山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

4代目が道草山から登場

2015-11-30 20:03:31 | 野外活動
 わが家の常設焚き火場の支柱を取り換えた。
 これで4代目となる。
 茶農家のしんちゃんが道草山のコナラを伐ってくれた枝で作る。

      
 畑の古くなった木材や整備のために刈り込んだ竹・樹木がまた溜まってきたので燃やしていく。
 冬はこうした「燃える資材」を灰にして畑にもどす期間でもある。

                           
 支柱の一部に火ばさみを掛ける小さな枝も残しておいた。
 ついでにいつものように、ダッチオーブンで焼き芋を作ることにする。
 庭の周りがみるみるきれいになっていくのが心地よい。

            
 畑で掘り出した安納芋とベニハルカの焼き芋が大量にできる。
 ただし、味は最高級のはずなのに昨年味わったこってりした甘さがじゅうぶん出ていないのがやや不満。
 これからいよいよサツマイモがわが家の主食となる。


                         
 
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帚木蓬生『天に星 地に花』の世界

2015-11-29 18:50:12 | 読書
 ブラボーさんから「ぜひ読むんだよ」とたびたび薦められていた、帚木蓬生の『天に星地に花』(集英社、2014.8.)を読み終える。
 以前読んだ『水神』は、隣の藩の農民と武士との命がけの葛藤を描いた名作だったが、今回は農民から医師になった視点から農民一揆にいたる過程を丁寧に描いた600ページ近くの大作だった。
 幕末の函館戦争で西洋医学をパリで学んだ医師として軍事病院を開設して活躍した、実在の高松凌雲の存在を最後に明らかにするのも推理小説みたいだ。

    
 そのルーツの医師がこの著書の主人公高松凌水(庄十郎)としている。
 庄屋に生まれた庄十郎が医師になった理由は、自分が発病した疱瘡によって母と使用人に伝染し、死なせてしまう。
 また、一揆がおきる寸前に事態を収拾した良心的家老の床の間にあった掛軸に、「天に星 地に花 人に慈愛」としたためてあり、それがその後の庄十郎の座右名となる。
 その言葉は、シンプルだがこの物語と作者の基調ともなっている。

                                 
 しかし、良心的家老が左遷されるとともに年貢が高く改定されてしまう。
 そのことで打ち壊し・農民一揆となるが、藩当局はそれを庄屋と農民との騒擾にすり替えてしまう。
 処分は庄屋や農民に多数の死罪が容赦なく実行される。
 役人・権力の狡猾さや冷たさは、『水神』や『ヒットラーの防具』でもリアルに描かれて作者の怒りが静かに核分裂する。
 
            
 そんな現実の中でも、「命を大切に。志のためにいのちはある。」とか、
 「世の中には面白くはないけれど、大切なこつ、忘れちゃならんこつが、たくさんあります。」とか、
 作者が一貫として貫いている原点を作中人物に「生きる希望」を言わせている。

                                
 また、医者の心得として「貴賤貧富にかかわらず、診察には丁寧、反復、婆心で尽せ」としているのは、精神科医である作者そのものの戒めでもあるように思う。
 だからこそ、高野凌雲が明治に欧州の貧民病院を模範とした民間病院を開設したことにも心を寄せる。

 いつも思うことだが、戦国時代と幕末の中心人物ばかり登場させるゴマすり大河ドラマの罪は大きいということ。
 民衆と共に生きた凌雲のような人物の発掘こそマスメディアのミッションなのではないか、と。
 現代を考えながら帚木蓬生の「人に慈愛を」の中身をじっくり追尾できる大作を紹介してくれた、ブラボーさんの叱咤にまたまた頭が下がる。
 
 
 
            
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キャベツ・白菜が好調

2015-11-28 17:12:36 | 農作業・野菜
 キャベツも白菜もいただいた苗だった。
 あまり失敗もなく順調に育ったのは、苗が良かったのかもしれない。
 いつもだと半分できればいいという「成績」だった。

                             
 ずっしりした白菜を収穫する。
 寒冷紗のおかげで虫食いもわずかだった。
 防寒のためにひもで縛っておいたのも今では効果的だったのかもしれない。

      
 ニンジン畑でこぼれ種で芽がでたらしい白菜が畝の外で堂々と結球している。
 あまり虫からのダメージが少ない。
 時期的に虫が少ないのが幸いしているようだ。 

                               
 今月上旬収穫したキャベツは大きさはバッチリだったが、重さがいま一つだった。
 今では重さも遜色なく商品としても耐えられるデキだ。
 ひょろっとした苗がかくも存在感あるものになっていく手応えがうれしい。

 きょうは晴天だったがときおり寒風がススキを倒していく。
 そのため、ほんとうは溜まった枝・支柱を燃やしたいところだったが止めることにする。
 気温が低くなってきたのでなるべく体を動かす作業をするようにする。
 
 伊勢谷友介が代表をしている「株式会社リバースプロジェクト」に興味をもつ。
 「人類が地球に生き残るための株式会社」をめざすというコンセプトが壮大だ。
 芸能人がこれほどの理念をもって活動しているのが素晴らしい。
 マスメディアはそういうことをもっと広める責任があると思えてならない。
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越冬準備しているのかな

2015-11-27 20:15:53 | 意見・所感
 きょうはさすがに寒すぎる。
 ときおり烈風が飛び、不気味な唸り声も聞こえる。
 ついつい、炬燵から出られない。

                         
 そのため午前中は戦意喪失だったが、午後は重い腰をあげてブルーベリーに追肥をする。
 イチゴの葉に、「セスジツユムシ」がじっとしているのを発見。
 背筋の色は、黄白色がメス、茶褐色がオスなので、これはメス。

        
 ジャノメチョウの親戚の「クロコノマチョウ」が枯葉のようにやってきた。
 幼虫の食草はススキなどのイネ科なのでわが荒れ地のススキ地区に生息くしているのだろう。
 静止の時は翅を開かないので表の目玉模様が見られないのが残念。

                         
 寒さのせいか近づいても逃げない「シロツバメエダシャク」を近所で発見。
 真っ白のキャンバスにひかえめな横帯の線という単純なデザインの蛾が抒情を誘う。
 よく見ると、後翅の先端には目玉模様がほくろ状にアクセントしている。

                            
 草刈りをしていたらヨモギの茎や葉に白い綿毛上のものがいくつか見られた。
 これはきっと虫えいに違いないと調べてみる。
 すると、「ヨモギハシロタケマフシ」という虫えいだった。

          
 この宿主はタマバエという蚊に似ているハエの仲間。
 虫えいのネーミングの最後は、「フシ」がつくということだ。
(タマバエの画像は平塚市博物館HPから)

 寒さのせいか、昆虫たちもじっとしていることが多い。
 つまりは人間と同じく、冬が過ぎるのをじっと待っているということなんだな。

    
 
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深夜水曜ドラマ「おかしの家」がいい

2015-11-26 20:17:24 | アート・文化
 毎週水曜日の深夜のTBSドラマ「おかしの家」が放映されている。
 倒産寸前の駄菓子屋「さくらや」裏にたむろするうらぶれたおじさんたちのセリフが素晴らしい。

 以前「カクスコ」という小劇団がまったりしたセリフの掛け合いが魅力的だったが、それを思い出すくらいの間合いがじつにいい。
 ヒーローがいない下町情緒あふれる優しさが充満しているが、それで終わりではなく「本当に大切にしなければならないものとは何か」という基調がそこにそろりと置かれている。

         
 オダギリジョウーのピュアだが模糊とした持ち味がレトロな裏庭に生かされ、八千草薫のひたむきさとがうまくコラボしている。(以上の画像はTBSのHPから)

 映画「船を編む」の奇才石井裕也監督の苦悩する人間への激励が散見される。
 主題歌となっている忌野清志郎の「空がまた暗くなる」の歌と歌詞が染みてくる。

                         
 ♪「おとなだろ 勇気を出せよ / おとなだろ 笑っていても /
   暗く曇ったこの空を かくすことなどできない」♪

 「このおじさんたちも駄菓子屋みたいな人だ。
 いっけん、とりとめない存在でも 見方次第では 最高に価値あるものだ」と言わせている。
 また、「愛とはなーに」の問いに、「少年よ、それを探すために生きているんだな。」
 「今のは30点」とね。
 それもユーモアあふれる間合いを忘れないので、無理がない。
 
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スズメバチバスター

2015-11-25 20:31:57 | 特産品・モノ
 先月からスズメバチが日本ミツバチをねらって毎日のように巣箱の周りで捕獲に来ていた。
 日本ミツバチは涙ぐましいほどに集団戦法で出入り口に集結して防御している。
 知り合いに相談したら、「これがいいよ」と蜂捕りトラップをいただいてきた。

       
 以前、ペットボトルで手製のトラップを作ったことがあったが、いっぱいは捕れなかった。
 そのときに使った液は、酒・砂糖・酢だった。

 このフマキラーはさすが効果があった。
 決め手は果汁100%のパイナップルジュースのようだ。
 スズメバチはもちろん、ハエ・ガなども捕れた。

                             
 おかげで今ではすっかり平和が訪れている。
 巣箱の入り口には見張りがいなくなった。
 これで蜜づくりに専念できるに違いない。

 先日植えた「ミズナ」の苗が先日の雨で倒れた上に翌日の強い陽射しによって壊滅的な打撃を受ける。
 残ったわずかのミズナのまわりにワラやススキで保護したり、開いてしまった場所にはイチゴの苗を植え付ける。
 ちょっとした配慮をすればよかったが、植えたことで安心してその後の対応が遅れたのだった。

 相変わらず、小さな事件がこの狭い世界に起きる。
 失敗と成功とが畑で交差してわが家のドラマを構成していく。
 
 
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「葡萄のめぐみ」と透かしほおづき

2015-11-24 20:36:09 | 特産品・モノ
 誕生日を迎えた娘から勝沼のブドウジュースが届いた。
 今年のモンドセレクションで金賞を受賞した優れものだ。
 種・皮・実をそのままジュースにするという技術的に困難な課題をクリアした果汁100%の濃厚ジュースだ。

 本来はこちらから贈り物を娘に贈るべきなのだろうが、お互いに青春をとっくに卒業している。
 オイラは最後まで両親を憎しみと諦めの対象にして生きてきて現在がある。
 親は乗り越えるべき壁だった。
とはいえ、そのことで人間の悲しさと素晴らしさとを心に刻んだことは親に感謝している。

 そんなおり、娘からの贈り物はまさに濃厚な成長の証左であることに間違いはない。
 さっそくぐいと飲んでしまったが、明日からちびりと味わうことにする。
 まさに濃厚な旨み、そしてそこにつながる心配りにひたすら感謝する。

                           
 和宮様が作った「透かしほおづき」。
 近所で育った見事なほおづきはそのまま1年中もちがいい。
 さらに、水の中にほおづき入れておくとだんだん葉脈が残っていく。

          
 お盆のときに先祖の御霊を迎える提灯の役割をする「鬼灯」。
 それがこんなアクセサリーができるという優れもの。
 おまけに、漢方薬にも口で鳴らす遊びにもなるというわけで身近にあったが、今では風物詩から遠くなってしまった。
 いえいえ、存在感があるほおずきをあらためて見直す。
 ただし、農薬漬けたっぷりのほおずきには注意。

 
 
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桃みたいな柿も

2015-11-23 17:48:52 | 農作業・野菜
 今年はどこでも柿の生り年だと口をそろえて語られる。
 確かにどこの柿を見てもいっぱい柿の実がたわわだ。
 わが家の柿も7年目にして初めて見る多数の実だ。
 そんな中で、桃みたいなセクシーな柿を発見。

                             
 また、8cmにもなる大きな柿もときどき実っている。
 今では数えるほどしか樹に残っていないが、毎食のように柿をいただいた。

 これまではカキノヘタムシの餌食になったり、イラガが出没したり、カラスや野鳥に食べられたりして、結果的には口に入るのもわずかだった。

 
 柿の自然な糖度にいつも感心させられる。
 干し柿はさらにうまいのは言うまでもない。
 渋柿がないので直売所や道の駅で購入して干し柿づくりも始める。
 ただし、陽当たりが悪いので晴れの日は畑の中の物干しに吊るす。

 大地の恵みと太陽の恵みとのコラボの合作を感謝しながら味わいたい。

                        
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ニンニク救出作戦に援農ガール登場

2015-11-22 20:32:16 | 出会い・近隣
 ニンニクの畝がホトケノザなどの雑草にすっかり埋もれてしまっていた。
 この雑草軍パワーに意気消沈気味のオイラに、都会から援農4人組が救いの手を差し伸べてくれた。

                                
 これを一人でやりきるのは大変な労力が必要となるはずだった。
 4人組パワーはそれを2時間弱ほどで雑草を駆除し、そこに「若様」が汗だくで刈り取ったススキを敷き詰めていく。
 ついにお昼ごろには終了することができて、見えなかったニンニクの顔を見ることができた。

        
 食事どきは七輪が主人公。
 あゆみちゃんが持ってきたマンデリンのコーヒー粉を七輪で沸かしたお湯でいただく。
 また、塩麹とニンニクで漬けこんだ鹿肉や採りたてのシイタケを焼く。

                          
早めに到着したカオリちゃんには二台のダッチオーブンの焼き芋をお願いしておいた。
 それがお昼前には無事できあがりねっとりした「安納芋」の焼き芋をみんなで唸りながら味わう。

 さらには、和宮様お手製のムレオウフウセンダケ入りの炊き込みご飯、カキとキャベツの自家製サラダ、大根とコンニャクに柚みそのおでん、大根丸ごとの大阪漬けなどが机に次々並ぶ。

         
 満腹を抑えながら、初顔のツノちゃんとあゆみちゃんがとうとう火遊びに目覚めてしまった。
 道草山からノコギリで自ら伐ってきたコナラの枝を燃やし始めたのだった。

                         
 そのうえさらに、イワシを焼き始める。
 イワシを焚き火で焼くのは意外にむずかしいのだが、焦がさずに見事焼き上げる。
 火遊びは奥が深い!?

                         
   
 
 
 
 
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地すべり復旧工事その後

2015-11-21 17:44:28 | 風景
 2013年4月に崩落した現場は今ではすっかり落ち着きを取り戻している。
 上部の工事完成からなかなか外観が変わっていない印象があったが、よく見ると少しづつ工事が行われている。

                       
 工事前と工事完了後の図が新しく設置された。
 これは住民にとってとってもわかりやすい。

      
 ロープに吊るされた重機2台を発見。
 けっこう急峻な現場での作業だ。
 中央構造線に沿った場所だけに崩れやすい岩質でもある。

                        
 以前の重機は無人の遠隔操作で行われていたときもあったが、今回は運転席に人の足が微かに見えた。
 命がけの作業を少ない人数で行われている。
 オリンピックや東日本大地震などで人手や工事資材の確保が大変なんだろうことを思う。

 国・県・市の初動対応が迅速で適切であった典型として注目された現場である。
 こうした事件は問題点ばかりが追及されるが、被害者が少ないのが何よりだった。
 
 久しぶりの晴天でおだやかな風景がそこにある。
 サツマイモも干すことができた。
 購入していた渋柿も皮を剥いて干してみた。

     
 
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