無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

ハクビシン捕獲

2017-08-09 19:10:18 | 日々の自然菜園
本日、


梅雨明け宣言がウソのように、太陽が出る日よりも曇りや朝夕の雨の日が続いております。

先日、ショックな出来事がありました。



トマトを収穫しようと畑に行くと、なぜか赤いトマトがありません???

近づいてみると











たった一晩で、もう少しで収穫できるなーと思った、トウモロコシとトマト(特に大玉はショックが大きいですね)が何者かにやられていました。

栽培中の野菜は、野菜(実)として食用だけでなく、長期間樹に着けて充実した実(採種果)から種採りもおこなっているので、このような被害は「種の保存」の危機になるので、すぐに対策をしました。


トマトの株間に、箱罠を仕掛けました。

箱罠自体は、8,000円程度でホームセンターで売っており、誰でも買えます。

※一般的には、箱罠を使用して獣を狩猟するには、狩猟免許が必要です。
私は、有害駆除の狩猟免許(わな)も持っているので、現在狩猟期間ではありませんが、箱罠を「タヌキ、ハクビシン」を対象に仕掛けました。

地域によっては、役所で箱罠の貸出があったり、補助があったり、許可が必要ない場合もあるそうですので、ご確認ください。

仕掛けるコツとしては、
1)手袋などを装着し、人間の臭いや痕跡をなくして設置。
2)被害に合った場所近くで、獣の通り道など自然に設置。
3)エサは、季節に合わせて、この時期は、被害に合ったトマトをチョイス。
4)箱に自然に入るように、食べ残したトマトのヘタなどを箱の中に置いておく。
5)一度捕獲した箱罠は、水の中に沈めて獣臭を取っておく。
などです。







2日後、無事捕獲。

ハクビシンにしては食べ方が粗っぽかったので、まだ経験の浅い若い個体か、タヌキかどっちかと思いましたが、ハクビシンでした。




ハクビシンとは、その名の通り、額から鼻にかけて白い線があることが特徴である日本に生息する唯一のジャコウネコ科の哺乳類です。

タヌキの足の指が4本なのに対して、ハクビシンは5本なので足跡の指の数でタヌキとハクビシンを見分けることもできます。

②ハクビシンは植物中心の雑食性で、木の実や果物、穀物や野菜の他にもネズミやカエル、昆虫、小鳥やその卵などいろいろな小動物も食べます。

もちろんジャコウネコ科なので猫の一種なので、屋外で飼育している 金魚やメダカ、鯉など、魚も食べます。

果物は特に大好きで、菜園では、トウモロコシ、イチゴ、スイカ、メロン、トマトが被害に合った場合は、ハクビシンが犯獣の可能性が高いです。

ハクビシンはメロンやスイカを食べる場合、スプーンですくったように綺麗に皮だけ残して食べたり、
トウモロコシの場合、食い散らかすのではなく、綺麗に芯だけ残っているような食べ方をします。


甘い野菜だけが被害にあったり、食べ方がキレイ過ぎたら、ハクビシンの被害の可能性がとても高いです。

何度も同じ道を通って侵入してくるため、 ハクビシンが通る道には獣道ができます。
草がなぎ倒されている場合は、ハクビシンかもしれません。


頭が入る直径15㎝位の穴であればくくり抜けられ、電線やワイヤーの上もお手の物の木登り名人なので、他の獣対策の電柵では防ぐことができません。
ハクビシン専用のネット付きの電気柵などが売られております。

そのため、うちでは、トウモロコシなどは、実一つずつ、受粉が終わったものからタマネギネットをかけております。

⑤ハクビシンは、縄張りを持たないため、家の軒下にタヌキ、天井裏にハクビシンが同棲したり、他の獣と共同で野菜の被害をもたらしたり被害が拡大することが多くなりやすいものです。

⑥繁殖期が決まっていないため、年中子供を産めるらしく、寒冷地にも適応しているため、いつの間にか増えていることが多く、近隣一帯で被害が徐々に増える傾向が強いのも特徴です。

⑦明治時代以降に入ってきた動物は外来動物として移動や駆除の徹底が厳しくなっておりますが、ハクビシンは江戸時代にはいたので、外来動物指定をされていないのも被害を拡大させたといえます。

そのため、家庭菜園では、トウモロコシやイチゴの被害が出ても、完全防御や捕獲をせずに、被害を拡大させ、
結果として、栄養たっぷりの野菜で餌付けになってしまい、出産率を上げてしまい、被害が近隣にも拡大させてしまいがちです。


つまり、被害者なのは、最初の初年度だけで、故意ではなくてもあとは実質的な加害者(餌付けで増やしたため)になってしまうので、要注意です。

被害(被害拡大)を止めるには、完全防御するか、捕獲するか、菜園(被害の出る野菜)をやめるか3つの中から選ぶ必要があります。

現代農業特選シリーズ DVDでもっとわかる
DVDブック 『これなら獲れる!ワナのしくみと仕掛け方』
では、詳しい捕獲の仕方が学べ、

p40には、アジフライとアンパンで「ハクビシンは獲って食うべし」本文には、「肉は最高にうまい」松阪肉よりもうまいなどと書いてあるくらいです。

ハクビシンの肉は、獣臭さや癖がなく、牛と鶏の間といった感じの赤身の肉で、焼肉やすき焼きで食べると美味です。
中国では、貴重な旨い肉として、中華八珍の山八珍としてハクビシン「菓子狸」があがっています。


ハクビシンは、現在、九州と北海道以外に生息し、東京など都心でもよくみられるので、家庭菜園と果樹園で被害が多発拡大しているので、もし自分の畑が被害にあったら、すぐに対策してみてください。

かわいい見た目とは裏腹に、被害が大きく(1週間で100㎏のミカンがなくなる!?ほど)で、周辺を草生やしたり、菜園になかなか行けなかったりすると発見が遅れるので、注意してみてください。


2017年土内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

今年度は、いつもの第1水曜日に
城山公民館 18:30~21:25

18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答


新年度も第一水曜日で、「無農薬・自然菜園入門講座」を行います。お楽しみに~
新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~春編~」

次回9/6(水)-夏野菜の自家採種、冬野菜の種まき、定植


ちなみに、忙しすぎてご紹介できていない自負出版の菜園教室の公式テキスト『自然菜園ハンドブック』(自負出版)も農文協さんの「田舎の本屋さん」からネットでも書店で東京で唯一購入できます

農閑期に入りましたら、改めてお知らせし、売っていただけるカフェ、ネットサイト、お店など募集し、なおネットからも買えるようにシステムを構築するつもりです。
現在農繁期なので、何もできておらず申し訳ございません。

現在、長野県松本にあるつる新種苗さんにも縁あって『自然菜園ハンドブック』を置かせていただいております。こちらからも購入できます。
※現在2店舗のみ販売中
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