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信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

緑肥作物で元田んぼの粘土土質を改良

2012-05-17 06:19:39 | 自然菜園の技術 応用
本日、

安定しない天気ですね。
安曇野は今度の土曜日の最低気温予報が4℃。まだ霜が降りるかもしれませんのでご注意ください。


現在、元田んぼを畑として使用するため、
土壌改良を緑肥作物で実験中です。


ゴロゴロしたいわゆる田んぼの粘土土です。このままでは、野菜を育てるのは困難な土です。

元々田んぼだったところを畑に転換して使用している例は、減反政策で蕎麦・麦・大豆に転換しよく知られています。

田んぼだったところでは、粘土質の土壌ゆえに、
畑にした場合に、雨の後水はけが悪く、根ぐされしやすかったり、根が酸素不足になりがちです。

また、粘土が強いので、作業効率も悪く、本来なら田んぼとして利用したいところです。

しかし、上手に畑に転換されれば、粘土特有の保肥力の高さ、保水性高さゆえに、養分が切れにくい優秀な畑になります。

そこで今回、師匠に教わった緑肥作物による畑化を実際に試みてみました。


今回使用した緑肥作物は、



◆セズバニア(マメ科):耐湿性にすぐれ水田の転作に最適な強勢のマメ科の1年草  空中チッソを固定し地力を高め、根が1m以上伸びるので土壌物理特性を向上させる。
◆クロタラリア(マメ科):春~夏まきの緑肥・景観用作物です。草丈は1.5~2m。美しい黄色の花をつけます。排水不良地には向きませんが、酸性地・やせ地でもよく生育します。各種のネコブセンチュウの密度を抑制します。
◆エンバク(イネ科):「前進」青刈り作物として広く栽培される。*耐湿性が強いので水田裏作用に、またサイレージ用に利用できる

の3つです。

農薬コーティングしてあるのが玉に傷ですが、
2種類の夏用のマメ科の緑肥によって、窒素固定をしてもらいながら、1m以上伸びる根によって田んぼに穴をあけて排水性を高めます。

また、湿地用のエンバクを混ぜることで、土の団粒化を促進し、水はけも水持ちもよい土に育てたいものです。

いずれも背が高く大量の有機物を生産しれくれるので、
畑で有機物を自給し、それを畑に還すことで、腐食化、団粒構造を更に高めてくれると思います。


これらの緑肥作物を良く混ぜ、


セズバニアに着いてくる「まめぞう」を添加します。


セスバニアの根に寄生する根粒菌は、特殊なものなので、
わざわざ添加し、窒素固定菌の働きを良くします。


水でぬらした種子に「まめぞう」を添加したものです。

その後、田んぼの畑化予定地にばら蒔き、管理機で耕しながら覆土しました。
5月の頭に蒔いたので、次回この田んぼに行ったら、発芽していることと思います。

夏は、この3つの緑肥作物を混播し、緑肥によって改良してもらい、
冬は、ライムギなど冬の緑肥作物を混播し、更に改良する予定です。

1年間は、野菜などを栽培せず、徹底的に緑肥作物のみによる土壌改良です。
土壌分析を前もってやっているので、1年後土質や土壌分析がどのように変わるか楽しみです。


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97 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
エンバクについて (TETSU)
2012-05-18 12:13:34
私もエンバクを1kg購入して、土壌改良(?!)を徐々に進めていこうと思います。
蒔き方はバラまきのあと覆土すると書いてありますが、具体的には何センチくらい覆土するとよいのでしょうか。 いつものようにw 手でパンパンとなじませる必要はないのでしょうか?

別件です
昨年そちらで購入したハッピーヒルの種籾。
当方の未熟さゆえに苗の出方が芳しくありません。
そちらの田植えは6月でしたね。
苗の余りはありますでしょうか。
返信する
ご質問ありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2012-05-18 13:03:27
TETSUさんへ

エンバクについてですが、他のムギ類と同様に、
種の2~3倍の覆土後、鎮圧が望ましいです。 

最近、エンバクにも色々な品種が出ているため、
品種によって土壌改良の用途が多様になりました。

ハッピーヒルは、5月末~植えてみないと余り苗が出るかわかりません。
返信する
Unknown (TETSU)
2012-05-18 20:20:19
竹さん師匠
ご教示ありがとうございます。
愛知独特の粘土質(焼き物ができるくらい)、しかもどこから持ってきたかわからない土砂地盤と毎日おつきあいさせてもらってます。
ですが、畑の裏には美しい森があります。
ここの土着菌、そしてここの環境としっかり「共生」すること。これを目指して勉強と試行錯誤をしていきたいと取り組んでます。
返信する
コメントありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2012-05-18 20:34:46
TETSUさんへ

焼き物もできたらいいですね。
自然風土の持ち味をいかした農業があります。

いろいろ試行錯誤やってみていろいろ教えてくださいね。
返信する
Unknown (たつき)
2012-05-19 16:47:18
ボカシについて丁寧なお返事、ありがとうございます。確かに、好気性発酵は、こうじ菌、乳酸菌、納豆菌、酵母菌を入れるタイミングが難しかったり、カビで失敗を…しました。

たかだか60坪の家庭菜園なのに、エンバク、ライ麦、ソルゴー、クロタラリアを買ってしまっています。
なるほど、種を混ぜて播く方法もあるんですね。
返信する
コメントありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2012-05-20 05:44:52
たつきさんへ

そうなんです。好気性発酵は難しいので、失敗がつきものです。

同じ草だけの場所もありますが、
自然の草も色々な種が混ざって生えてきます。
緑肥作物もそれにならって混播するとよく生えてきます。
返信する
緑肥の蒔き方 (高橋)
2012-06-04 21:32:36
竹内様

お世話になってます。

休耕中の畑を借り受ける目処がつきまして、まずは全面に緑肥を蒔くことから始めたいと考えておりますが、それに伴い質問させてください。
現在、草が生茂っている状態ですが、緑肥を蒔くのに際し、草を全て漉き込んでから緑肥を蒔いた方がいいのでしょうか?
そうだとしたら、緑肥を蒔くのは、漉き込んだ直後でしょうか、それとも暫く時間を空けてからでしょうか?
よろしくお願いします。
返信する
ご質問ありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2012-06-05 05:56:28
高橋さんへ

そうですね。緑肥作物の種類と蒔くタイミングによっても違いますが、

基本的に、草が多いと緑肥の種類によっては草に負けてしまったり、

夏場などに多いのですが、すき込んだ草が多く土の中で発酵した場合、
発芽障害がでてしまいがちです。

そのため、冬期以外は草をすき込んで、2週間~1カ月経ってから、
草が土に消化されてからが無難です。

特に梅雨時期の水田の場合は、雨によってぐちゃぐちゃになる場合があるので、ご注意が要ります。

蒔く緑肥作物が生長の早い夏場でいえばエンバクなどの一年草の場合なら、
草の中に緑肥作物のタネをばら蒔き、それから草を刈って敷くという荒業もお奨めですが、
すべての緑肥で使えるわけではありません。
返信する
ありがとうございます (高橋)
2012-06-05 07:57:45
竹内様

エンバクを蒔きたいと思っていたので、「荒業」が正にピッタリです。
これでチャレンジしてみたいと思います。
ありがとうございました。
返信する
コメントありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2012-06-05 12:46:42
高橋さんへ

そうでしたか。
やってみてください。
返信する

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