局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

ハンニバル・ライジング&かもめ食堂~節操のない組み合わせ(笑)

2007-05-09 20:09:46 | 見る(映画 劇場 美術館など)
もう過去になってしまったけれど、連休前半に見たハンニバル・ライジングとかもめ食堂について書いておこうと思う。年のせいか(泣)読んだ本、見た映画の印象がどんどん消えていって あれ読んだっけ?見たっけ?となる今日この頃。不思議にこうやって印象を文章化しておくと忘れないものなのよね。

「ハンニバル・ライジング」は本を先に読んでしまったので、自分なりに頭の中に想像していた映像と実際の映像の比較のようになってしまった。
それはそれでいいんだけど、その比較が面白い作業になったのは前にも書いたパフユーム。これは香りというものがどのように映像化されるのかって点でわくわくしながら見られたのだったが、ハンニバルは映像化が想定内というかあまり意外性がなく なるほどこの程度ねって感じだった。少年時のハンニバルに降りかかる悲劇と 青年時その復讐の物語という 言って見れば単純な展開。もう少し ハンニバルがハンニバルになった特殊性みたいなものを掘り下げてほしかったような気がする。
特に、単に猟奇性部分だけじゃなくて その知性と美意識みたいな源泉がどこから来たかなんて部分をもっとね。原作に出ていた 彼の家庭教師からの数学や天文学の知識が彼の知性をどう形作ったかとか、紫夫人からの日本文化のレクチャー部分が抜け落ちていてその辺が不満な気がした。

とはいうものの 決してつまらなかったわけではないのよね。一緒に行ったTは原作は読まずに見たが テンポがよくてすごく面白かったとも言っていたし。
なにより、前にもチラっと書いたけど ギャスパー・ウリエルの美しさ。
ああいう美青年が冷酷な微笑を浮かべるのって色っぽいですね。あの片方の頬にうかぶ傷跡のようなえくぼも凄みがあってよろしかったです。
コン・リーも適役は適役だけど日本女優であの役できる人っていないの?映像的には鈴木京香あたりでいかがでしょか?


              ****


そして 「かもめ食堂」
あ~これは私とっても好きです。 ハンニバルと違ってこれといったストーリーを追っていくものじゃないんだけど。淡々とした日常が淡々と映像化されてそれを見ていてなぜか心地よく癒されるような映画。確かに物足りないとか これが何?って人もいるかもしれないけど、好きな人は好きになる映画だと思った。
ヘルシンキの風景も素敵だったし、食堂の中で作られる様々な料理も素敵。なぜか色彩が綺麗なんだなあ。ついでに言えば もたいまさこの着るとてつもない派手な服。それもなぜかすんなりと受け入れられてしまう不思議な画面だった。
丁寧にいれられるコーヒー、手際よく作られるシナモンロール、そしておむすび・・・ この映画は娘と深夜見ていたんだけど 見終わったとたんお腹がすいて
「しゃけっ! しゃけないの?」と冷凍庫をあさり 買い置きしていた生協の「京風紅鮭こうじ漬け」を解凍して焼いて同じく冷凍してあったご飯と共にしゃけおにぎりを食べてしまったではないですか。とにかく食欲をそそられる映画であった。

それから小林聡美 この人の存在感って不思議だなあ。とくに美人ってわけじゃないんだけど 年齢不詳の可憐さと どこに置かれても 特に自己主張するわけじゃないのに自然に存在感のある不思議な女優さんだと思う。あの少林寺拳法の型の場面もよかったなあ。

疲れたときに ぼーっと眺めたい映画だと思う。こういうのはDVDを買って自分の周りにおきたいものですね。
コメント (2)
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