無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

永続可能な自然菜園講座~畑と田んぼからはじまる食卓~2013完結!

2013-11-09 07:23:10 | 出張菜園教室
本日、の予報。


先週末、毎月1回、年間全8回行ってきた『永続可能な自然菜園講座~畑と田んぼからはじまる食卓~』も無事終わり、

菜園での実践型菜園教室もこれを皮切りに、12月中に年内の講座が終わっていきます。
年間コースでは、様々な方と出会い、一緒に学びあっていくので、あっという間の1年で寂しいやら、無事終えることが出来ホッとしたりなんとも言えない気持ちになります。




このワークショップでは、拙著『これならできる!自然菜園』(農文協)シリーズの入門菜園教室編で、1年に渡って野菜を美味しく食べるポイントや収穫もやっ
てきました。

家庭菜園で意外とわからないのが、収穫のタイミングと美味しく食べるポイントです。
今回は、ネギの掘り方や大根の収穫や美味しい見極め方など行いました。


元トマトの支柱のわきには、トマトと間作していたキャベツが見事に結球していました。

相性が良い野菜をタイミングよく、混植・間作したり、草と共に育てるのが自然菜園の特徴です。






通常の家庭菜園では、野菜の残渣はすべて抜き取り、その後堆肥などと一緒にすき込みますが、

ナスなど夏の野菜は、自然菜園にし始めた当初は、根を抜かずに地上部の葉や枝を30㎝以内にのこぎり鎌で切断して地面に敷いた後、
米ぬかを補っておくことで、来年の準備になります。


今回最後のワークショプのみ1泊2日の宿泊型にし、信州長野伝統の野沢菜漬けやおやき作りをするので、
翌日使う野沢菜をみんなで収穫しました。


この2日間で食べる野菜は自分たちで収穫し、収穫する喜びを分かち合いました。








収穫などやっている間に、お米のモミガラを燻して作るクン炭づくりも行いました。

たったの3時間で、モミが真黒に炭になりました。

火事にならないように、完成後たっぷり水をかけて、かき混ぜておき、完全に火が消えたのを確認してから袋詰めするので、袋詰めは明後日以降になります。

モミガラも今の慣行の稲作では、玄米で保存するために産業廃棄物としてタダ同然で処分されています。
昔は、ぬかくどのように、モミガラでご飯を炊き、その後できるモミガラクン炭を畑や田んぼに戻していました。

クン炭は、土の生き物を増やし、根張りをよくしてくれます。
始めたばかりの自然菜園では、畑に合わせて使っていきたい有機資材になります。

自然菜園は、野菜の里山のようなものなので、人がお世話しながら持続可能な菜園を草や虫など動植物と一緒に育てていくことが大切です。

山に植林し、下草を刈り、間伐し、最低限のお世話をする中で、野生の動植物と共存し、自生植物も増え自然が豊かになっていきます。

自然菜園も同様で、最初は緑肥作物を導入したり、草を刈って野菜の株下に敷いて草マルチしたり、野菜が元気に育つように手を貸し、自家採種を重ね、野菜はその年よければいいのではなく、自然に育ちやすくなるように、年月をかけて土と草とっ野菜と共に育てていくことが重要です。

コメント (13)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« エダマメの自家採種≒ダイズの... | トップ | 元田んぼを自然菜園に移行中... »
最新の画像もっと見る

13 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
燻炭 (ホットママ)
2013-11-10 13:04:59
教室も終わりましたね。
私もブログで勉強させていただきました。ありがとうございます。
質問が3つあります。
1 燻炭と草木灰は違いますか?
2 燻炭ですが作る時、筒のような器具が必要でしょうか。
3 どくだみやカヤなど雑草の乾かした根っこや剪定した枝・古くなったさらし竹等は燃やした後の灰は畑にまいても大丈夫でしょうか?今年の春、灰をまいた後にじゃがいもを作ったら全く収穫できませんでした。植えた場所は4年間はナス科は作っていません。

草も枯れて燃やした方が良い物は灰にしようと考えています。一年草の枯草はそのまま畝に寝かしておくつもりです。
いつも勝手な質問で申し訳ありません
返信する
ご質問ありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2013-11-11 11:12:20
ホットママさんへ

いつもよいご質問たくさんありがとうございます。

1.炭と灰の違いが一番大きいと思います。炭はまだ細胞などの構造が残っており、微生物の住処になったり、根張りがよくなったり、土の構造を複雑してくれます。そのため、クン炭は土を柔らかくしてくれます。

灰は、炭と比べ構造が壊れており、土が柔らかくならず、固く閉まり易くなります。

炭に比べpHが高くなりより強いアルカリ資材になります。なお、カリウムの高い肥料にもなります。

つまり、くん炭と草木灰は全く用途の異なる有機資材になります。

2.クン炭焼き煙突が市販で2000円前後ございます。煙突があった方が、焼きむらが少なく、早く焼けますし、質の高いクン炭が手軽に焼けます。

3.草木灰は、一度セシウムなどの放射性物質を含んでいるのか検査しないと、使用はお奨めできません。

灰は、濃縮されるので、高濃度汚染させている可能性が高いからです。

安全をご確認の上で、PHが上がり過ぎないように広く薄く使用するのが適切です。一般地での目安では1㎡当り、100~200gが上限です。

灰はカリウムが高いため、通常ジャガイモは豊作になりやすく、全く収穫できない要因にはならず、灰を撒きすぎたか、その他の要因によって収穫できなくなったと思います。他に原因はありませんか?

私の場合、草は先ず燃やしたりしません。燃やすともったいないからです。燃やされることで、土も草も、そこのいた生き物も死んでしまうからです。

ドクダミ、スギナなど根つきのものは、よく乾燥するように草マルチの上に重ね、根が復活しないように米ぬかを撒いてから草を更に重ねていきます。

剪定した枝やさらした竹は、よく乾燥させておき、クン炭を燃やす種火に使用します。

返信する
ありがとうございます (ホットママ)
2013-11-11 20:33:03
いつも、的確なご指導を感謝いたします。
じゃがいもの植え付け寸前にかなりたくさんの草木灰を入れてしまいました。今までにした事がない事でした。先生のお話からするとたぶんそれが原因でしょう。
枝などを燃やすときは無煙炭化器(底のないすり鉢状)を土に押し込んで設置使用しますが、炭化器 を置いた場所の土はひどく締まっているのを感じています。出来るだけ畑から離れたところで使用しようと考えています。

灰のセシウムについては静岡県東部のため全く考えたことがありませんでした。もし図るとしたら保健所にお願いするのでしょうか。

コンパニオンプランツ?のキャベツが立派なのにはびっくりです。私も先生のような畑をめざし考えながら楽しみたいと思いますので、
これからもご指導をお願いいたします。
返信する
ご質問ありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2013-11-11 23:04:18
ホットママさんへ

セシウムなどは、長野県松本市にある「JCF-Teamめとば」さん http://jcf.ne.jp/metoba/wp/

で、検査してもらえますよ。
返信する
くんたんの消火 (たつき)
2013-11-17 10:36:51
ご無沙汰しています。
折しもくんたん記事が掲載されたので、ご質問します。

もみがら150リットルくらいを焼くと、ちょっとやそっとの水では鎮火しません。
畑にポリタンクで家から水を運んでいますが、なかなか大変です。
これまでは、縦穴でもみがら焼いた後に水をかけて、かつ、新しいモミガラを混ぜて温度を下げた状態でトタン板を乗せて火事にならないようにしていました。

くんたんを混ぜたい畝の場所で焼いて、焼き上がってすぐに土に混ぜて温度を下げる方法は危険でしょうか。焼くのは、雨の前か後にして、一応、延焼しないよう気をつけています。

子供の頃から火を扱っていないので、当たり前のことが当たり前ではありません。長文で申し訳ございませんが、よろしくお願いします。
返信する
ご質問ありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2013-11-17 21:58:26
たつきさんへ

そうですね。クン炭を焼く場合は、消火は課題です。
しっかり消火したつもりでも再燃焼し、多くのベテラン農家さんでも火事を出しています。

1)私の場合、雨が降る確率が高い風の少ない前日に焼き、完全に消火した上で、雨にさらしアクを流したいからです。

消火にもコツがあります。
最初の火つけに使った木が中央で炭化しています。
その炭をしっかり消し、中央の熱を冷ます様に、混ぜていきます。

一度に消すのに水が足りなければ、何回か分けて焼くのも手ですし、
ドラム缶などを使って、しっかり蓋をして、酸欠状態をつくり消す方法も有効だと思います。

2)私は、菜園内の野菜を育てる場所(畝)では、絶対に火を使いません。

それは、無暗に耕さない理由に似ています。
多様な生き物の働きによって、野菜が育つからです。
その生き物を殺すわけにいかないからです。

火は山を焼き、一時的に畑にする焼畑のように、有効に活かせる場合もあるでしょうが、
今まで育ててきた土を焼き固め、生き物を殺す必要はないと思います。

クン炭は、必要最低量で役割を全うできるように、有効に使ってみてください。

無暗に焼いて失うものの方が危険かもしれません。
返信する
Unknown (たつき)
2013-11-17 22:17:33
早速、ありがとうございます。
火事にならないよう、気をつけます。

畝で焼くことについて、さすがにトマト畝では焼きたくないですが、ステージ1の上にカチカチで、全く育ってない土では未練なく焼きそうです。
猫車もないので、運ぶのも大変です。
返信する
コメントありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2013-11-17 22:46:44
たつきさんへ

そうですか。お気をつけていろいろやってみてください。
返信する
収穫後の畝について (バレラ)
2013-11-21 20:59:44
こんばんは。
こちらのブログと「これならできる!自然菜園」本で勉強しつつ4月から主人と2人で畑を始めています。元田んぼを野菜が育つ畑に切り替えていく作業もとても興味深く、竹内さんの丁寧な説明はわかりやすく、いつも感謝しています。
収穫後の畝について質問があります。
ナスの根を残して先日片付けたのですが、(取り除いて、畝横に置いてあるので、ブログの通り小さく切って戻そうと思います。)株間に植えていたピーナッツ収穫後、畝に比較的大きな穴が出来ています。出来るだけ土は戻すようにしたのですが、さつまいもや里芋、大根などの収穫後に畝の形が崩れたり穴が空いたり畝自体があってないような状態になった場合はまた畝を立て直せばいいですか?来年以降は出来るだけ耕さずに、畝も今年作ったのをそのまま使っていくつもりでしたが、畝がどんどん低くなって少し不安になり、質問させていただきました。
返信する
ご質問ありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2013-11-22 20:43:37
バレラさんへ

どういたしまして。

収穫の際にスコップや鍬は使わず、土の移動がなるべく最小限に注意して収穫します。

収穫の仕方で、ずいぶん土の移動が少なくなり、生き物の住処を壊さずにいれらます。

根菜など掘り返してしまった場合、すぐに直し、土を裸にせず、周囲の草を刈ったり、元々の草マルチを戻し草マルチします。

畝については、壊さないように収穫、種まき、草マルチするさいに修復していきますし、畝の上は基本踏みません。

ダイコンに関しては、抜いて収穫後空いてしまった穴をそのままにしています。
返信する

コメントを投稿

出張菜園教室」カテゴリの最新記事