お天気に恵まれてこの日も繁茂したイネ科の野草の抜去に励んだ。池の面積も大きいし抜去するにしても四本鍬で打ち掻く事の連続だから体の全面は泥だらけで、当然眼鏡も泥が張り付いている。清水が無いのでそのまま作業続行であるが緻密な作業では無いので支障は無いのだ。抜去した物を場外搬出一カ所で済ませたかったものの体力気力の限界もあって残りの部分は泥水池内の陸地部分の低いところに集積する。おっつけ威之志士様の跋扈蹂躙に見舞われる事だろうが泥土も結構な量を根回りに抱えて引き揚げてきたから数年すれば低い部分は数センチは土で高さが上がる。
水面を開いて改めて眺めれば「大きい池だなあ」としみじみするのだった。暑い盛り、まだ多くの種類が飛翔している頃に水面を開けば居ながらにして極楽とんぼとなっただろうが今夏は別格の猛暑で作業日数も格段に減りその分、水域の荒れ方が激しいのは致し方なしである。沈泥池付近にはマユタテアカネくらいしか見られなくなって、時折はオニヤンマが通り過ぎていく。十月も中旬だと言うのにまだ蝉が鳴いているが盛夏のように全フレーズの鳴き方は無い。今頃鳴いていてもお嫁さんは居ないだろうに…秋深し、である。
孤爺は黙々と猛暑とゲリラ豪雨の置き土産に老後の日々を使うのだったが労後の一杯は人参ジュースがよろしかろうと初めて購入してみたら糖分たっぷりで、これでは生人参をスライスして醤油麹をまぶした方が良いのでもう買わない。左下の小さい写真は作業開始前の沈泥池と泥水池3である。沈泥池の泥の堆積、泥水池の侵入野草の繁茂の様子が判ろう。