山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

山と里との調和の「阿多古」集落

2014-03-31 20:32:43 | 旅行・散策
 先日、天竜川支流の阿多古川が流れている山里を歩いた。
 そこで感動したのは、細い山道の崖側にガードレールではなく、スイセンの花が100Mほど列をなして咲いていたことだった。
 
                      
 それを集落の人に聞いたら、個人的に植えていったとのこと。
 集団作業で植えていくのも意義深いが、原点は個人だ。
 山里に住む人の穏やかな感性に触れた気がした。

      
 しばらく歩くと今度は「シバザクラ」が道沿いに植えてあった。
 これも個人的に植えている雰囲気だった。
 感心しながら歩く。

                   
 スミレが道端に同じようにどっさり群生していた。
 これは自然に群落を形成しているような気がする。

        
 花の色は青系統だった。
 交配が進んでいるようで、「ノジスミレ」らしいが名前はわからない。

                     
 しかもその先には、道路の真ん中に堂々と「コスミレ」らしきスミレが点々と続いていた。

 テレビ画面では凶悪なニュースや事件が日本を襲っているようだが、この静謐な穏やかさは「本来の日本」がまだ息づいている気がしてならない。
 この穏やかさを絶滅危惧種にしてはならない。
 
 
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山城に咲く花たち

2014-03-30 21:30:03 | 植物
きょうは一日中雨の連続。
 近くの国道は雨量による全面通行止めとなった。
 昨日の鳥羽山城に咲く植物を思い出す。
 山城直前の駐車場には紅白の「源平桃」が満開だった。
 奥まった所だったので目立たない。

                   
 それだけに、発見の喜びは大きい。
 樹皮を見ると桜に似ているので、桜かなとも思ってしまう。
 なにしろここは、武田信玄と徳川家康とが対峙した軍事拠点なのだから、源平桃はいかにもということだ。

     
 タンポポに混じって「オオジシバリ」の群生が見られた。
 「地」を縛るほどの旺盛な繁殖力を誇る。

                 
 
 雑草軍団に隠れるように白い可憐な花を咲かせているのが「ヒメウズ」だった。
 ウズとはトリカブトという意味で、体は小さいけれどやはり毒を持っているようだ。
 あまりに小さすぎていつも撮影に失敗する。
 これでも、花になるのに2・3年はかかるという。

               
 花かなと思ってよく見たら、「コウヤボウキ」の枯れた愕だった。
 綿毛はとっくに飛んでいったが、この残された愕が美しい。
 主のなくなった山城に似つかわしい枯淡な姿がかっこいい。

  
 石垣を降りていたら「ニワトコ」の花が咲いていた。
 むかしは骨折したときに湿布剤として使っていたという。

 ちなみに、宝塚の白井鉄造の「スミレの花が咲く頃」の原曲は、ニワトコの花だったという。
 オーストリアで流行った「ニワトコ」の歌は、パリでは「リラ」の花に変身して流行、日本では「スミレ」へ。
 
 へー。宝塚らしい変身だね。
 骨折の湿布薬では確かにイメージがわかない。
 
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安土桃山様式の遺構を示す「鳥羽山城」

2014-03-29 22:51:07 | 歴史・文化財
 今年の2月に天竜二俣町の「鳥羽山城」が浜松指定史跡となったのを記念した見学会に参加する。
 戦国時代の山城は土がむき出しだったのが、安土桃山以降、石垣が多用されていく。
 自然石をそのまま積んでいく「野面(ノヅラ)積み」が見られる。
 大きな石どうしの隙間に丸石(間詰め石)を配置し、それがアクセントにもなっている。

        
 近世になってからの石垣は人工的な技術革新が飛躍していくが、そこへの移行形態が見られるのが見所というわけだ。
 岩盤はそのまま使うなど自然の地形に合わせて石を積んでいるのも見られた。

                    
 大手門への道は幅6mという当時としては破格の広さでしかも真直ぐなのは、安土城と同じように、石垣と本丸の堂々たる権威が、登城するものを圧倒する効果をねらっているという。

     
 上の石垣には石灰岩を多用することで、下から見ると白い石垣が目立つ工夫がされている(鉢巻石垣) 。
 下の石垣は「腰巻石垣」があり、遠くからは2段の石垣が見えたという。

                 
 「本丸」隣には、枯山水の庭石も発掘されており、対岸の「二俣城」の実戦的軍事的機能からこの鳥羽山城は政治・外交的城郭への転換を示す典型が認められるという。

         
 「鳥羽山城」は、1560年代の「桶狭間の戦い」のころ築城され、しばらく武田・徳川の攻防があり、家康の関東転封後、豊臣系の堀尾氏によって近世的改築がなされた。
 こうして、西国の安土桃山様式の築城が東海にも出現していくわけだ。

 こうした視点から山城を見てみると納得がいく。
 石垣そのものにも深い意味があることを発見できたのがうれしい。
 
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春に誘われ道草ウォークへ

2014-03-28 21:30:43 | 自然観察
 はつらつとした陽気はまさに春だ。
 農作業のすきまに春を探しにブラリ路傍へ。
 休耕地にスイセンの群落があった。

                 
 花を見るとかなり無頼な花びらのおもむき。
 そのため、庭ではなく荒地に植えられたのかと勝手に推理する。

  
 そのすぐそばの川の堤防脇には、フリルのある典型的なスイセンがAKBのように行儀良く並んでいる。
 早春の花というとスイセンを想起するが、最近、スイセンの品種が多様であることで見直している。

                   
 川の堤防際にツクシ発見。
 群生していると食欲が出るのだが、と勝手に欲望がつぶやく。

     
 林縁にはカンゾウと思われる草の群落があちこちに見られた。
 これを味噌汁に入れて食べるとうまいんだがと、また欲望が騒ぐ。

              
 その隣に「ウバユリ」の若草が輝いている。
 つややかな葉は、ウバユリという名を払拭してしまうくらいお肌がきれいです。

 近くてもふだんなかなか行けないような道端へ探検すると、思わぬ出会いがあるのが素晴らしい。
 生きていてよかったという時空を確認できる。 
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「ごまちゃん」の心意気

2014-03-27 16:59:11 | 特産品・モノ
天竜川上流の佐久間ダムは終戦間もなくあまりに有名だったが、急峻な佐久間町は平地を見出すのがむずかしい。
 盛んだった鉱山もすでに閉山となり、過疎化の波は風景のなかからも漂ってくる。

 そんななかでも、「パンプキンレディーズ」のおばちゃんパワーは素晴らしい。
 佐久間の特産物の開発に情熱を傾ける。
 そのひとつがこの「ごまちゃん」だ。

                     
 ゴマと水飴を練り上げきな粉タップリのお菓子がじつにうまい!!
 佐久間中学校にも出かけて生徒と一緒に作るなどの交流もやったようだ。
 
 ごまちゃん以外でも、おやきや米粉ロールケーキなども開発している。
 こうしたおばちゃんパワーの心意気がこもっている「ごまちゃん」。
 二俣町の「マルカワの蔵」でも販売している。
 食べだすと止まらなくなるのが要注意。
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雨が降ると地滑り現場が気になる

2014-03-26 17:15:20 | 風景
大規模地滑りがあって約1年も経つが、今月上旬斜面最上部で小規模な地滑りがあった。
 敷設した鉄筋ごとずれてしまったようだ。

                    
 その後、工事を最初からやり直して網を取り払いもろい土砂を削っている。
 その残骸がやや下に見える。
 活躍しているのは無人の遠隔重機だ。

     
 きょうの雨でまた影響があるかもしれない。
 自然のなせる「気分」との格闘でもある。

                  
 緑なす山の斜面にかさぶたのように地肌が露見しているこの地滑り現場は、春が来てもなお自然の脅威と胎動を人間に喚起している。

 この近辺は日本列島のねじれがある地帯で、岩盤のもろさが顕著だ。
 わが畑もボロボロの岩盤の崩れにぶつかることがある。
 ツルハシで叩くと簡単に砕くことができるほどだ。
 
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春を呼ぶ尾上ガーデン 2014

2014-03-25 23:09:35 | 植物
 来月早々の6日(日)、尾上ガーデンで恒例の「さくらコンサート」が行われる。
 演奏は名古屋で活動している邦楽グループ「JI-ON」が琴を披露する。

 尾上ガーデンでは着々と春の山野草が芽吹き始めている。
 人間に不老長寿の酒を授けるという霊獣「猩々」の赤毛を表す「ショウジョウバカマ」(ユり科)がすぐ目に付く。

                       
 庭園入口にはピンクの花を房状にびっしりつけている「アセビ」も見事だ。
 このピンクのアセビは一般的には「アケボノアセビ」という園芸種らしい。
 有毒なのでくれぐれも食べませんように。

     
 その反対側には暗紅色の「ボケ」の花が迎えてくれる。
 これも園芸種が数百種類もあるという。
 ボケはバラ科なのでトゲがある。

                    
 毎年群落を形成している「ニリンソウ」も咲いている。
 花は2輪とは限らない。
 近くに「イチリンソウ」も見られるがなかなか発見できない。

         
 わが道草山では「シュンラン」の花がこれからだが、長蔵寺地域は暖かいので、すでに花がついている。
 いつみても「シュンラン」の花はノーブルだ。
 
 舞台となる広場の借景となる桜も準備完了。
 来週には刻々と山野草が春を呼んでくれそうだ。

 
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路地裏も異次元ワールドとなる

2014-03-24 22:24:47 | 路上観察
  
 時間のすきまに路地裏を探検するのが好きだ。
 川や海を泳ぐ水鳥と魚をテーマとしたガードレールが、強い陽射しを受けて歩道に浮き上がる。
 製作者はこういう効果も狙っていたのかと、しばらく感心しながら歩く。

                   
 下町のような狭い路地で見つけた箱庭風鉢のコレクション。
 デザインを考えれば配置の工夫もあるだろうが、これでもかとドカンと並べる感性が面白い。
 春の進行とともに苔や植物がみずみずしさを演出するに違いない。

  
                
 道路際に捨てられているのだろうか、無造作に置かれている物体。
 これはいったいどういう代物なのだろうか。
 ハンドルを回すと三角形のコンクリートの穴でも開き、異次元の世界へ行けるのだろうか。

       
 マンションの壁に金属製の浮き上がった立体型花飾りを発見。
 それが陽射しの角度で花影が自在に動いていく。
 これこそ、街なかのアートそのものだ。

 昨今、街の風景そのものを味わうゆとりがなくなりつつあるのはまったく残念至極だ。

 
 
       

       
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田舎暮らしを始めている山猿さんを訪ねる

2014-03-23 20:53:07 | 出会い・近隣
 昨日、都会から山里で田舎暮らしを始めている「海辺の山猿」さんの秘密基地を急襲した。
 モーレツサラリーマンとして海外30カ国以上を技術屋として活躍した山猿さん。
 製材所が使わなくなった端材を工夫して新しい命を吹き込んでいる。

  
 全面木のぬくもりに囲まれた新宅には、山猿さんご手製の作品がゴロゴロ置かれている。
 普通だったら産業廃棄物、または燃やされたりしてゴミ扱いされていた端材が、生活のなかで役割を果たしていくのだ。

                
 それぞれの木材の可能性を探る山猿さんの創り出す喜びが伝わってくる。
 定年後の生きがいをじつに上手に膨らませている。
 技術屋魂がそこに宿っている。

      
 いまでは注文もきているようで宿題に追われている山猿さん。
 木製の車付きゴミ箱も納得の作品。
 杉木立に囲まれた邸宅は、男のロマンが全開の秘密基地となっている。

 オイラもこうした「腕と技術があればなー」と、いつも感心して帰路に向かうしかなかった。
 
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焚き火の効用

2014-03-22 21:39:18 | 野外活動
 久しぶりに焚き火をする。
 腐ったカボチャやキウイ・雑木の枝が溜まってしまったためでもある。
 キウイの枝はまだ生ですぐには燃えない。

                   
 シイタケの古いほだ木がしっかりオキとなってくると、スムーズに燃えていく。
 おかげでずいぶん周りがきれいになった。
 できた消し炭は次回の焚き火の着火に活躍する。
 できた灰はもちろん畑の酸性化を改善する。

     
 ダッチオーブンで焼き芋を楽しむ。
 たまたま来客があってみんなでホクホクの焼き芋をほおばった。
 サツマイモは常備しなくてはね。

 ついでに乾麺を茹でる。
 これは夕食の出番。
 一石五鳥の焚き火の効用だ。
 生活から焚き火がなくなるのは心の潤い・余裕を失うものでもある気がしてならない。
 
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