山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

わけあり鹿肉が届いた

2021-07-31 20:39:22 | 農作業・野菜

 先日、近所からさばいたばかりの鹿肉をいただいた。和宮様は前日まで生きていたという鹿の生肉の多くは冷凍にして、一部を圧力鍋で蒸しあげた。「毒味をせよ」というご下命があったので、食べてみると柔らかいうえにさっぱりした旨みのある食感だった。

     

 イノシシの狼藉はすさまじいものがあるが、シカは狡猾かもしれないくらいの食害がジワリとくる。この間も、ニンジンの畝に侵入して葉っぱを食べたり、ビーツの葉がお気に入りのようだったし、インゲンのモロッコの若い芽を食べ尽くしてしまった。さすがに悪いと思ったのか、葉のないビーツやニンジンを畝にプレゼントしてくれた。

      

 さらに、キクイモの柔らかい葉っぱや枝を食べたり、萩や紫陽花の若い芽や葉を食べてしまい樹の成長をストップさせてしまった。萩の周りを囲ったいたらどうどうと上から食べてしまう始末だ。そのうえ、畑だけでなく、アジサイ・ローバイ・桜の葉を食べてしまうので、それらを植えてあるゾーンをポールと網で囲ったばかりだった。

   

 そのシカが近所の畑にも侵入したところ、角が網に絡まって動けなくなっていたところをハンターに処理してもらったというわけだ。さっそく、和宮様お手製の鹿肉カレーをいただくことになった。ナスは近隣からいただき、ジャガイモ・モロッコ・シシトウ・ニンジンは畑から調達した。

                

 キュウリと鹿肉とのコラボもお代わりをついつい要求してしまう。「シカ族に告ぐ、畑に侵入した時は容赦なく鹿肉カレーにするからな」という、張り紙を貼ろうかと当局と相談したが、当局はまったく相手にしてくれない。鹿肉を食べて以来、シカによる食害はなくなった。

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ハクビシンの交通事故

2021-07-30 21:03:36 | できごと・事件

 水道の検針は集落の共有作業となっている。当番が回ってきたので各戸にある数量計を確認しに行く。たまたま国道を通ったらハクビシンが転がっていた。きっと車に轢かれたのに違いない。近所でハクビシンを見たのは初めてだった。近所のトウモロコシを毎年食べる犯人がハクビシンと言われていた。顔は美人できりっとしているので、「白美神」という漢字表記かとも思っていたくらいだ。

   

 最近、やっと小さな害獣の違いが分かるようになってきた。農業被害から言えば、シカ・イノシシ・サル・ツキノワグマに次いで、第5位に入賞しているハクビシンでもある。メダルには届かないが、甘い果物がきわめて好物だ。わが畑はシカ・イノシシ・アナグマの順に被害が多いが、ハクビシンの姿は確認していなかった。(表は、昭島市のHPから。わかりやすい。)

                 

 ハクビシンは「白鼻芯」と表記するように、鼻筋が白いのですぐわかる。尻尾がけっこう長いことや足先が黒いのも特徴だ。ハクビシンは欲を出してわが家の方に遠征しようとしたのがあだ花になったのに違いない。ハクビシンの画像には念のためフィルターをかけてある。

 なお、わが集落の水源を見に行った帰り、林道で車が脱輪して横倒しとなった。すぐ下は崖だったが危うく脱出したので怪我も全くなかったのが幸いだった。すぐ業者に連絡したら雷雨のなかに来てくれた。しかし、場所が狭い林道なので重機が必要とのことでその関係で処理は来週となった。まずは無事であったのが何よりだ。結局のところ、ハクビシンの呪いにまんまとかかってしまった一日だった。

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酷暑に綿花は強し されど…

2021-07-29 22:56:31 | 意見・所感

 山猿さんからいただいた綿花の種を荒地に撒いたものの成長はゆったり。毎日の酷暑にもかかわらず定植した苗は95%くらいは立派に根を伸ばしている。されどときどき様子を見ると、硬くなった大地には手こずっているようだ。つまりあまり成長していないように見える。

 日本の衣料品の97%は輸入しており、その7割は中国からだ。その中国は新疆産綿が85%を占めるというから、日本の衣料には新疆自治区の綿がかなり流れていることになる。新疆ウィグル人の綿花にかかわる強制労働をアメリカが指摘したが、その真偽はともかく新疆綿をユニクロや無印良品などのアパレル業界が利用しているのが露呈された。

                       

 同時に、バングラディッシュの衣料工場の劣悪な事故やミャンマーの低賃金労働などが問題になったが、日本のアパレル業界はそうした後進国の課題をどれだけ受け止めただろうか。安ければよいとする資本の論理は従来の植民地主義と変わらない。その意味では、有機栽培で育てる「オーガニックコトン」は、自然環境や労働者に優しい仕組みから生み出されるものだ。政府をはじめ企業も消費者もそういうものを推奨とする機運や仕組みが必要だ。スウエーデンの「H&M」(ヘネス・マウリッツ)のように、2030年までにリサイクル製品・持続可能な原料の使用を掲げる心意気に日本の企業も学ぶべきだ。そうすれば、山猿さんのように綿を種から育てようという人や百姓がどんどん増えることとなる。

 わが家の綿もいっぱい実れば雀の涙くらいは供給できるというもんだが、先行きは何とも言えない。

 

 

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天気をにらみ梅干しづくり

2021-07-28 21:31:26 | 食彩・山菜・きのこ

 先週から和宮様お手製の梅干しづくりが始まった。空を見上げながら梅干しを一つひとつそろえながら干していく。天気によって作業ができない日もあり、盆ザルの出し入れがバカにならない。そして梅を裏返すなどけっこう細かい作業がある。この作業を三日ほど続けて仕上げに夜露に晒す。なお、盆ザルは以前竹製のを使っていたがカビが幾度もこびりついてしまうので、やむをえずプラ製に変える。

          

 今回は無理しないで少量にしたようだ。干すのを終えて瓶詰めしてまずは完成へ。あとは熟成を待つのみ。そのクエン酸で夏の疲労をとろうというわけだ。

 戦国時代は、武士は梅干しの肉・米粉・氷砂糖の粉末を練り上げて携行し、戦時に備えたそうだ。江戸時代になると庶民にも広がり、大晦日や節分の夜には梅干しに熱いお茶をかけた「福茶」を飲んだという。また、明治にはコレラの猛威や外地の伝染病対策としても殺菌力が見直された。コロナ禍にも梅干しで対応することにすべし!? 

 東京のコロナ感染者が3177人(全国9577人)となり最多記録となった。専門家・政府は責任を感じているのだろうか。個人の努力だけでは限界がある。オリンピックは初めから強行する路線だったから、その結果はやっぱりだ。

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ど根性「タケニグサ」

2021-07-27 22:38:19 | 路上観察

 労働意欲がなくなるとウォーキングに出かける。気分転換と筋肉のリハビリのためでもある。ふだんはついつい車の利用に頼る中山間地ではあるが、ときに歩いてみるといろいろ発見がある。先日は、道路のコンクリートの小さな隙間から「タケニグサ」(ケシ科)が2m以上の高さで伸びていた。その生命力は驚嘆するっきゃない。「タケニグサ」は裸地へ進出するパイオニア植物だ。わが抜根跡地にもすでにやって来てあっという間に大きくなる。

                  

 姿かたちから外来植物に見えるが日本の自生種だ。「遠くから見るとその種のようすが竹に似ている」説から「竹似草」となった。また、竹細工をするため青竹と一緒に煮ると竹が柔らかくなるという俗説から「竹煮草」とも表記される。子どもの頃はこの茎を折るとオレンジ色の乳汁が出るのを楽しんだ記憶がある。しかし、この汁は害虫の駆除にも使われるほどの強力な有毒植物なので注意が必要だ。

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カマキリ?カゲロウ?ハチ?

2021-07-26 21:41:22 | 生き物

 夕飯まじかの食卓に透明の翅をつけた昆虫がやってきた。なんとなくいつものカゲロウだろうと思っていたら、ヘビトンボのミニ版かも、と考え直す。しかも、頭の下にゴミのようなものが見えた。体の大きさは約2cmくらいの可憐な小ささだ。

  

 ゴミのように見えたのは折りたたんだ前足だった。愛用の小学館の図鑑で調べてみたら、「ヒメカマキリモドキ」(ヒメカマキリモドキ科)をやっと見つけ出した。上半身がカマキリ、下半身がクサカゲロウ・スズメバチの形をしている、ウスバカゲロウの仲間だった。頭部は確かにカマキリの三角頭とでかい目ん玉。その鎌で小さな昆虫を捕食する。しかしその鎌を広げる瞬間は見られなかった。

    

 珍しい生態を持つのでなかなか出会いにくい貴重な昆虫のようだ。幼虫は徘徊性のクモに飛びつきその体液を吸いながら産卵を待ち、生まれた卵を食べながら成長していくという寄生性の昆虫だった。そういえば、天井にクモの卵塊ができてしばらくだが、ひょっとしてっそこからこの「カマキリモドキ」が成虫になったのだろうか、灯火にも来るので突然の訪問だったのだろうか、といろいろ推量してみる。いずれにせよ、初めて見るユニークな体とユニークな生態をもつ珍しい昆虫だった。

 

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草刈という「結((ユイ)仕事」

2021-07-25 22:17:31 | 出会い・近隣

 集落の中心を貫く国道法面の草刈りを午前中に行う。主婦二人を含む7人が草刈機や鎌をもって雑草を駆除していく。その前々日には、きょう出られない二名が事前に草刈りを行ってくれていた。オイラは昨日、レンギョウのてっぺんを覆ったクズを駆除していく。

   

 毎年のことだが、クズの猛威にはほとほと困っている。そのため、農薬を使って除去しようという声も少なくない。農薬の使用はできるだけ控えるというのがオイラの本意なので、昨日、鎌をもってクズの除去をしに行く。2時間弱で主なクズは取り払うことができてきょうを迎える。さいわい、クズの話が出なかったので農薬による除去は実施されないもようだ。

           

 酷暑の中での作業はますます集落の共同作業の困難さを見せつける。背中はみんな汗でびっしょりとなっている。「あと何年続けられるか」とのつぶやきが聞こえてくる。休憩の時間には、和宮様じきじきのお手製のキュウリの漬物が下賜された。塩麹とポン酢・ゴマ油二種類の漬物だった。好評の食べ物が酷暑を忘れさせる。

 共同作業をすることで集落が一つになる意味は深いものがある。都会ではこういう共同作業に出られない人は有料にしているところもある。

     

 地域によっては、祭礼も常会もやめてしまっているところもあらわれている。わが地域も「青年会」がなくなってしまいそうな現状にある。オリンピックのテクノロジーの素晴らしさはわかるが、地方や農山村の疲弊ぶりはなんとかできないものか、と考えざるを得ない。そういうときだからこそ、集落の共同作業「結しごと」の価値を高めなければならない、のだが。        

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水撒きしていたらナニコレ…

2021-07-24 21:59:32 | 植物

 この灼熱地獄の中では、畑や庭の水撒きが日課となる。ときおりの一時的な雷雨・夕立はむしろ手抜きができるので歓迎だ。それでも、この作業だけでも1時間以上はかかってしまう。すべてを水撒きするには2時間はしっかりかかってしまうので、半分ずつやるのが精いっぱいだ。そんな水撒きの途中で、1cmくらいの小さな昆虫がブルーベリーの葉っぱで遊んでいた。

       

 相変わらず、ピントを外してしまう未熟さが残念だが、動く生き物をとらえるのはいつも難問だ。ちょっとみると、ハチなのかハエなのかアブなのかわかりにくかったが、複眼のようすからハエの仲間だと推察する。しかしあまり見たことのないハエだ。調べてみたら、「コンボウナガハリバエ」(ヤドリバエ科)のようだ。腹部が棍棒状なのはわかるが、ナガハリはわかりにくい。ヤドリバエは剛毛というから、それが「長い針」状態だというのだろうか。

                    

 成虫は樹液や花の蜜を吸うが、幼虫は他の昆虫に寄生するようだが、その実態はまだ解明されていないという。また、棍棒状の腹部はたしかに珍しいのもわかったし、光沢のある模様も魅力的だ。一部のアブのように血を吸わないのがなによりだ。なんとなく、ハエやハチそれぞれの個性を知らないで、「総論」ですましてしまってきた硬直を変更しなければならないね。

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幕末のプランターが驚愕したヤマユリ

2021-07-23 22:12:02 | 植物

 国道沿いに咲く「ヤマユリ」はそろそろ終わりに近づいてきた。群生していた見事なヤマユリを撮ろうとしていたがつい機会を失う。それほどにふつうに咲いている日本原産のヤマユリなのだ。幕末にやってきた外国のプランターがこうしたヤマユリの群立や田園国家日本の美しさに驚愕している。

 狭い国道で対向車とすれ違う時、車がヤマユリにぶつかって折ってしまうこともある。発芽から開花までには約5年以上はかかり、さらに栽培も難しいのを聞いて、あらためて存在の貴重さに気づく。

       

 それにしても、大輪の花を支える茎の細さが気になる。咲いている半分以上が倒れ掛かっていたり、折られたりしているのを目撃する。存在の重さに耐えられないいのちの発露は、華麗な姿のなかに残酷な生の寂寥が込められている気もしないではない。

                

 先日、大河ドラマでウイーン万博(1873年)が放映されたが、その万博でヤマユリも注目されることとなる。それをきっかけにユリ根が輸出され、輸出品の主要なひとつになっていく。1908年(明治41年)に輸出されたユリ根は約1200万個だったという。神奈川の丹沢が群生地だったのでそこから横浜港へ輸送されたことから、神奈川の県花はヤマユリとなる。そんな背景を知っていくとまさにヤマユリをもっと増やさなければと思う。

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野鳥の卵を発見

2021-07-22 22:15:47 | 生き物

 家の隣に小さな花壇があるはずなのだ。というのも、花壇には花はなく、放任ジャングルになっている。このままでは植栽している樹木が枯れてしまうと、急いでジャングルを切り拓いていく。よくみると、オニドコロなどのツル性植物が樹冠を覆っている。

                 

 やっと花壇の奥まで到達したところ、野鳥の巣が見えてきた。今までだと巣は留守か、放棄された巣なのがほとんどだった。しかし、念のためと覗いてみたらなんと卵が1個入っていた。あわてて和宮様に報告する。10年以上住んでいるというのに卵を見るのは初めてだった。

       

 巣はとても見事に作られていた。清潔でもある。家のすぐ隣の数mであるのによくぞ作ったものだ。初春にはジャングルがなかったから、この巣は新しいはずだ。外からはまず見えないジャングル状態の隠れ家にあったのに感心する。卵の大きさは鶉よりやや小さいように思えた。近くに蜂の巣もあったようでほどほどに整備は終わらせる。

                  

 卵をよく見ると割れているように見えた。まずいときに草刈りしたもんだと反省もしたが、どうもこれは模様のようだった。シジュウガラの仲間の「ヒガラ」の卵に似ている。そういえば、道具を取りに家のほうに戻っていたら、ヒガラらしき小さな親鳥が心配して近くを飛んでいた。春に盛んにやって来ていた小さなカラが定着したのに違いない。

 最近は、野鳥の複雑な鳴き声に翻弄されている。ウグイス・ホオジロ・アオバト・ヒヨドリ・キジバト・ツツドリ・ホトトギス・コジュケイの鳴き声はなんとか拾えるが、わからない鳴き声のほうが多い。その候補には、クロツグミ・イカルがいるが確証はまだない。ひょっとすると、ヒガラだったのかもしれない。杉林の乱立する地域のわりには野鳥が豊富であるのを改めて痛感。野鳥の声に翻弄される豊かさに感謝する。    

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