県立新潟高校に「学校を爆破する」との電話があり、開始直前だった高校入試を遅らせ、受験生をいったん待避させたというニュースをみた。幸い、爆発物は発見されず入試も実施されたようだ。少し前にも、これから学校を襲撃しますと警察にメールが届き(だったっけ?)、休校にしたとかあった。静岡県だったかな。こういう悪質ないたずらを時折耳にするものだ。
じゃあ、そういうのをネタにしてみようか、学校にそんな連絡が入る、実際に爆破物がしかけられている、それをレンジャーが決死の覚悟で阻止しに行くというお芝居にしてみる?
二年前、そんな脚本を書いて、さあ練習に入ろうかとしてたとき、大震災が起こった。
その後の数日の状況のなかで、軽々しく「爆発」とか口にできる状況ではなくなった。
どうしようかと悩む時間もほんの少ししか与えられないうちに、定演自体を中止せざるを得ない状況になった。
あれから二年。
あの後何があったか。時間をおいた今、少し客観的に思い返すことができる。
「苦境に追い込まれた時はじめて人の真価が問われる」といわれる。
二年前の、想像も絶する苦境のなかで、責任逃れしか考えてないと思わざるを得ない方々を見かけた一方で、ほんとうに自分を捨てて、命をかけて日本を守ろうとした人がいた。
あのときは、ほんとうにレンジャーはいた。たくさんいた。頭がさがる思いだった。今もいる。
そんな思いをこめた今年の二部の脚本を、やっとだけど練習開始した。