無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

土ボカシ&再生育苗土の発酵切り返し

2016-09-06 19:19:55 | 自然菜園の技術 応用
本日、
30℃を超える暑い日が続きます。








友人から山ぶどうの剪定枝をもらってから、5年目にしてはじめてたわわにブドウが実ってくれました。

現在、無農薬果樹栽培を勉強中です。
キュウリパイプを使った山ブドウ栽培の様子を観ています。

キュウリパイプでの棚づくりであれば、通常のブドウ棚よりも簡単ですし、山ブドウ特有の問題も解決でき、無農薬でのブドウ栽培が容易になりそうな感じです。

山ブドウでジュースにしたところ、とても濃厚で美味しかったです。
来年から本格的な収穫になると思うので、たくさんジュースができたらビネガーもつくってみたいですね。


雨の予報があると、その前に焼いてしまいたいのがクン炭です。

その日は、風も穏やかで、クン炭日和でした。

クン炭は、育苗、種まき、堆肥造り、雪とかしとして重宝しますので、年内にある程度焼いてつくっておくと重宝します。


簡易踏み込み温床の土も発酵から1週間たちましたので、一回目の切り返しを行いました。




厚みは15㎝位でしたが、酵母菌?糸状菌?が発達しておりました。

ボカシ造りでいうはんぺんと呼ばれる自然の菌の集合体ですね。
材料の割合と、水分、空気が適切ですと、発酵は菌などの働きのお蔭で、スムーズです。

このままだと、発酵で失われた水分で、水分不足のため発酵が止まってしまうか、焼け堆肥(過発酵堆肥)になってしまうので、
水分と切り返しによる酸素を供給し、


表面だけでなく、全体が発酵できるように、菌糸が全体に行くように切り返しを行いました。

現在は、日中暑いので、発酵の勢いが良く、水切れ、酸素不足になりがちなので、初期の切り返しがとても大切です。




同じく先週の自然育苗タネ採りコースで行った土ボカシも1週間目の最初の切り返しをしました。

こちらもいい感じに発酵してくれていたので、水分をたしながら、切り返し、また富士さん型にし、発酵を促進させます。

コツを得れば、堆肥造りはとても簡単で、失敗も少なく、なにより売っているものよりも良質な完熟堆肥を手に入れることができるのでお奨めです。

市販の堆肥は、完熟チェックを行うと腐敗もしくは未熟のものが多く、
昔でいう厩肥と呼ばれる、家畜フンの比率の多いものが主流です。

というのも家畜のフンは産業廃棄物で、処分できない場合は、堆肥化することが条例などで義務化されているので、堆肥≒厩肥になっております。

家庭菜園の場合、現在は、輸入トウモロコシ(輸入の大半が遺伝子組み換えトウモロコシ)、ホルモン剤、抗生物質投与が主流の家畜フンは安心できるものではありませんし、
素食で放牧ではなく、ハイカロリー食で、厩舎などでほとんど運動させない家畜のフンのためか、野菜の味もいまいちになりがちです。

私の堆肥の師匠である橋本力男先生の経験と、先生の堆肥で育った野菜を高級料亭に下ろした経験から、植物性の材料8割、堆肥2割以内が野菜が美味しくなることもわかっておりますし、
何より、草や落葉を主体とした堆肥で育った野菜は保存性が良く、風味が豊かで気に入っております。

野菜の栽培に加え、家庭菜園の醍醐味の一つとして、自家採種、育苗、完熟堆肥造りが加わると楽しさ3倍だと思います。


話は飛びますが、先週育苗し始めた秋ジャガも芽を出してきました。

来週には、定植し始めることができそうです。


家庭菜園用のクン炭、土ボカシ、育苗土が自家製で高品質につくることができるマニュアル化を研究、発表中です。


2016年内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

次回本日は、9/7(水)18:30長野市城山公民館です。
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秋野菜の育苗ジャガイモ、タマネギ【自然菜園スクール 自然育苗タネ採りコース8月その2】

2016-09-06 03:54:21 | 自然菜園スクール
本日、の予報。

まだまだ残暑厳しい頃ですが、秋野菜の種まき、育苗が進行中です。


先々週の菜園スクールの自然育苗タネ採りコースの続きのレポートです。


現在、開発中の自然育苗として、秋ジャガ苗があります。

というのも、秋ジャガは主に暖地で台風を避けたり、年内に芽が出やすいジャガイモ二毛作する方法ですが、
温暖地、寒冷地では、育つ期間が春ジャガの半分ほどなので収量も半分以下になってしまいます。

そこで、ジャガイモにとって育ちやすい環境で育苗し、栽培期間を延ばし、収穫量を増やす方法を試しております。







また、無農薬のタマネギ栽培をしやすくするために、タマネギの育苗方法を研究中です。

というのは、

無農薬タマネギ栽培は、

①無農薬のタマネギ苗づくりが難しい。
②新鮮なタマネギ苗が手に入りにくい。
③適切なタマネギ苗でないと、タマネギが肥大しない

という三重苦が存在しやすいこと

④地域風土によってはタマネギの栽培に天地の開きが出ること

それは、元田んぼのような保湿性が高い土や、リン酸を多く含む豊穣な土壌は育てやすいのですが、
火山灰土のように、リン酸を野菜が有効活用しにくい土や、乾燥しやすい土や痩せ地では、育ちにくいものです。

そこを育苗技術で緩和できないか、タマネギが自然に育つ、育てやすい方法はないかと






春の自然育苗の基本に加え、応用編として、タマネギの育苗も行いました。


私の畑の片隅では、余った苗の捨て場から、トマトやズッキーニ、カボチャが続々実をつけております。






余った苗や苗土やプランターの土の回復(再生)のために、米ぬか、草、水などを加えて発酵させることで、
土ボカシをこの秋につくっておき、来春、2年後に育苗土、プランターの土として再生をしておきます。




最後に、半年間育苗を支えてくれた簡易踏み込み温床の床土も再発酵させて、来年の育苗土を作ります。




中身が腐敗していないことを確認し、広げて水分をたします。




そこに、米ぬかを加え、よく混ぜて、材料に水分と空気がまんべんなくいくようにします。




混ぜ終わったら、さらに良く混ざるように、元のバケットに積み上げていき、山もりにし、


防草シートで乾燥防止し、ペットボトルで抑えます。

スクール終了後、翌日には、無事発酵温度が40℃に達し、水分、チッソ炭素比、空気など絶妙だったことがわかりました。

堆肥の発酵技術は素晴らしいものがあり、約2ヶ月間60~75℃で発酵させ続けることで、有機物は微生物たちにより分解され腐植になり、
発酵温度などで、病気や草は絶えてしまいます。

その後半年~1年を要し、熟成させることで、育苗土やプランターの土として使えるだけでなく、
畑のクラツキ、畝立ての際のテコ入れ資材の完熟堆肥としてなども使えるので重宝です。

寒冷地ですと霜が降りはじめる10月以降ですと、発酵に気温が低くなりすぎ、8月では暑すぎるため、9月上旬が発酵はじめとしては最適な時期です。

これから、1週間後、2週間後、4週間後と発酵温度が40℃程度に安定するまで、水や空気を補充しながら切り返し発酵を促します。

自然育苗というと、より自然な形で育苗することと、野菜にとっての自然を追求する2つの矛盾を両立させながら、持続可能なやり方で、野菜が畑においても自然に育つきっかけ作りになればと思い日々研究しております。

このコースでは、その結果をシェアし、一緒に探求することで、より自然に育てる輪が広がればと思います。


2016年内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

次回明日は、9/7(水)です。
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