夕食を済ませテレビをつけたら「小雪と発酵おばあちゃん」が映っている。「そうか、録画予約していたんだっけ…」とそのまま視聴する。視聴しながら「美味しそう、食べて見なくては!」と材料を書き出してみたものの入手不可能な材料もある。そこは雑駁な孤爺であるからして「ともかく10種類混合だ!」と思いつくままに書き出したのだが翌日まで待てない。そのままスーパーへ直行して材料を用意する。山ゴボウの漬物とナメコの缶詰は無かったので結局は以下の様な材料になった。食用菊は冷凍した物が残っていたからラッキーである。これが欠けたら北国の献立にはならない。ともかく漬物中心に10種類を混ぜ合わせる事が肝要と台所に立った。
夏の猛暑と度々のゲリラ豪雨でフイールドの手入れが遅れに遅れ、この日も泥水池内のチゴザサの群落を掻き上げて来たので「昼寝30分」を許したのだがアラームを止めてからまた寝入ってしまい寝すぎてしまった。これで普通に就寝すると深夜放送のリスナーになってしまうから夜鍋の惣菜作りはGOODなのである。揃えた材料は写真の物でバッド内は大根の味噌漬け、ラッキョウの溜まり漬け、キュウリの醤油漬け、エノキの瓶詰である。左横二点はしその実入りの昆布の佃煮と食用菊で上段左から高菜漬け、ザーサイ、梅干しのしその葉、ナス漬けの10点になる。これを刻んで混ぜ合わせただけなのであるが大匙一杯をつまみ食いしてみたらこれが馬鹿旨い、「溜息のでるよーな・・・」なのである。まあ、夜な夜なよからぬ妄想の果て寝落ちする人格品性じゃもの手間暇かけ工夫して喰いつなぐ伝統食品しか「旨い・美味しい・食べたい」と思わないのも致し方なし。何せ南魚沼の雅な米作水飲み百姓が出自じゃものグルメなど縁がない。
さてすぐにでもご飯のお伴、にしたいところだったが夕食は既に済んでしまい、泣く泣く容器に詰めて重しをし、冷蔵庫で数日間馴染ませながら発酵を進めるのだ。糀とヨーグルトチーズを混入した一品も作っておこうと思いはしたものの、冷蔵庫内にキムチとザワークラフトにヨーグルトチーズと糀を混ぜた一品もあるから両者を混ぜて試食すれば良いだろう、と先送りする。こんな一品に納豆を混ぜたら最強の発酵惣菜になるだろうなあ。とは言え、こんな混合物を喜んで食べる孤爺とは「人間ではない化け物」みたいに思われているやも知れん。まあ、人生なんて薄幸の試練の連続なのであるから食材に発酵食を多用して何が悪い!。免疫が強くなるだけスイーツやご馳走なんかよりなんぼかマシだ。
しその実が入れば香りと食感が増すのだが生憎、市販品が無かった。フイールドの畑に会友が作った紫蘇が放置されていて「実を取っていいよ!」と言われていたのを思い出したから明日採集しよう。既に開花後、日にちが経っているから時期を失しているかも知れないが、とりあえずは行ってみて使える様ならアク抜きの水浸け1日、塩漬け2日で混入できるはずだ。それから数日は馴染ませの時間だから、旨いものを食べようとすると時間が必要で、我慢辛坊はそれを上回るので待てない性格の孤爺にはつらい日々になる。人生、哀しみや辛さはいつでも横に背中にあるのだが小生には頭頂部にもおあしますのだった。