無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

自然菜園スクール8月【長野校】自然菜園見学コース「夏野菜の仕立て方&自家採種」

2019-08-20 03:56:55 | 自然菜園スクール

自然菜園スクール2019 単発体験参加者は随時募集中~ 


最近注目のユーチューブ『自然菜園LifeStyle』に、
自然菜園スクール東京大月校の見学会が先日あり、
「特別編!竹内孝功さんの自宅の畑見学!前編」に初登場させていただきました!


【後編】特別編!竹内孝功さんの自宅の畑見学!もアップされました!見学会でもみていただいたナスのコンパニオンが紹介されています。

本日、の予報。

先日、第3回目の自然菜園見学会、自然菜園スクール【長野校】自然菜園見学コースを開催しました。
真夏の見学会は、野菜が夏バテしているので敬遠されがちですが、今年で6年目の自然菜園は、超元気で、自家採種をテーマに行いました。




講義の写真は、撮り忘れましたが、午前中に自己紹介、そして自然菜園講座を行いました。

今回のテーマが「自家採種」なので、自家採種の基本知識として、固定種と交配種(F1)の違い、そして在来種について学び、
実際にタネ採りを始めると知っておきたい、自家受粉と他家受粉の違いを前半学び、後半は、実際に自家採種する際に気を付けるポイント、3ステップ、タネの選び方(選抜基準)、品種の守り方(隔離など)基本技術について学びました。

菜園ランチは、その季節に採れた自然菜園の野菜をベースに、食べる見学会と名付け、実際に五感のうちの味覚で野菜と向き合っていただきます。
季節の野菜は大量に出るキュウリは、漬物に、ナスやピーマン類は煮びたしに、トマトは冷製パスタと美味しく沢山食べるポイントを押さえた一品のうちの定番ばかりで、
人気だったのが、間引きカボチャのツルと未熟果のシャキシャキ炒めなどです。

季節の野菜をばっかり食でとことんいただくと、身体が満たされ、一年中キュウリやトマトが食べたくはならず、その時期旬だけで満たされるようになるので不思議なものです。




自家採種というテーマということで、スイカの自家採種と食味検定を行いました。

暑い夏に自然に育ったスイカを食べると、身体が自然に涼しくなるから嬉しい野菜です。






在来キュウリ「八町キュウリ系善光寺キュウリ」も自家採種しながら収穫するコツを見ていただき、採れたてのキュウリを試食してもらいました。




春から食べ続けている茎ブロッコリーや、2回目の結球キャベツの草マルチの厚みに興味津々で、なぜこんなに厚いのか、なぜ、キャベツなどがない場所は草ぼうぼうなのか、
通常見学会では、草をきれいに刈った畑が多いのですが、うちでは、ありのままを見ていただき、季節と野菜に応じて草を厚く敷く理由、草を刈らない理由を解説させていただきました。

そして、ニンジンの自家採種の名残を見ていただき、実際自給菜園規模での自家採種の現実を見て感じていただきました。







次に興味を持っていただいたのが、ミニトマト「シュガーランプ」の仕立て方の違いです。

左から道法スタイル1本仕立て、2本仕立て、中川原さんの自然仕立て8本、その変形5本、そして自然菜園でお馴染みのティッピー型の仕立て方です。

仕立て方によって、同じ場所で同じ栽培方法でも、実のなり方、味、収量、長所と短所があるので、地域風土と好みに合わせて野菜の力を発揮できるといいですね。




「でわこ」ナス。4本の同じ固定種のナスにもかかわらず、こんなにも生育が違います。

これが固定種のサガなので、人で言えば同じ両親から様々な兄弟が生まれるように、固定種は、様々な自然な姿が現れます。

この兄弟間の差を見抜いて、選抜しながら、よく育った3本のナスを選び、太い枝に1つずつ採種果を選び、赤い毛糸で印をつけていきます。

こうして、65日間樹で肥大、熟成させてようやくナスのタネに生命が宿ります。




自給用の田んぼ4アール(3人家族自給用400㎡)の見学です。

一人1アール(100㎡)あればお米を自給することはできます。家族の場合、来客と備蓄と出来不出来を考え人数分プラス1アールあると安心です。

今年は、半分耕さない田んぼ(無除草)と耕した田んぼにコシヒカリを分けて育てたので、その違いも見ていただきました。


そして、農園にあると便利な外トイレとして、トイレ型コンポスターを見ていただきました。
ミミズによって便を分解してもらい、堆肥化できるもので、大小共に臭くなく、汲み取りも不必要で設置できます。


次に、暑かったのですが、育苗ハウス内の見学で、現在、発酵中の踏み込み温床の太陽養生処理とハウス内の無農薬ブドウを見ていただきました。




外では、プランターや余った育苗土、余り苗から再発酵させて育苗土「土ボカシ」を造っているところも見ていただきました。

育苗土が自給、再生できるようになるとがぜん、自然菜園は簡単になります。






各品種ごとに、トマト、ナス、ピーマン類を試食しながら見学して回りました。


暑い時期は、草マルチをたっぷりした後、わざと草を生やして地温を下げるサトイモ「大野芋」




「在来青ナス」




再育成に6年かかった「ローサビアンカ」


田んぼの畦で良く育つ「信越水ナス」


同じく畦で育つ「食用ほうずき」&セロリ




暑さ乾燥、長雨なんでも来いの「ブラックドラゴン」トマト


ねねも愛した?「高台寺唐辛子」


「バナナピーマン」


育成中の大豊作型オレンジミニトマト


チェコスロバキアの伝統品種「スタピス」トマト

固定種トマトの素晴らさは、交配種(F1)で失われたトマトの個性と風味にあります。

食卓に並ぶと、甘いトマトが一番になりやすいものですが、畑や地域風土に適ったトマトはどれも個性的で、酸味や濃く、食感など個性がはっきりしていて食べると元気がいただけます。




見学者の目を引いたエンドウ跡地のササゲとミニカボチャ


「島オクラ」とウコン


「カリフォルニアーワンダー」ピーマン


ひめ冬瓜






自然菜園のキュウリも食べていただきました。ほろ甘いキュウリの香りを楽しめます。

株下には、1㎏を超える採種果がゴロゴロ転がっているのにキュウリがみずみずしかったのが印象的だったようです。






取材などで育てたナス「真黒早生」とゆかいな仲間たち2㎡菜園(チャイブ、エダマメ、ラッカセイ、パセリ、マリーゴールド)


出荷採種圃場の見学、トマト「サンマルツアーノ」、「真黒早生」ナス、カボチャ4種。


遂に完成披露、新鶏小屋。

涼しくて無臭、快適で、好評でした。




無農薬果樹園の試み、元田んぼの果樹園化、そして無農薬リンゴ栽培の挑戦の履歴、そして栽培方法とスーパーストチュウ水。

果樹園の緑肥草生栽培のポイント、緑肥と自然草のバランスや風の草刈り、水脈について解説しました。








最後に、ナスの株下に、カリフラワーの定植。

夏野菜と秋野菜のコンパニオンプランツの定植を実演しました。


最後に、感想会で、感想をシェアしあい五感で感じた見学会をさらに交流させました。

その後、時間が許す希望者のみの質疑応答道場?ゲリラ豪雨が降るまで、とことん質疑応答で理解を深めあいました。

実際に来ていただいた方は、この写真の倍位の野菜の種類と2時間たっぷりの解説付きの見学会を行いました。(笑)

次回は、年内最後の見学会テーマ:「自給自足」

2019年土内容充実で、今年は、完全リニューアルで、






場所:戸倉創造館3階会議室
日時:第2木曜日 src="https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/5b/92/71e99643dca62e63b6906d9f9d708b9a_s.jpg" border="0">

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4 コメント

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Unknown (ゆっぴ)
2019-08-29 23:28:02
竹内さん、こんにちは。
自然菜園見学コースでお世話になっている、「ゆっぴ」こと水戸です。
見学会もとても勉強になりますが、見学会後の道場も大変勉強になるので、毎回楽しみにしております。いつも見学会後に質問する機会を作ってくださってありがとうございます。

前回の道場で青枯れ病対策に太陽温熱養生処理を教わり、さっそく試してみようと準備をしているところですが、いくつか分からない点が出てきたので質問させてください。

①畝に鋤き込む資材として、腐葉土1〜2L/㎡、米ヌカ1〜2L/㎡、カニガラ石灰100g/㎡、コーヒーかす100g/㎡と教わりましたが、モミガラ燻炭も投入しても問題ないでしょうか?入れるとしたら1〜2L/㎡でいいでしょうか?

②透明マルチを張る前に微生物資材を散布すると伺いましたが、作り方が良く分かりません。乳酸菌(ラブレ)、白神酵母、大粒納豆一粒を用意するのは覚えているのですが、それからどうしたらいいか分かりません。教えて頂いたはずなのですが、良く理解していなかったみたいです。申し訳ありません。再度ご教示願えませんでしょうか。

③鋤き込む前に作物残さは片付けますが、草マルチも撤去すべきでしょうか?それともある程度腐熟していれば、そのまま鋤き込んでしまっても問題ないでしょうか?

④最近雨や曇りが多く晴れ間があまりありません。もしこのような天気が続き、このまま秋に突入してしまったら、太陽温熱養生処理としての効果はあまり期待できなくなってしまうのでしょうか?

いくつも沢山質問してしまい恐縮ですが、教えて頂けないでしょうか。よろしくお願いいたします。
返信する
ご質問ありがとうございます。 (竹内孝功)
2019-08-30 09:39:32
ゆっぴさんへ

そうですね。私も師匠たちが質問を受けている場(道場)は必ずいるようにして、いろいろな方のご質問に師匠たちがどのようにお答えしていくのか、がとても勉強になったのを思い出しました。

①クン炭を入れるのはいいですね~。クン炭を入れる際は、腐葉土を2倍にしてしてください。その方がより効果的です。

②いわゆる、マイエンザ(えひめAI-2)の作り方で、材料を厳選して、太陽養生処理を行うと、より効果的です。

2次培養の10倍のレシピが以下のブログに丁寧に詳細されていたので、参考に作ってみてください。http://however-life.jugem.jp/?eid=177

太陽養生処理には、2次培養後3日目以内がお奨めです。夜温は低いので、お風呂に最後タンクを浮かべて保温すると朝には完成しております。

③病気の残渣は刈った後、木酢液を濃い目(原液~100倍)をかけてから、草マルチに重ねておき、米ぬか(もしくは、EMボカシなど)を一握りかけておくとよいでしょう。

そうすることによって、青枯れ病などの菌を分解する菌が集まってきたり、木酢液は、酸性が強く、青枯れ病を抑えてくれる米ぬか系の微生物(コウジカビ、乳酸菌など)も増えてくれる。

そして、材料やマイエンザが揃ったら、一気にビニールマルチまで行います。

ビニールは裾を土の中にいれて、いわゆる「鏡面張り」といわれるくらい中の土が密閉できるようにしっかり張りたいので、キレイな畝をつくってください。(見学会の時の太陽養生処理中の畝ような感じで)

その際に、使った農具は、ハサミ、鎌、スコップなどは洗浄し、太陽で乾かしておくと最適です。靴の裏も洗います。これ以上2次感染を防ぐための最低限の処置です。

④太陽養生処理の欠点は、水不足です。畝をべちゃべちゃになるくらい水で濡らしてから、その後、出来立てのマイエンザをかけて、ビニール養生するので、個人的には、開始最適は、春雨、梅雨、秋雨の期間です。

あとは、積算900℃(最低450℃以上)であればいいので、平均気温が25℃だとして、20~40日間あれば、発酵熱と多少の晴天があれば大丈夫です。

太陽処理(草や病気だけを焼き切る場合)には、晴天率が高い方がよいのですが、太陽養生処理の場合は、太陽よりも発酵優先なので、水切れの方が心配です。

⑤ゆっぴさんの場合は、太陽養生処理+タマネギで、青枯れ病根絶への挑戦なので、タマネギを植える時期まで太陽養生処理を継続し、その後、タマネギの直根とその根に寄生する病気を抑えてくれる菌の働きによって、地下50㎝より深くまで病気抑制させてみることがお奨めです。(太陽養生処理では、深さ30㎝までが効果的)

よく育てるために、植える際の覆土に、バッドグアノをちょっと混ぜておくとよりよいでしょう。(タマネギもよく育ち、根を張ることと、弱酸性が最も青枯れ病が増えるので、タマネギの栽培の際にはアルカリにしたいこともあります)

⑥翌年は、青枯れ病が出にくく、肥えていてもツルボケない、ズッキーニやキュウリなどが向いております。もちろん、ネギを株下に植えておきます。

そして、よい菌を殖やして、青枯れ病に感染しないように、草マルチ、米ぬかだけでなく、ストチュウ水7ℓにマイエンザ7㏄をプラスして水やりをするなど、毎日の野良仕事で工夫を行います。

⑦市民農園では、長年無計画で(短期間、様々な方が立ち代わり、入れ替わり)ジャガイモ、トマトなどを連作するので、連作障害(青枯れ病、センチュウなど)が増えているケースが、後を絶ちません。

そこで、冬季は(霜が降りる地域の場合)、天地返しで、汚染された土壌を地下深くに封印し、清浄な深い土を地上部と交換することや、

夏季は、太陽養生処理や太陽除草などで、加温することで、病虫害や連作障害を打破してから始めるのが無難です。(大変ですが)

⑧連作障害などは出したら、根治できないものなので、出ないように、前作にヒガンバナ科(旧ユリ科)のニンニク、ニラ、ネギなどを作付けし、ナス科ウリ科には混植。

マリーゴールドや野生エン麦などでセンチュウが出にくい環境づくり、

通路に緑肥mixを育て、天敵を誘致したり、畝の病気を拡大させないように、日頃からの予防が大切です。

長くなりましたが、青枯れ病が太陽養生処理×タマネギ⇒ズッキーニで抑えることができたら、全国の市民農園や農家さんが喜ぶので、是非結果を観たいです。

⑨青枯れ病が発生した畝のトマトで、発病しないトマトがあれば、その実から自家採種することで、2年後からトマトがまたできるようになるかもしれません。

一応全部書いておきましたので、よく読んでから不明瞭な点があれば、追加でご質問ください。
返信する
Unknown (ゆっぴ)
2019-08-31 23:44:32
非常に丁寧に教えてくださりありがとうございます。疑問だったところがよく分かりました。また分からないことが出てきたら、お言葉に甘えてお聞きしたいと思います。

来年は青枯れ病が出ないことを祈っていますが、うまく行っても行かなくても、結果は報告したいと思います。ありがとうございました。
返信する
コメントありがとうございます。 (竹内孝功)
2019-09-02 19:24:34
ゆっぴさんへ

ご報告楽しみにしております。
これがうまくいったらノーベル家庭菜園賞をあげたい位です。

ポイントは、しっかり地温を発酵で上げることです。
そのために、キレイな畝を立てて、水たっぷり、ぴっちり密閉鏡面張りで、太陽養生処理&その後、タマネギでW防除でうまくいくことを願っております。

市民農園の場合、太陽養生処理か、1~2月の天地返しなど、抜本的に連作、病気体質の土を改善する必要があるのは大変ですが、一度行っておくと、負の遺産がリセットその後すっごく野菜も育つし、病虫害になるのでお勧めです。

長期間借りることができる市民農園の場合、個人的には市民農園を始める1年目は、2区画借りて、1区画は、土壌分析をしてから、リセットを徹底しして、緑肥作物で抜本的に改良。残り1区画は試験栽培。翌年根本的に改良した区画は本格的に自然菜園で、去年試験栽培したところは、リセットするのがお奨めです。

それくらい病んでいる(人気のある)連作障害が出やすい市民農園は、抜本的な対策が必要だと思います。
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