会の創立メンバーでもある。サトウは秋葉神社の帰りに、久保田ー気田ー越木平ー篠原ー行師平を経て、川根・千頭寸又峡へと行く。越木集落では養蚕と茶農家をやっている「伊三郎」という裕福な家に泊る。今でも奥まった集落だが当時は2軒しかなかったという。

 

       

 彼が残した『日本旅行日記』(平凡社)には、富士山・南アルプス・日光・箱根・八丈島・伊勢・京都などを歩いた詳細なエッセイが残っている。当時の日本人には初めて外国人を見ることもおおかったようだが、サトウの好奇心豊かなパイオニア精神に驚く。古墳にも興味があったらしく詳細な調査も行っている。

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坂上忍の的確な怒り

2018-06-22 21:26:18 | 意見・所感

 フジTVのトークバラエティ「バイキング」が冴えている。従来フジ系番組は芸能情報が多くてニュースを知りたい者としては見向きもしなかった。しかし、最近の日大アメフト問題の取り上げ方の鋭さは他局の追随を許さない。とりわけ、坂上忍の鋭い視点の確かさがある。それはスポーツコメンテーターの曖昧な意見や関係者との慣れあいを暴く切れ味がある。

 

             

 日大・加計学園・至学館大学に共通する上意下達のワンマン体質、教育を忘れた大学、物言えぬ組織的体質など、それは日本の従来的組織が蝕まれた姿でもある。他局ではそれなりに報道もされているが問題を継続的に掘り下げていく作業という点では「バイキング」に軍配。「もうこの問題はもういいよ」となりがちだが、一歩も引きさがらないのが素晴らしい。

 

             

 ニュースコメンテイターとしては報道ステーションの「後藤謙治」さんが最も的確なコメントがあると思っているが、今の坂上忍さんの直視する真実にはブレがない。それもウイットとシニカルに富んでいて、TBS「ひるおび」の恵俊彰さんの絶妙のお笑いを突き抜けている。

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エゴマの葉で卵焼き

2018-06-21 20:59:00 | 食彩・山菜・きのこ

 今回はエゴマの葉を使った卵焼きを作ってみた。エゴマを刻まないでごっそり入れてしまったのでうまく卵で包めず失敗。ゴマ油を引いてから塩・砂糖・胡椒が調味料。

 

         

 ケチャップをかけて食べてみる。やっぱり小さく刻んだほうが食べやすい。が、味はまあまあ。エゴマの匂いが口中をかけめぐる。ごちそうさまでした。 

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