イベント用の木製玩具を作り始めなければならない時期になった。幾何回転体3種を用意する心づもりなのだがヘキサ・スフェリコンのデザインを変更してみる事にした。既定の構成デザインは工程数が多くなるし強度的にも弱みがある。一方で変わった見た目で興味を引きそうな感じもあるものの、それは他人事で小生の手間暇減少にはつながらない。
最初に作った形はネットにあった形体そのものだったけれど接合部が弱く正しい角度を維持できなかった。その改善にダボを入れたりホゾ組みにしてみたり、菱餅風の中子で固定したりと試みたけれど精度と強度が両立せず、とどのつまり正六角形の樹脂薄板に半円を4枚固定する形に落ち着いたのだった。が、寄る年波には勝てず、少しでも細かい作業を減らし楽をしたいと煩悩にせっつかれ「簡単な構成で工作」を意図し試作してみようとしたのが今回のデザインなのである。
一個だけ見本として手元に置いた本体を眺めて至った結論が「円柱の半分割を接着する」事だった。「思い立ったが吉日」とばかり昼食はカップ麺で済ませ加工を始める。根がせっかちなので、片付けないと落ち着かない。読書も読み始めたら読み切りたいタイプなのである。まあ、指切りしてくれる相手はおらんけれど読み切り出来る相手はある、と言う哀しい現実・・・。夕食もカップ麺になった。本当に本当に哀しい侘しい浮世である。
さて、まず製図をして寸法の確認をする。要は「任意の円に内接する正六角形を描き、その正六角形の四つの頂点を用いて長方形を描く」事が全てだ。この長方形の対角線が円柱の直径で短辺が高さになる。大まかなイメージは「今川焼風」というより「だるま落としのピース」に近い。
手元の見本が80φ程度なのでホームセンターへ円柱材を探しに行った。テーブル脚用で70φの円柱材があったものの「少々小さいか…」と思われ断念。円柱から作ることにする。用材は3寸角の柱の端材で、80φなら余裕で取り出せるのだったが削る手間を惜しみ角材の表面が消えた84φ程度で削り終えた。切り出す幅が替わるから製図して確認、幾何学形なので比率で出るはずなのだが製図しての実測が小生的には易しい。
木工旋盤の能力と切削安全性の面から2個分の長さで円柱体を作る。効率を意図し欲をかくと回転中に木材を吹っ飛ばすことになりかねない。角材の両端に求める直径の円を描き、鉈で大まかに削り落としてから旋盤加工に入る。一個づつの分離は手で回しながらの鋸で「回し切り」だ。これで端面の正確性が保てる。分離できれば罫書き線を頼りに2分割し断面の対角線同士を圧着して完成。この加工だと細かさは必要ないけれど、旋盤加工の段階で材料を吹っ飛ばす危険が増す。まあ、辛抱辛抱で急ぎは禁物だったし刃物は切れ味鋭くしておくこともリスクマネジメントか・・・。
一晩圧着して転がしてみる。2回転くらいは転がるが長くは続かない。運動に質量が増えた影響は感じられず、握った感覚が前のモデルより心地よい。質量が増えれば運動エネルギーも増えたはずなのに動きが続かないのは大きく進路を変える事で消耗が激しいのだろう。緩斜面で転がせば動きの面白さを堪能できよう。試作品、まずは「うまくいった」の爺我自賛であるけれど旋盤に対し用材が大きく加工に気を使った。手間数の削減は出来たが危険性は増した。
まあ、「あちらを立てればこちらが立たず」と言うものなのだろう。なんと裏腹であることよ、なのだが「リスクは装いと場所を変えやってくる」これは逃れられない・・・。
最初に作った形はネットにあった形体そのものだったけれど接合部が弱く正しい角度を維持できなかった。その改善にダボを入れたりホゾ組みにしてみたり、菱餅風の中子で固定したりと試みたけれど精度と強度が両立せず、とどのつまり正六角形の樹脂薄板に半円を4枚固定する形に落ち着いたのだった。が、寄る年波には勝てず、少しでも細かい作業を減らし楽をしたいと煩悩にせっつかれ「簡単な構成で工作」を意図し試作してみようとしたのが今回のデザインなのである。
一個だけ見本として手元に置いた本体を眺めて至った結論が「円柱の半分割を接着する」事だった。「思い立ったが吉日」とばかり昼食はカップ麺で済ませ加工を始める。根がせっかちなので、片付けないと落ち着かない。読書も読み始めたら読み切りたいタイプなのである。まあ、指切りしてくれる相手はおらんけれど読み切り出来る相手はある、と言う哀しい現実・・・。夕食もカップ麺になった。本当に本当に哀しい侘しい浮世である。
さて、まず製図をして寸法の確認をする。要は「任意の円に内接する正六角形を描き、その正六角形の四つの頂点を用いて長方形を描く」事が全てだ。この長方形の対角線が円柱の直径で短辺が高さになる。大まかなイメージは「今川焼風」というより「だるま落としのピース」に近い。
手元の見本が80φ程度なのでホームセンターへ円柱材を探しに行った。テーブル脚用で70φの円柱材があったものの「少々小さいか…」と思われ断念。円柱から作ることにする。用材は3寸角の柱の端材で、80φなら余裕で取り出せるのだったが削る手間を惜しみ角材の表面が消えた84φ程度で削り終えた。切り出す幅が替わるから製図して確認、幾何学形なので比率で出るはずなのだが製図しての実測が小生的には易しい。
木工旋盤の能力と切削安全性の面から2個分の長さで円柱体を作る。効率を意図し欲をかくと回転中に木材を吹っ飛ばすことになりかねない。角材の両端に求める直径の円を描き、鉈で大まかに削り落としてから旋盤加工に入る。一個づつの分離は手で回しながらの鋸で「回し切り」だ。これで端面の正確性が保てる。分離できれば罫書き線を頼りに2分割し断面の対角線同士を圧着して完成。この加工だと細かさは必要ないけれど、旋盤加工の段階で材料を吹っ飛ばす危険が増す。まあ、辛抱辛抱で急ぎは禁物だったし刃物は切れ味鋭くしておくこともリスクマネジメントか・・・。
一晩圧着して転がしてみる。2回転くらいは転がるが長くは続かない。運動に質量が増えた影響は感じられず、握った感覚が前のモデルより心地よい。質量が増えれば運動エネルギーも増えたはずなのに動きが続かないのは大きく進路を変える事で消耗が激しいのだろう。緩斜面で転がせば動きの面白さを堪能できよう。試作品、まずは「うまくいった」の爺我自賛であるけれど旋盤に対し用材が大きく加工に気を使った。手間数の削減は出来たが危険性は増した。
まあ、「あちらを立てればこちらが立たず」と言うものなのだろう。なんと裏腹であることよ、なのだが「リスクは装いと場所を変えやってくる」これは逃れられない・・・。