きょうはついに、わが家にあった茶園とのお別れの日となった。しばらくわが家の茶園を管理していた方が「多忙と高齢で茶の栽培を継続できなくなった」という申し出が半年前にあり、とりあえず、防霜扇の電源を切って間もないときだった。それから、茶樹の伐根をお願いしていた若者がやっと来てくれたのだった。まずは、重機の入り口、つまり今後の出入り口を作業の手始めとする。
茶園の外周はそのまま垣根としてシカやイノシシの侵入の防御に備えることにする。この茶園は一昨年亡くなった地域のホープだったシンちゃんが汗だくになって働く姿がそこに刻印されている場でもあった。彼の姿をを見るたびに、働く美しさと心意気に感銘した場所でもあった。
そのシンちゃんを尊敬していた若い弟子がこの茶園の伐根を快く引き受けてくれたのだった。その心優しい弟子も田舎生活に憧れて単身で暮らしている。アルバイトを重ねながら米作りを続けている。おとなしいのが難点だが、樹の伐採も数百本はやってきているほどのキャリアはある。
きょうは伐根の初日だが、午後だけで斜面の四分の一ほどを手際よくやってくれた。重機の扱いも丁寧だ。伐根した残骸はこれから、土の表面に敷き詰めて雑草を抑えたり、土の乾きや流出を抑えることにする。そのうちに、歩道部分に使ったり、肥料になるのを期待したりて、有効利用するつもりだ。
上手に伐根してくれている。この跡地利用については突き詰めて考えてはいないが、基本は農地というより森を復活したいのだ。CWニコルのような「アファンの森」はできないが、ビオトープがあり、昆虫や蝶が群がる花や樹があり、昆虫が食べられる野菜があるというような世界を夢想している。挿し木している予備軍の出番がいよいよ現実のものとなる。