トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

時と時の間に

2009-07-14 | 遊び子は

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          『時を経て他界を聞きし遊び子は我が青春のいしずえなりし』

          『母だけが残りし家と風に聞く小さき母の齢は八十路』

          『老いてなお施設に出向くご母堂はオムツたたみに通いしと聞く』

          『大好きな父の膝占め遊び子はハスの白露と戯れしかな』


黒百合は無いけれど

2009-07-14 | 小父のお隣さん

『竹を切る手を止めて観るコクランは花とは見えず色控えたり』

『竹切りの靴に踏まれしコクランの花ささやかに花穂残りぬ』

『刈り痕に昨日残せし窪地あり今朝来てみればコクラン咲きぬ』

『木漏れ日を受けて揺らぎし山百合の森の出会いは肝が冷えたり』

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 黒百合は有名だがコクランは注意を払う人もいない。花も目立たないから小さいギボウシ程度にしか見えないのだろう。そうでなければとっくに絶滅している。蘭科の愛好者はいるから存在を知らないだけかも知れないが、この花の地味な佇まいは茶席に相応しい感じがする。

 一方、山百合は森の中では一頭抜きん出て目立つ存在だ。そのため掘り取られるし、蕾もつけない高さだと刈り取られて衰退一方だ。

 疎林の中に一本だけ生えていたのに出会った時は背中がゾーとした。妖怪に見えたからだが、山中で白いものが視野の中で揺れるのは肝が冷える。

 昨日も今日も猛暑日を記録した県内だが、これはクーラーの代わりにはならない。