山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

ひょんなことで耕運機を導入

2015-03-31 20:28:32 | 特産品・モノ
 数ヶ月前、和宮様から「わらはは足腰が弱ってしまったので耕運機を確保すべし」とのお達しがあった。
 カタログで調べていたら10万円以上は軽くかかってしまう。
 年金生活者にとっては痛手の出費となる。

 そんなときたまたま野菜の師匠がやってきて、「引越しをするので耕運機を譲ってもいいよ」と言う。
 さっそく見に行ったら、使用頻度も年に2回ほどしか使っていないので新品同様だった。

                   
 善は急げ。
 定価の半額くらいで譲ってくれた。
 まずはわが裏の畑を耕運機で耕す。
 最初はエンジンのかかりがうまくいかなかったり、余計な力がはいってしまったりしたが、だんだん慣れてきた。

 耕運機でやれば、鍬中心の畝づくりの3倍くらい早くできる。
 肥料と一緒に耕せるのが魅力だ。
 これからはわが家のヒーローとなるに違いない。
 石油文明とは距離をとっていたが、今後のことを考えると今がチャンスなのかもしれない。
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天竜「百古里(スガリ)」集落の文化力 3

2015-03-30 21:06:29 | アート・文化
 百古里めぐりシリーズ3回目。
 感動がいまだ止まらない。
 人里離れた山間に大正12年創建の西洋風蔵があった。
 建物全体の画像は操作ミスで消去してしまったが、そのデザインが往時を偲ぶ。
 家紋と西洋意匠とのコラボがそこにある。

                       
 まるで大正ロマンの銀行がそこにあるようなたたずまいだ。
 「酒屋」という屋号で呼ばれていたように、酒の販売で財をなすくらい林業労働者が多かったに違いない。
 古民家がフツーの時代に西洋建築を導入する心意気が反映されている。

         
 その近くに、不耕起栽培で古代米を作っている池谷夫妻の田んぼを訪れる。
 田んぼには水が張ってあり、土中の虫を寄せ付けない無農薬栽培を貫いている。

 立派な陶器窯も自宅横にあり、さらには、ピザ釜も作動中だった。
 そこでスイートな焼き芋を入手する。
 環境と共生する生き方を実践している姿が夫妻の動きから放射する。

                        
      
 そしてまた、かねがね注目していた陶芸家の鈴木青宵(セイショウ)さんの工房に行く。
 青宵とは「臨済録」に出ている、幾重の難関を越えると一点の雲もない青空に達するという悟りの境地の様をいう。

 そういう精神世界を持った作品の完成度の高さは言うまでもない。
 派手なデザインはないが、室町時代に起源を持つ遠州の「志戸呂焼」を受け継いでいる。

                  
 釉薬は地元の山で採取された鉄分を含む赤石を使用している。
 廃止された茶工場の工房は、青宵さんのスピリッツが縦横にみなぎっているのがわかる。
 歩いて15分ほどの小さな山間の集落は、自然と人間とのほどよい桃源郷を形成している。

 経済成長だけにしのぎを削る政策は、国破れ山河破れる結果を地方にもたらしている。
 そんななかのアンチテーゼのヒントがこの「百古里」集落にある気がしてならない。 
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「百古里(スガリ)めぐり」の推進力は蕎麦屋だった 2

2015-03-29 20:50:21 | アート・文化
 歩いて15分ですべてを回れる「百古里めぐり」の推進力は、そば処の「百古里庵」にある。
 ときどき昼食にお邪魔するが、行く度に発見がある。
 
       
                      
 玄関には枕木の端材が置いてあり、ひょっこり花が添えられている。
 また、トイレのロールペーパーも枝に刺してあった。
 かように、センスの斬新さにしばしうなってしまう。

       
                  
 カメラに収める前に手打ち蕎麦をツルツルっと食べてしまった。
 しかし、使われている容器は陶芸家たちの作品でもある。
 こんなところにも心遣いがある。
 食材も地元産の旬の野菜を必ず使っているのもポリシーを感じる。

      
                       
 トイレ前のガラス戸の意匠といい、離れの茶室らしきたたずまいといい、すべてにジャポニズムと現代アートが貫かれている。
 こうした感性が「百古里めぐり」の源泉になっている気がする。
 そんな若女将の無駄のない接客と仕事ぶりが見逃せない。   
  
   
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天竜の隠れ里「百古里(スガリ)」を訪ねる 1

2015-03-28 22:03:53 | 意見・所感
 知人が主宰するNPO法人「楽舎」主催の「百古里めぐり」に参加する。
 天竜の国道から林道のような狭い道路の山奥にその集落がある。
 最初に訪問したのは桶屋の屋号があるばぁばたちが運営する地元野菜直売所だ。

     
 作業場の下に菜花やおにぎりや切干大根が並ぶ。
 商売っけがないし、談笑が絶えない。
 日本の朴訥な優しさがあふれている。

 なんどか遠くから見ても、いつもお客が絶えない。
 売ることより訪問者との交流を楽しんでいる。
 田舎というと閉鎖的なイメージもあるが、この開放的な空間にホッとする。

                       
 次に訪問したのが「将軍杉」「武速神社」。
 将軍というのが坂上田村麻呂のことだ。
 数万の軍勢で東北の蝦夷を初めて掃討する。
 歴史の勝組の痕跡がこのようにあるが、敗者の蝦夷の痕跡は抹殺されている。

    
 その隣に、吊るし雛の作品を展示している黒川澄子さん宅があった。
 元旅館だったという1階の部屋にびっしり展示されている。
 手作りのぬくもりが部屋を暖かく包んでいる。

 
 あまりに素敵なハンドメイドなので、「販売はしていないのですか」と聞いたら、「一つ一つの作品に思い入れがあるのでどうしても販売できないんです」という。

          
 なんでここに和菓子があるのかとよく見たら、これも布で作られていた。
 厳しい中山間地の暮らしの中でもこれほどの作品を産み出すアート「力」に感激する。
 うららかな陽射しを浴びながら参加者の満足な笑顔の列が続く。
 山あり、川あり、畑あり、芸術家あり、古民家あり、素朴な里ありの環境は、心豊かな人間を形成する。
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テングチョウとカメムシがやってきた

2015-03-27 21:17:12 | 生き物
 モンシロチョウくらいの大きさの「テングチョウ」が庭にやってきた。
 早い飛翔をしていたので何が飛んでいるのかわからなかったけど、どうやら日向ぼっこにやってきたようだ。
 やっと暖かそうな地面でしばらく羽根を広げる。

 そおっと近づいてパチリといただく。
 ほんとうはテングの鼻を撮りたかったんだけど、横を向いてくれない。

        
 家の中にやってきた地味なカメムシがいた。
 次々3匹を発見。
 越冬のため集団で家屋に移住するらしい。
 ということは、家のどこかにまだいるということか。
 いまのところ、悪臭を放していないので「よし」としよう。

                   
 カメムシを細長くした「サシガメ」も家にやってきた。
 サシガメは刺すので注意が必要だ。
 全体が褐色の「オオトビサシガメ」というらしい。

 春がやってくると、虫たちもうごめいてくる。
 大気は寒かったり暑かったり、体の調整がたいへんだがもう一息だね。
 


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カブをシカと山分け!?

2015-03-26 20:35:58 | 農作業・野菜
     
 カブがなんとか冬越えしてくれた。
 根はやや固くなってしまったが、葉はジュースやゴマ和えなどで重宝している。
 花はアブラナ科らしく十字型だ。
 つまりこれも菜の花だ。

     
                  
 しかしそのそばに、怪しい足跡があった。
 足跡はヒズメのように割れている。
 これはイノシシかシカが偵察に来たに違いない。

                       
    
 隣の師匠に足跡を見せたら、それはシカではないかという。
 数日後今度は、地上から30cmほどの高さでカブの先端が何本か食べられていた。
 しかも、根こそぎカブが抜けていた。

 食べ方からするとやはりシカのようだし、最近、ハンターがシカを近くで仕留めたという。
 そういえば、ギョウジャニンニクはすっかり食べられてしまった。

 隣の師匠から捕りたてのシカ肉をいただいた。
 ひょっとすると、わが家に来ていたシカの肉かもしれないぞ。
      
                                  

           
 
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ジャガイモを植え付け始める

2015-03-25 17:43:49 | 農作業・野菜
 心配していたジャガイモをやっと植えつけることができた。
 2月中だと霜で新芽がやられるので、わが地域は3月に植えつけるようだ。
 3箇所に畝を作り、購入した「男爵」3kgをまず植える。

      
 冬越えして初めての畝は、ジャガイモ用の畝からスタートする。
 石もずいぶん取り払われて少なくなってきた。
 無農薬を貫徹しているとはいえ、まだまだ土壌改良はすすんでいない。

                     
        
 今回初めて紫色のジャガイモを植えつけてみた。
 北海道農業研究センターで開発された品種の「シャドークイーン」は、抗酸化作用の高いアントシアニンがブドウや紫イモより多いと言う。

 予定ではもう一畝作って、メークイーン用の畝にする予定だ。
 昼寝が長すぎて夕方になってしまった。
 きょうもまた繰越デーとなる。
 

                    


 

        
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やっとスイセンも咲き始めた

2015-03-24 21:51:56 | 植物
 園芸植物はあまり育てていないが、畑の片隅でスイセンが咲き始めた。
 近所や町なかではとっくに咲いているが、わが家ではちらほら咲き出した段階。
 スイセンもチューリップと同じく園芸種が多い。
 中央のフリルカップが大きい「大盃」系のスイセンが目に付く。

    
 病気ではないかと思われる前衛的な八重咲きのスイセン。
 人間の好奇心は果てしない。
 最近はよその庭に咲いているスイセンの形態が気になってきた。
 すると、予想以上にバラエティーがあるのがわかる。

                  
 中央のカップがやや小さい「小盃」系のスイセンは、花弁を黄色で統一していた。
 まったく同じ黄色ではないのもわかる。
 大きさが小さい矮性系のものだ。

              
 「カンヒザクラ」も3分咲きくらいだろうか。
 もう花が散ってしまった所もあるだろうが、わが家の春はゆっくりなのだ。
 きょうも冬が戻ったみたいで、一時は小雪がちらついた。

 せっかく植えつけた野菜たちが出直ししなければならないかも。
 春の心情はなかなか読みきれない。
 
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ささやかに集落プロジェクト稼働

2015-03-23 20:21:47 | 出会い・近隣
一昨日に集落のプロジェクトによる道路法面美化作業を行う。
 けっこうな急斜面なので土砂がどんどん滑落してしまう。
 それを防いでアジサイやレンギョウなどの樹木やハナトラノオの草花等の保全をねらう。

     
 集落の大工さんが皮付きのバータ木材を用意してくれた。
 一人で持ち上げるとけっこう重い。
 20枚近くのバータと支柱を一人で運搬しておいてくれた。

             
 おかげで1時間ほどの作業で目標を達する。
 支柱は防腐剤を塗ってから打ち込む。
 快く作業をやっていただき鼻歌が出てくる。
 集落全体の取り組みにはまだまだ距離はあるが、毎回3人以上はかかわってくれている。

                       
 「ひと月に1回・1時間ほど地域貢献をする」を合言葉に、予算をできるだけかけないで汗をかく。
 大工さんは「武兵衛さんが金をかけないで身近な物で作業をするという意味がやっとわかったよ」と言ってくれた。

 自治会から5000円の助成金をいただき、肥料代のほとんどをまかなう。
 額は少ないが自治会としては画期的な支出なのだ。   
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ここは桃源郷なのだろうか 花桃の里

2015-03-22 21:37:56 | 旅行・散策
 うららかな春の日曜日。
 天竜・相津にある道の駅「花桃の里」の森林散策会に参加した。
 道の駅周辺はすでに花桃が満開。
 スタートから37名の参加者は花桃のアーチで迎えられた。

         
                     
 幻となった旧国鉄ラインの橋だった「夢のかけ橋」を渡ると「ボート場」があった。
 ここを中心にボートの全国大会や国体などが行われている。
 ボートの幅はじつに狭く恰幅のある人は転覆してしまうだろう。

   
                   
 5年前はひょろひょろだった花桃はずいぶん大きくなって、両側からアーチのトンネルとなった。
 道の駅周辺の集落の人たちの素朴な思いが伝わってくる。
 その思いが「桃源郷」となっていく過程が見て取れる。

                  
 林業が斜陽の産業になってしまった現状のなかで、道の駅をバネに花桃で地域の活性化を図ろうとするシンプルな方針が貫かれている。
 しかもそれを雄弁に語るのではなく、誰がリーダーなのかわからないくらいぼそぼそと語る素朴さが気に入っている。

     
 路上の湿っぽい際でクレソンに似た花を発見。
 食べるとまさにクレソンのようなピリッとした辛さのある美味だ。
 「オオバタネツケバナ」か「マルバコンロンソウ」か「ユリワサビ」か、似ていてなかなか同定できない。

 ニワトコ・スミレ・カキドウシなどの山菜やキクラゲが見られ、時間があれば山菜料理としたいもんだが。      
 
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