カープグッズで応援する希さん 大きなサツマイモを掘り上げて、得意満面
あと1週間もすれば11月の声を聞く。紅葉便りもあちこちから聞こえる。ということは季節は晩秋のはずなのだが。
少し体を動かせばたちまち汗が流れる連日の夏日。朝夕の爽やかさはこの時季特有のものではあるが、昼間のあつさのせいでどうもイマイチ深まる秋を感じにくい。プロ野球は、ペナントレースも終わり日本シリーズを残すのみ。
希さんも応援したカープは、物の見事にファンの期待を裏切り続けて結局Bクラス。今や、来シーズンに向けて秋季練習に余念がない。
希さんと悠雅君のために植えたサツマイモも「アッ!ここにもあった。あそこにも…」と、幼い二人が競争で土の中に手を突っ込む。
そんな予想通りの歓声に「しめしめ」と思いながら、あっという間に掘り終えた。高かった苗代に見合う収量があったのかどうか。
今年は、友から依頼のあった稲刈りの手伝いも、自分の抱え込んだ仕事のせいでキャンセルしてしまった。
例によって、四角い田んぼの四隅を5m四角くらい、カマを使って手で刈っておく。コンバインがうまく円周に回れるように手助けする。
そんなことさえ出来ないほど、何かに追いかけられる秋半ば、そして晩秋を迎えた。
そんな忙しさにまぎれて、友の稲刈りに不義理をしたように、何かにつけて義理を欠く琴の多い秋だったような。
この不義理というやつは、目には見えないが大切この上ない「信頼」というものを、自らの手でなくしてしまう怖れがある。
あちら立てればこちらが立たず。安っぽい義侠心というか、性分というか、そんなもので、なんかしら自分を縛りつけているアホな姿が滑稽に見えてきたりする。これも秋という季節ゆえの情感だろうか。
晩秋を迎えてただ一つ、足りないものがあるとすれば、「読書の秋」と言われるような、読書にふける時間もなかったような。
もともと読書量は少ないのを自覚しているが、それでも、大いに食指を動かす作品に出合うこともある。
そんな時、読書するひまがないから・・・などという理由は付けたくない。と思うのに、いつのまにか「時間がなくてね~」などと言ってしまう。
などとあれこれ考えると結局、読書癖の少ない自分を弁解しているようなものだ。
でも読みたいものが見つかった時には、ちゃんと手を出すぞ~ ということにしておこう。あれこれ思う晩秋の夕暮れ。