炎天下でのオールドカーイベント(5/26)には数千人の愛好者が集まった。ふだんは人影の乏しい春野町に人と車が湧いてくるようだった。下田に上陸したペリーは日本人の好奇心に驚異したというが、そんな好奇心の塊りがオールドカーを取り囲む。オイラは車そのものにまったく興味はないが、フロントエンブレムだけは興味がある。今回はかなりクラシカルな車種が多くてほんの一部しか紹介できないが、おいおい登場してもらうつもりだ。
1931年式の「ライレー」の「ゲームコックススペシャル」というスポーツカーも魅力的だった。
皮バンドで車体を引き締めているのがなんともアナログチックでニヤリとしてしまう。車音痴のオイラでさえ、シンプルで大きなハンドルや二輪車のような車輪に目が行く。
フロント前には馬蹄形の飾りやエンブレムなどが並ぶがそれぞれの意味がよく分からない。現代のスマート過ぎる高飛車な高級車より好感は持てる。
ボディ横には手動のクラクションがあり鳴らしてみたくなる誘惑と闘う。さらにはその横のオイル缶のメーカーは1911年設立の潤滑油会社「シルコリン」だった。シルコリンは超音速旅客機コンコルドやロールスロイスのエンジンオイルとしても採用される老舗だ。
「ブルーダイヤモンド」型の「ライレー」のエンブレムが正面にあった。ライレーは、イギリスのライレー家が1890年自転車メーカーを買収してから、1900年代から自動車生産を始める。一時はマンレースで活躍したものの、その後は経営不振が続き、1969年に生産終了。ブランド商標権はBMWが所有。森繁久弥もライレーの愛好者だった。