局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

秋の懐石膳

2006-09-14 20:52:09 | 食べる
友人がご主人の赴任先から一時帰国しているので、彼女と親しかった友達を誘ってお昼を食べることになった。「中華は勘弁してね」(シンガポール在住のため)のリクエストに応えて 懐石の席を予約した。
場所は下北沢 「明日香」。若者の街と言われるこの地にも 大人が満足できる懐石のお店があるんです ちょっとロケーションに問題があるんだけどね(後述)

*まずは海草の入った寄せ豆腐とすぐりの食前酒



*ゆず釜に入った青菜のおひたし、松風焼き 鱧の巻き寿司 万願寺唐辛子に金山寺味噌をつめたもの



*白キクラゲと丁寧に作ったごくなめらかなつくねとお餅の入ったお澄まし



*自家製汲み上げ湯葉にねり梅をかけたもの(ちょっとゆず胡椒風味も利いている)



*海老しんじょに春巻きの皮を巻いて揚げたもの



*海老の入ったゆり根のお団子のあんかけ



*グループごとにお釜で炊いてくれる炊き込みご飯(今日はしめじ)と赤だしのお味噌汁とお漬物(柴漬けと山葵が利いたきゅうりと沢庵と)



*デザートはりんごのムース



秋の味覚を満喫しました。(本当においしかったのよ)



子供たちがまだ幼かった時、彼らが幼稚園に行っている時間を使って、懐石料理を習っていた。なかなか自由な時間が持てなかった当時の貴重な自分の時間を 料理の稽古に当てるとは 我ながら偉かったねと褒めてあげたい(と自分で言う)
単においしいものが食べたかっただけという気もしないではないけど。

それを教えてくれたのは、やっぱりママ友の一人だった。大変な才媛で、お兄さんの事業の会計関係を手伝いつつ、お母様の茶道教室の補佐をし、余暇で自宅で懐石を教えるといったスーパーウーマンだった。6人くらいの生徒に一人一匹ずつ魚を捌かせ、それと同時にコースの手順を割り振り、下準備と火の加減と盛り付けすべてに目を配り、ちょうどよく出来上がってみんなで試食して、後片付けすると 幼稚園のお迎え時間がくるように時間配分をしてくれる という すんばらしい料理教室だった。格安だったし。
余談だけど、後に彼女の子供は ♂はK成 ♀はO蔭に入った(遺伝子は強いと思った)
私は今でもあんなに頭がよくて手も(口も)動く人は見たことがない。

彼女が日本料理の師となってくれたのは私の料理ライフにとってとてもハッピーだったと思う。魚のおろし方なんて基礎から習えたし、季節季節の旬や素材の生かし方も勉強になったから。
今もその時のレシピ集は宝物。さすがに一人でコースを作るのはまっぴらだけど、ちょっとがんばろうって時の一品や お客様を招いた時に重宝している。



で、話は戻るが、日本料理って本当に手間隙かかるもんだっていうのはその時に経験している。何人かで手分けすればコースはできあがるけど、繊細に作ろうとすれば切るだけでも時間がかかるし、蒸したり濾したりのプロセスはあるしで 一人で作るのはまず困難であろう。

だから、こういうのって本当に身にしみておいしい。
友人も やっぱり日本っていいよね~ と しみじみ言っていた。

所で 彼女は待ち合わせに遅れて来たので「先にいってて 後から行くから 場所はどこ?」ってメールが来た。
私の返事 
「南口に出て線路沿いのラブホの建物の一階」

そう、問題はこの場所なのよね。ここじゃ 男友達にご馳走してもらうっちゅうようなシチュエーションになっても行けないではないか なんか下心がありそうでさ(笑)

友達はちゃんと来られて 「一度でよくわかる場所の案内だわ」 と言ってくれた。









コメント (2)
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