バイトの日はおにぎりがほしいと言われて今週はけっこう作ったが、昆布、鮭、梅かつお、明太子と地味なのが続いたので、今日はドライカレーを薄焼き卵で包んだのと、唐揚げを細かくしてマヨネーズで和えたのにしてみた。
グリコのドライカレーの素に、前の日にタマネギとともに炒めておいた挽肉を加えると、ものすごくおいしくなる。
問「この具体例を抽象しなさい」。答「何事も一手間工夫することでグレードがあがる」。
う~ん、講習でつかえるほどの発問ではないな。
講習では、「現代文は現象から本質を見いだそうとする科目だから、文章に向かっている時だけが勉強じゃないよ。電車のなかで聞こえてきた会話から、どういうことだろう? と次元をかえて考えられればそれが勉強だ、日々生きてる時間はその気になれば全部勉強時間になる」と気づいたら話してたが、なんていい話なのだろう。えらいぞ、勝手に動くおれの口。
「現代文は、参考書を一冊読んでみるのもいいかな。書店で自分にあいそうなのを選んでみたらどうだろう。先生の最近にお気に入りは、これだな。中野芳樹先生の『現代文読解の基礎講座』」と本体を掲げて、思わず「安っ!」と声を漏らしてしまった。
933円(税別)という定価が目にとびこんできたからだ。この本が1000円しないなんて … 。
「予備校主催の教員研修会っていうのがあってね、たしかこの先生の話を三回聴きにいってるんだよ。一回15000円ぐらいだから、45000円ははらってるんだよね」
そこで教わったことのエッセンスがびっしりつまったこの本が1000円弱で世に出ているなんて。
本とはほんとに安いと思う。なんかもうしわけないくらいだ。
中野先生ご自身がこの一冊をまとめられるまでに費やした時間、読まれた本、積み重ねてきた授業などの総体を考えたなら、自分のはらった45000円でさえ安すぎる。
講習のあと、2年の「国語演習」を一緒に組む若い先生と空き教室にいき、お互い授業をやってみる。
教員二年目なのに、そつがない方で驚いてしまった。自分が二年目のときなんて、助動詞の活用言えなかったもんね(あかんやろ)。いくつかアドバイスをしたが、自分のこの言葉もかかった経費はけっこうなものだ(金、金、言うな!)。
午後、ミニコン用の合奏を少し、会議がひとつ、プリントづくりと、漢文の授業計画。
車で聴く中谷彰宏氏CDを今月も買おうとサイトを見てたら、「デート代を男性がもつのはあたりまえ」という言葉が目に入る。「女性は、エステ、美容院、化粧、衣装と経費がすごくかかってるのです。男がデート代ぐらいですむなら安いものと思わなければ」とあって、なるほどと思う。
そっか、次からは全部もつか、全部もつと下心丸見えかな、でも下心のないデートはあり得ないのだから、ご飯代ぐらいは気持ちよく男がもつのが正しいあり方なのかもしれないと(一定の年齢以上はね)思った。
何事にも直接目に見えない経費が存在するのだ。
そうだ、「わたしは、すぐにしょせん原価はいくらいくら、と言う人に腹が立ちます」と怒り心党に送ってみようかしら。