夏至から1週間を過ごした今。
すでに沖縄は梅雨明け宣言が出され本格的な夏を迎えた。
ここ岩国は、目下梅雨のど真ん中。とはいえ、やりきれないほどの大雨もなく、今までのところ適度な雨量で推移している。
それも降ったりやんだり。そんな梅雨の晴れ間、102歳の叔母のお見舞いかたがた田舎道を走ってみた。
遠くの山並みは今にも降り出しそうな、もやがかかっていて、眼を休めるには絶好のロケーションである。手前には、しっかり根付いた稲が青々と成長している。棚田というには少しおこがましいような気もするが、山肌の急斜面には、人の手により汗と脂で築き上げられた段々畑が、秋の取り入れを予感させている。
特にこの季節には何度か通ってみたい、爽やか田舎道ではある。
先日の同好会席上で、「雨」という字の付く文字を並べる話題になった。
それも、前日に東京都心で「雹」(ひょう)が降って被害が出たという話から発展したものである。
雲 霞 雫 需 震 雪 霜 電 雰 霧 雷 零 霊 露 霸 霍 雹 霄 霆 霓 霎 霑 霏 霖 霙 霤 霪 霰 霹 霽 霾 靄 靆 靈 靂 靉
・・・ ・・・パソコンの力を借りて、ざ~っと並べただけでも35はある。
よほど暇人か、格別な興味か、それとも必要に迫られない限り、全てを掌握するのは至難の業の一つかな?
そんな中から「雹」という字を、書いたり読んだりするのは、手書きでは困難である。
その割には、雨冠(あまかんむり)のつくりの部分の字を追うことで、ある程度意味が読める。そこが何とも痛快なところでもある。
ましてや、人の知らない字を得意げに書いて解説するのは一種の快感をおぼえる。
こんな、鬱陶しくて蒸し暑い中、何でそんなややこしいことを考えるのか・・・というご意見もあると思うが・・・。
そんな時こそ、ちょっと足を延ばして、爽やか田舎道を走ってみると、濃さを増した青葉若葉が、思いがけない癒しをくれる。
そして、この段々畑が一気に崩れるほどの大雨にならないこと、雹の被害などないことを、天に祈る。