無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

タマネギ苗の鉢上げ

2016-09-28 02:59:21 | 自然菜園の技術 応用
本日、のちの予報。

昨日は、宝島社さんの「田舎暮らしの本」連載中の取材でしたが、久々ので最高気温29℃。暑かったです。
また今日から雨にもどりそうで、うまいこと晴れ間を利用し、お米の脱穀、野菜のお世話をしようと思います。


先日は、育苗中のタマネギの鉢上げをしました。

というのは、タマネギの育苗は、育苗の中でも最も難しいものです。また、タマネギの栽培自体を決定づける要素が育苗にあるため、苗が悪いと栽培も難しくなってしまうので、
タマネギの苗づくりを誰でも簡単にできるようにするのは長年の研究課題でした。

無農薬で、無化学肥料栽培のタマネギ栽培の成功のポイント

1)太さ5~6mmの苗
2)苗を抜いた日に植えること
3)苗の状態で、リン酸を十分に吸収できていること
4)不耕起栽培の場合、1週間程度早く植えること
5)丁寧に植えること
6)化学肥料で追肥は2~3月の肥大期に行うが、有機肥料の場合、年内に米ぬか+油かすを補うことが有効
7)霜に浮かない程度の浅植え


1)太さ5~6mmの苗
2)苗を抜いた日に植えること
3)苗の状態で、リン酸を十分に吸収できていること
を満たすのは、十分な土づくりができた苗床を準備し、適期に播種し、発芽させた後、土が乾かないようにした上で、水やりが必要になってきます。
また、タマネギ苗は草に弱いため、除草が必要です。




そこで、誰でも週末家庭菜園や畑と自宅が離れている方でもできるように、市販の育苗土にちょっと手を加え、タマネギ専用の育苗土を作ります。

市販の育苗土に5%のクン炭、数パーセントのバーミュキュライトとバッドグアノを加えます。

そうすることにより、タマネギの根張りが良く、バットグアノの有機リン酸肥料をごく少量でも、育苗中に直接タマネギにリン酸を十分に補えるので、その後の結球肥大も順調になります。
また、市販の培土には、草のタネがないため、草に負ける心配がなく、苗の生育も揃うため、誰でも育てやすくなります。


72穴のセルトレーで約25日間育苗したものを、


下穴から棒で押し出してから




2寸ポットに鉢上げしていきます。




しっかり根づくためにも鎮圧が大切です。




こんな感じです。

この後水やりをたっぷりして、後日残り2週間位の間土が乾かない程度に引き続き水やりをします。

市販培土にもよるのですが、
鉢上げ後、タマネギの育苗は水やりが必要なので、養分が抜けやすいためもあり、その後苗の上から米ぬかと油かすのボカシを補い、クン炭を撒いておくとよりよいでしょう。


このようにポットに鉢上げしておけば、定植まで身近で育苗できますし、

移動も簡単で、その日に植える分だけ、ポットから株分けして植えてあげればいいので、残りはそのまま育苗を続け、必要分だけ定植できます。




もっと簡単にたくさん育てたい方のためには、128穴セルトレーで1~2本で育て、セルトレーのまま苗箱に土を詰め、そのままセルトレーごと鉢上げします。

その後、セルトレーから抜き取り、セルのまま定植することができます。


タマネギは、元々中東出身で、日本生まれでなく、日本ではノビルやラッキョウの大きさしかタマネギの近親の野生種はなく、
しかも品種改良が進んで大玉になっているのため、より自然に育てようとするとどこでもだれでもができにくい作物です。

鉢上げ後、ボカシを補い、クン炭マルチをして定植を待ちます。

タマネギ栽培は、苗が命なので、セルトレーや市販の培土を使い、タマネギにとってよりよく育ちやすい環境を整えてあげる。
つまり、育苗方法そのものは不自然でもタマネギには自然と育つ環境が準備できるため、どこでもだれでも無農薬・無化学肥料栽培でタマネギ栽培できるようになればと思っております。

まだまだ改良の余地はありますが、こんな育苗方法もありかと思います。


2016年内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

次回は、10/5(水)18:30長野市城山公民館です。
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