上部が掛かり木となって未処理のままの一本を処理することにした。一発では済まない事は承知だったが思いのほか大変だった。手順どおりにツルが折れる所まで進んだけれど、掛かっていた枝の一段下の枝で再度止まってしまった。こんな時だけ「思ったとおり」になる。
幹のところで径5cm位の枝に支えられ落ちてこないのだ。ロープを掛けて右方向から引いたがびくともしない。完全に切り離して切断面を地上に落とすことにした。危険行為に違いないけれど、立ち木が盾になる掛かり木の左方向に位置し、ハンマーで叩いて右に落としたのだが状況は変わらない。最後の手段として牽引器で引き落とす事にする。
ところがである。曳いて木元が空中に浮いても落ちないのである。障害になった枝の丈夫な事はいつもの事であるが、更に1m曳いてようやく地上に落ちてくれた。掛かった状態で放置は出来ないので、何としても当日処理が必須な作業なのだ。「一日一本、三日は散歩」で丁度良い作業負荷だった。使える道具は総て運んで使ったのだから…。樹齢30年だった。