2時間授業のあとロングホームルームは、卒業生による合格体験談を聞く会。
四人のOBの話をきいたが、なんか学年主任講話より、みんなちゃんと聞くよね。いいけどさ。
身近な存在の身近な体験は伝わるものがあるのだろう。
同じくらい「いい話」はしているつもりだけど、勉強については、現役感覚というかライブ感覚というか、そういうのも大事なのだ。
どうしたらモテますか? みたい話と同じじゃないだろうか。
昼食後、とにかく一分でも早く合奏を始められるように準備せよと連絡して合奏。
譜面をさらい、暗譜で吹かせてみて、体の動きをさらう。
一人でやってみぃと言ったら全然できてない子も混じっているのはまちがいないのだが、元気でのりきってもらうしかない。
バスで星野さんに移動して合同練習。みんなでやればなんとかなるかな。
練習時間が少なかったわりに、うちのダンスチームは健闘してしていた。
たぶん明日は雨だろうが、とにかく楽しくやれたらいいなあ。
富士見市文化会館(キラリふじみ)は、松井館長がえらいのか、松井氏を館長にした富士見市がえらいのかわからないが、多田淳之介さんを芸術監督に迎えて、その監督という地位が実質で機能し、多田氏に存分に力を発揮してもらっている。
だから車でわずか15分のホールで、日本のお芝居の最先端にふれることができるのは、実にありがたい。
田上豊氏作、演出の「マザーリバーホーミング」は、キラリのマルチホールに、ざっとみて50人から60人ぐらいのお客さんを集めて演じられていたが、そして公演期間は三日間だが、それがものすごくもったいなく感じたお芝居だった。2500円て安すぎる。
それは田上氏の故郷熊本を舞台にした、ある家族の物語だ。
昭和55年、父が亡くなり、母と5人の兄弟の家に、素性のわからない少女がまぎれこんでくる。
その大家族の20年前、10年前のシーンがテンポよくはさみこまれて行く過程で、少女の父親が明らかになっていき、隠されていた家族の過去があきらかになる。
役者さんはみな訓練された熊本弁で演じる。みなパワフルだ。
どたばた、笑い、でも後半、気がつくと客席みんながはなをすすっていて、今はなき東京セレソンデラックスの「夕」を連想させた。
よかったなあ「夕」。はじめて二回見たお芝居だ。
セレソンはもうないけど、田上さんがいるではないか。そう思った。セレソンの「笑うまち」に出てた大柄の役者さんが出ていたのもうれしかった。
本多劇場で三週間公演している芝居とか、パルコで一ヶ月やっててチケット9000円とかいうお芝居にまったくひけをとらない。
つくづく、お芝居は役者さんの豪華さとかチケットの値段とかではないと思う。
東京五輪の開会式の演出は誰がするんだろうなんて話題があるけど、まちがっても蜷川氏とか浅利氏とか大御所を選んではいけない。
多田淳之介とか中屋敷法仁とか田上豊とか、若い才能をぜひつかってみてくれないだろうか。
大御所に頼むくらいだったら、吹奏楽の世界のイベントのしきりがやたらに上手な、たとえば市柏の石田先生とかにまかせた方が絶対いい開会式になるはずだ。