足が出ない!えっ?ええっ!!速く走ってるつもりだぜ。これでキロ6分ペース?そりゃないだろ。10キロレースだもの、ばんばん、とは行かないまでも、そこそこスピード上げて55分切らにゃ。春の長井白つつじマラソンじゃ達成できたんだもの。高低差から言ったら、伊佐沢回る長井の方がきついはずだ、なのに?!
たしかになぁ、人多くて自分のペースで走れないって難点はある。狭い道に3500人のランナー!賑やかで楽しいけど、前を塞がれるストレスは大きい。それにしてもだ。回りを気にせず走れるところに来ても、ペースが上げられないんだよ、おいおいおい!調子に乗ってキロ5分を切って突っ走っちまう、なんて、全然あり得ないから。目標とした5分40秒にも達しない。これじゃあなぁ、せっかく70歳以上ってカテゴリーで競わせてもらったけど、案の定順位は168人中50位、かなりがっかりだ、正直。
力が落ちてるんだよ、確実に。老化だな、間違いなく。去年できたことが、今年は無理。春先の結果が、秋にゃ手の届かぬものになる。さあ、この厳しい現実とどう向き合うのか?どう折り合いをつけるのか?
より一層トレーニングに励んで、止せ来る加齢を押しとどめる。それも確かに一つの対処法だ。今日のレースに参加した高齢者にゃ、そうやって頑張ってる人、多いなぁって感じた。参加者名簿見ると、ランニングクラブのメンバー、多いもの。みんな大したもんだよ。人生の多くを走ることに賭けてんだろうな、きっと。月に200キロとか300キロとか走ってね。
問題は、おめえ、そこまで頑張るのかい?ってことだ。が、そこまではちょっとぉ・・・ってところだろうな。トレーニングは続ける。大会にも出る。でも、ランニングを極めるつもりはない。それに賭けるつもりもない。他に色気があり過ぎる。そこそこに走って、そこそこ結果出して、その都度打ちのめされながら、段々と記録の低下に慣れ親しんで行くことだろう。それが僕なりの走ることとの折り合いのつけ方なんだろうな。
さて、ぐぢぐぢと己の至らなさを口説いたが、大会そのものは、へぇ、やるもんじゃないか!って心地よく参加させてもらった。何が良いって、サービス精神旺盛なのが素晴らしい。参加賞のTシャツもらった上に敢闘賞だかって、桃のジュースと桃のサイダー詰め合わせまでもらっちまったぜ。なんだい、気前がいいってことだけかい?違う、違う。小さな町が市民全員?参加で精いっぱいやり切ろうとしてるって点だよ、何よりなのは。黄色いスタッフシャツの多いこと!シャトルバスに添乗員が付いたのって初めての経験だ。そう、その送迎バスも満席になるまで待って、なんてしけたことしない。あっ、思い出した!東根、バス来るのに20分も待たされた!腹立つ!それにある程度乗り込めば、空席あったって、即、発車!これ、レース後の疲れた体にゃ一番のサービスだぜ。
トイレの数もまずまずだし、限られた施設をフル活用してランナーの便に沿おうって姿勢、いいねぇ。10キロレースなのに、3500人もがエントリー(全レースで6000人)するとか、何年にもわたってランネットのお気に入り大会ベスト100に選ばれてるってのも頷けるってもんだぜ。何よりなのは、活気があるってこと。町上げて頑張っちゃおうぜ、ってやる気、何よりのおもてなしだ。
いったい何が違うんだろうなぁ、地元の高畠とか長井とかと。歴史から言っても、レース内容から言っても、売りもの持ってんのに、どこまでもローカルな地域大会を抜け出せない。残念だなぁ。まっ、ランナーもいろいろ、大会もいろいろってことでいいのかもしれんけど。