これは担当者一人だけの問題ではない。会社全体、業界全体の体質かもしれない。
横浜・都筑区のマンションに端を発したデータ改ざん・くい打ち不正問題で、昨日から今日にかけ北海道や横浜でもデータ流用などが明らかになった。
それも、横浜のマンション現場責任者以外と見られているというので、これまたびっくりだ!構造的な偽装があぶり出しのように出てきている。
マンションが傾くという前代未聞の事態に、関係者の怒りは収まらないだろう。
マンション販売で最大手といわれる会社が販売したマンションだから、住民は信頼して高い買い物をしたのに・・・。ウチのマンションだけは大丈夫だろうと思っていたら裏切られた。このほか公共事業などに関係しているのでは?と、日が経つにつれ、大きな不安が出ている。これまでにわかっているだけで3000件余り。疑惑の現場責任者以外の担当工事を含めると今後まだ増えそうだ。
最初にこの問題が出て来たとき、あの姉歯事件が脳裏をかすめた。
今回の“事件”は杜撰な工事を行った施工関連会社の実態と工事現場の悪い慣習が、一気に明るみになって来ている。
建設関連会社を管轄する国交省は「個人ではなく会社としての問題であることを表している」「会社の管理体制に不信感を持たざるを得ない」などとして厳しく追及するということだが、姉歯事件から10年経ったが、この業界の体質は何か変わったのだろうか?
この際、企業や業界が膿を出して、同じようなことが二度と起きないよう第三者機関のチェックを厳しくすること、業界が自浄作業を厳しく行うなどして再発防止に努めてほしいものだ。