無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

(公財)自然農法国際研究センター育種圃場の見学会(2)

2013-07-22 20:13:52 | 出張菜園教室
本日、

前回の見学会の続きです。


見学する畑を移動し、今度は、私の恩師の一人中川原敏雄さんの菜園を見学させていただきました。

中川原さんと同センターの石綿さんには、タネ採りの基本から教わった御蔭で、
ただ自家採種するだけでなく、自然菜園に合った野菜を育成しながらタネを採ることを学びました。

このお二人の著作『自家採種入門』(農文協)に詳しく書いてあります。


中川原さんは、現在この圃場で、育種と自給菜園の研究をしております。

もともと砂利が多く、畑に不向きなため、長年オーチャードグラスなどの牧草地として利用されていた場所に、
野菜を育てるところだけ、草をはぎ、野菜を育てながら草を刈って敷く方法で、
草の中でも自活して根を張り、実をつけ、美味しい野菜を選抜しております。


キュウリの側枝をそのまま伸ばし、根を育てることはとても大切で、
キュウリの樹一本一本の個性を教えてもらいながら、育てていくそうです。

同じように見えるキュウリも、みんな違います。
それらの個性を考慮して育てることは、意外と難しい、見極める自然観察眼が必要です。


中川原さんの圃場には、ペット栽培や日だまり育苗といわれる独自の方法で、
より自然に野菜を育て、その可能性を引き出し、育てることで、野菜が教えてくれることが多いといいます。

写真のトマトも一粒のミニトマトの実をペット栽培で育て命をつないでいる3年モノの、ミニトマトのブッシュです。
つまり、実に入っていた種子が自然と大きく慣り、間引かれることなく草を刈って、支柱に誘引してあげるだけでこんなにも巨木に茂り、実をつけています。


一つの実から育つミニトマト。
その中にも、自然の摂理や個性などいろいろなものが詰まっています。

中でも美味しく、根張りの良いミニトマトの命をつないでいくことで、新たな可能性が突然生まれてくるそうです。




中川原さんの圃場は、鎌2本。開墾鍬、ジョレンの合計4本のみで機械なしで行われるのも特徴的です。

写真は、鎌を研いで、草を如何にして刈るか見せてくれたところです。
昼間の乾燥した固い草にもかかわらず、どんどん草が刈られていきます。

草を刈って野菜に敷くタイミングなどは、一朝一夕にはわからず今なおご研究されているようです。

農業機械を使い身体を壊された経験から、身体が鍛えられる健康法としての鎌による草刈り。
身体をねじらず、体幹を使った古武道の動き。
簡単そうに見えて、実際にやってみると思った以上に訓練が要ります。

野菜を育て、種を採りながら、身体も健康になる野良仕事、師匠からは学ぶことがまだまだ沢山あります。
中川原さんの自然観、野菜と草との会話、道具の使い方、末端でなくその中心にある姿勢にいつもはっとさせられます。

2つの菜園教室の生徒さんも。1日いろいろな自然農法の畑を観て、感じることが多かったようです。
私も改めて勉強になり、とてもよい1日でした。

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