「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「霜月、往く」

2020年11月30日 | 季節の移ろい・出来事

                   

コロナコロナでキリキリ舞いさせられた今年。自粛と活動禁止による閉塞感に付きまとわれて、時間の流れが遅く感じられる気がていた。
ところが霜月、11月が終わろうとしている今、改めて振り返ってみるとずいぶん早く時が過ぎたな~という気持ちに変わっているようだ。
計画通りフツーに事が運んでいれば、慣れた手順で順当に終えられたのであろう。それら予定の全てがことごとく中止に追い込まれたら、連絡業務や事務折衝などあれこれ余分な作業が振りかかってくる。事務局の辛いところではある。

去ろうとしている11月は、語呂合わせで云えば「いい〇〇」と表現されることが多い。
一般的に言われていること、勝手連的にこじつけた自己流語呂合わせを並べてみると、色んな言い回しがあるものだ。
11月1日 :1が3個並んで「ピンゾロ」と呼ばれ、縁起がいいとされる日。
11月3日 :こじつけの語呂合わせで「いいさ」。あきらめの日。
11月5日 :「いい碁敵」でライバルの日。
11月11日:「いい、いい」で寛容の日。
11月15日:「いいイチゴ」でおいしいイチゴの日。いま一つ「七五三」お祝いの日。
11月16日:「いいいろ」紅葉が美しさを誇る日。
11月22日:言わずと知れた「いい夫婦の日」。
11月23日:「いい兄さん」で兄弟愛の日。
11月26日:「いい風呂の日」
11月29日:いい肉で「おいしい肉の日」。いま一つ「言いにくい」で遠慮の日。
11月30日:霜月つごもり。いい月にみれんを残さないように。

11月にちなんで11通りの語呂合わせ。なんとまあ、ポピュラーからガチガチのこじつけまで、よくぞ並べたものである。
センスの有り無しや、追加の希望は読者にお任せ。所詮「しもつき」と言われる寒さひとしおのこの季節。センスはないよね~ご同輩。

なんだかんだ言いながら、やっぱりおこもり時間が多くて、お暇な方なんだね~。
いよいよ明日から師走、今年1年締めくくりの月。少し真面目に戻って、佳い年を迎える準備にいそしもう。

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「オーイ、生きとるか~」

2020年11月29日 | 幼馴染の動向

                                                               
                 トマトでもミカンでも柿でもありません。「ナス」です。

久しぶりに同級生から電話をもらった。開口一番「生きとるか?いっそも電話も掛からんし、具合でも悪いか心配したぞ」と少しオカンムリ。
「オーッ、元気にしとるよ、アンタも生きとったか?」と応じる。
この会話の通り、今まではほとんどこちらからの呼びかけで、互いの消息を確かめ合って来た。この習慣は、近くにいる同級生の場合ほぼ同じで、皆さん「掛かってくるのが当たり前」みたいな感覚でモノを言う。

そう思いながらでも、いちばん短い付き合いで60年。長い奴は70年も付き合ってきたまさに竹馬の友。何を言っても言われても肯定的に受け止め合う。互いに声を聞くだけで、なんかしら気持ちが安らぐという、不思議なマグマが隠されている。

彼の電話の要件は「たまには顔を見せに来ないか」である。これは何を隠そう「冬野菜が採れたから取りにおいで」というそれとないお誘いなのだ。毎年この季節の優しい彼の心遣いである。
行ってみると、スーパーの野菜売り場ではないが、白菜・大根・蕪・ミズナ・ほうれん草・里芋・ジャガイモ・サツマイモ。生椎茸にキュウイに小豆5合、おまけに根っこ付きの高菜まで。すぐに持って帰れるように準備万端整えてある。おまけに「花瓶に飾ったらいいよ」と写真「花ナス」ももらった。

これほどの本格的な上出来野菜を見せられると「オレも少し畑を作っているんよ」などとは言えないまま、「いつもいつも気の毒だね~」と言いつつ、クルマのトランクいっぱいに積み込む。家庭菜園に毛が生えたような我が家の畑では、これほどの出来映えには遠く及ばない。第一畑作りに彼ほど熱心でない。腕も良くない根気も薄い。

そんな彼は、周りに数多くいる同級生の中で、元気さという点ではイチバンである。
玄関に鍵を掛ける必要もないほど隣近所気心の知れた山間の小さな集落。のんびりこの上ない穏やかな生活。空気もおいしい雰囲気もいい。住環境は理想的な場所である。

最近とみに耳が遠くなったせいか、頑固になって段々意見が合わなくなったんですよ、と奥さんの愚痴も聞かされた。しかし彼は彼で「嫁がおればこそ俺は好きなようにさせてもらっている。夫婦が揃って元気でいることが何よりの幸せっちゅうもんよ」。私にそうっと耳打ちする。
そうか、やはり野菜作りも上手だけあって家庭づくりも上手なのだ。野菜を積み込んだトランクの片隅に、彼の爪の垢も忍ばせて帰ろう。頂き物がもう一品増えた。

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「自分にエールを」

2020年11月28日 | つれづれ噺

                   
                     赤い実はマンリョウ。黄色はピラカンサ。

「ゴート―・トラブル」。じゃなくて「GoToトラベル」が原因だという証拠はないが、観光地や大都会など、人と人との接触が多い地域では数値的には確実に増えている新型コロナ感染者。今や他人事ではなく、身近なところ何人もの陽性反応、クラスターが発生。恐ろしくておちおち出歩けもしない。
年末を控えて、地域活動など大切な会議を計画しているのだが、そのほとんどが計画倒れ。皆さんのご意見を伺いたい案件も、顔を合わせて意見交換することは今や御法度状態。意思の疎通に必要な面談が不可となれば、一方的な承認を頂く文書配布となる。淋しいことではある。

などというお堅い話も時々考えるが、取り敢えず今日は頭をすっからかんにして。オットット、すっからかんの頭はいつものことであった。それを今日はさらに何にも思うところなく、ただただクルマを走らせた。一休みを挟んで3時間も走れば腹も減る。

但しこのご時世、迂闊にレストランも道の駅にも立ち寄りにくい。少しガマンして時間をずらせて小さなお店で遅い昼食を。その頃にはお客も別な夫婦が一組だけ。マスクを外しても安心出来るディスタンス。やれやれ、せっかくの暇つぶしドライブさえこれほど気を遣わなければならないとは。
それでも何をしてでも、今はコロナと戦うしかない。そうして自分を自分が守らなければ。

それでなくても、地元の医療センターでクラスターが発生して、崩壊しかねない医療体制の現状を目の当たりにしている。
娘は、複合型介護施設の看護師で、日々神経を尖らせて戦っている。
たったこれだけの小さな、自分へのエールさえもままならない現実を嘆いてはなるまい。速く追い出せコロナ菌である。

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「エール!」

2020年11月27日 | つれづれ噺

                  

天気予報では、今夜あたりから本格的な寒さが訪れるという。
コロナ対策でのマスク着用・手洗い励行などの習慣化によって、この冬のインフルエンザ発症率は低い傾向にあるそうだ。それでも、コロナ感染者数は今も連日のように最高記録を更新中。寒さに強いと言われるコロナウイルスとの対峙は、これからの季節が正念場でもある。

そんな寒さに向かう折り、庭のサザンカが艶やかに咲き始めた。寒さがあまり好きでない小生に「寒さに負けるな!」とエールを送ってくれているようだ。
エールと言えば、NHK朝ドラとして親しまれている連続テレビ小説のタイトルが、文字通り「エール」であった。言うまでもなく、福島県出身の高名作曲家「古関裕而」とその妻の奮闘物語である。

今年4月から放送開始。9月末までの6か月間の予定でスタートした。思いもかけないコロナ騒動により、感染拡大防止のため約3か月間撮影ができなくなったことは、ご承知の通り。そんなアクシデントにもめげず、およそ2週間、10話分を削ったが、なんとか撮影再開にこぎつけ、放送期間を延長。今日11月27日放送分で完結した。

遠い昔から耳に馴染んだ数々の流行歌や軍歌が聞こえる懐かしさもあって、朝ドラにしてはけっこう真面目に観たような気がする。
「船頭かわいや」「高原列車は行く」「暁に祈る」「若鷲の歌」「イヨマンテの夜」Etc。中でも、聞くたびに胸が熱くなるのは、あの高校球児が胸躍らせて白球を追う、甲子園大会入場行進曲「栄冠は君に輝く」である。

演奏を聞くだけでも胸の奥がリズムを刻むあの躍動感。それがこのたびのドラマの中で素敵な詩を何度か聞かせてもらった。これには感動した。高校球児にエールを贈るだけでなく、まさに世の人々の胸に熱いものを込み上げさせる名曲名歌詩である。コロナに阻まれ放送中断を余儀なくされたが、沈み込む話ばかりの令和2年に一筋の光明をもたらした・・・などと言えばちょっと大袈裟かな。
そんなエールも今日で終わった。また気持ちを新たに明日から。

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「からっ風が」

2020年11月26日 | スポーツ・観戦

        
       セ全体でこの惨敗 
          を受け止めるべき

開幕か中止か、観客なしか5000人を上限か、そして収容人数の50%か。
紆余曲折色々あった今年のプロ野球。いま一つ盛り上がりに欠けたまま、ついに日本シリーズも終わりすべての日程を閉じた。
結果は、言わずもがなと言うべきか、セ・リーグの屈辱的敗退で幕を閉じた。
その結果については色んな受け止め方があり、考え方はそれぞれあるだろう。必死になってテレビ桟敷を独占した向きもあるだろう。

ただ終わってみれば、何か空しさ募る完膚なきまでのやられよう。正直なところ、手も足も出なかったように見えた。からっ風が身に染みる。
パ・リーグとセ・リーグの野球の違いといってしまえばそれまでだが、巨人軍という1チームのことだけではなく、セ・リーグ全体が一体となって野球の本質を変える必要がある、と痛切に思わされた。今年は5位に低迷したカープファンが何をか況んやではあるが、カープがソフトバンクと戦っても同じ結果であり、同じことを考えたかもしれない。

何が違う?どこが違う?パ・リーグは10人でする野球。セ・リーグは9人でする野球。ここに大きな違いがあるのは分かっている。が、それ以外によく分からないが、何かが違う。投手のスピードが速い。打者のバットスイングが鋭くて速い。投手の速いボール打つためにはスイングも速くなければ置いていかれる。それだけのことか?違うんだねー。それ以前に何かあるような気がしてならない。

人気のセ、実力のパ。どうしてもそこに落ち着いてしまう。どうしなくても観客がいっぱい入るセ。それに対抗するには、野球の強さ面白さで観客を呼ぼうと努力するパ。こんな話は昔のことで、今はパ・リーグの観客動員数も格段に増えている。人気にあぐらかいてる場合じゃないよ、セ・リーグさん。
ましてや、お金で野球するのではなく、他チームの主力選手を欲しがらず、原石を見つて来て磨き上げて強くなるチーム作りこそ、近い将来パ・リーグを倒せる実力が身につくのではないかねー。

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「初冬の風物詩」

2020年11月23日 | スポーツ・観戦

                                         

       斧入れて 香におどろくや 冬木立         蕪村

言い得て妙。まさにこれからの季節を言いあてた見事な一句である。
「冬木立」。こんな季語が飛び交ういま時分は、まだ完全に寒さ慣れしていない体に容赦なく吹く風が冷たい。風邪引かないように気を付けなければ。

これから年の瀬を迎え、年が明けて暖かな春が来るまでの数ケ月間は、マラソンに始まって、陸上長距離レースが楽しみな季節である。
個人のレースもさることながら、全国高校駅伝、天皇杯・皇后杯の都道府県対抗駅伝のように、チーム一丸となって1区から最終区までタスキをつなぐ駅伝もまた興味深々である。
そんな先陣を切って、全日本実業団女子駅伝が、昨日東北宮城県を舞台に行われた。

駅伝の場合、マラソンと違って個人の走る距離も、テレビに映し出される時間も短い。しかも結構入れ替わりの激しい選手層などで、選手の顔も名前もなかな覚えられない。所詮その程度の駅伝ファンの一人である。でもそんな中にあって、今回優勝した日本郵政チームの第1区走者「広中璃梨佳」選手の顔だけはよーく覚えている。全国都道府県対抗女子駅伝でも、全国高校駅伝でも、常に見事な走りで優秀な成績を残している。大きな駅伝大会には必ずあの顔があった。男の子用野球帽をきちっとかぶり、精悍な顔つきは如何にもファンを注目させるに値するキャラである。

そして今一人。この駅伝を最後の舞台として頑張った38才の福士加代子選手に賞賛の拍手を贈りたい。2000年のワコール入社以来走り続け、数々のエピソードや話題を振りまいた、大笑いの豪快さが売りの彼女。そのキャラの通り、最後となる今回の舞台も、彼女の選手人生をある意味象徴する幕切れとなった。6位で受けたタスキを表彰台に上がれる3位にまで持ち上げた。ゴールまで残り20mガンバレッ!と思ったところで、4位の選手にとって代わられた。表彰台がするりと逃げた。

「ギアを上げたが、風のように抜かれてしまった」と例の豪快な大笑い。しかし身体は崩れ落ちた。
結果がどうであろうと、彼女の頑張りは紛れもなく賞賛物である。

馴染みの顔、新しい顔、それぞれに繰り広げられる女の熱い戦い。コロナの憂さを吹き飛ばす勢いで、年末年始のレースを楽しませてもらいたいと願っている。

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「色づく秋」

2020年11月22日 | 季節の移ろい・出来事

      

2階のベランダから手が届きそうな、庭のクロガネモチの木。全体を覆うばかりの実が真っ赤に色付いた。
我が家の周辺を縄張りにするヒヨドリのつがいが「冬場のエサは豊富だわい」と云わんばかりに狙っていることだろう。
今しばらく完熟するのを待っている様子。完熟したらあの甲高いピーピーという鳴き声で他を圧倒して寄せ付けない。自分たちだけで散々食い荒らして「ごちそう様」のあいさつ代わりに、所構わず落とし物を残していく。フ~~ン。お後がよろしいようで。

今年の春先は何が忙しかったのか、この木の枝打ち、剪定をちゃんとしていない。その分張りたいだけの枝を張り、伸びたいだけの小枝を伸ばして、それはそれは見事なまでに実を付けている。「脚立に上がっての剪定は危ないから、バッサリ幹の途中から切り落としなさい」と発破をかけられる。
「まあそう云わんこと、50年近く我が家の生活を見守って来た記念の木」と抵抗してはみるが、早晩切り落とすことになるのだろう。
ヒヨドリが寂しがるだろうねー。おいらもちょっぴり寂しくなるだろう。ただ、危険を犯して頑張る枝打ち・剪定から解放はされる。
ここでもまた、年は取りたくないねーと大きなため息ひとつ。

このモチの実が色濃くなると間もなく師走の声を聞く。
そうなると地域活動の一つで、小学生対象のしめ飾り教室を開く。まさしく日本古来の伝統文化を継承するお役目を引き受ける。
中には、しめ飾りは神様を祀る行事だから「学校が授業の一環として取り上げるのはおかしい」とのたまうヤングママもいる。
取り敢えずここでは、「日本伝統文化の伝播」を大義名分に、校長先生が反対でなければ実行する。

ところがだ。コロナというヤツはそんなお楽しみ活動まで簡単に取り上げてしまう。コロナ感染対策で止む無し、今年は中止の決定を下した。
となると、子供たちにしめ縄の由来や作り方などを、映像とナレーションで示すはずであったビデオ作成も先延ばしとなった。
10月はじめには稲刈りの撮影も終えて準備していたのに。ま、いいか。その分少しノンビリの年末を過ごそうか。

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「1週間の骨休め」

2020年11月21日 | つれづれ噺

                 
                   元気になって帰ってきたアクセラ

マイカーファイルをめくってみると、平成20年10月購入と売買契約書に書いてある。マツダ・アクセラスポーツ1.5ℓ。
読み替えると2008年10月から2020年11月の今日までの12年間、ひたすらこの身の安全を守り続けてくれた。
この12年間で唯一、持ち主の私を大きく叱る行動で反省を促したことがある。その時は自らが重傷を負うことで私を守ってくれた。

まさにその時1回こっきりの不手際で、それ以前もそれ以後も完全に私の足となり最高の安らぎグッズとなって、限りなく良きパートナーを務めてくれた。
そんなアクセラ君も、持ち主の高齢化に連れてお年を召してきた。
数日前から、走行後にクルマから降りると少しではあるがガソリンの匂いがするようになった。
匂いの種類がガソリンだけに、引火でもしたら、と不気味さにさいなまれていた。

この程度のことで長年のコンビを解消してなるものか。ディーラーに点検を依頼。「燃料ポンプの部材劣化による燃料漏れ」との診断。
丸1週間に及ぶドック入りが必要という。一も二もなくしばしの休養を申し渡した。
正直なところ、12年という長い付き合いゆえ、無事に帰って来るのか多少の不安もあった。ただ、走行距離そのものは未だ8万㎞に至っていない。
お願いだからもうしばらく付き合って欲しいと気持ちの奥で祈っていた。

「燃料ポンプと周辺の部材交換で復旧しました」の言葉通り、それなりの治療費は支払ったが、その歴史を感じさせない精悍なマスクで帰ってきた。
ジックリ時間をかけ、掃除機やモップを駆使して車内を完璧に磨き上げた。

ご当地も大都会に負けない勢いで相次ぐ、コロナクラスター発生に怯える日々ではあるが、退院してきたばかりの彼氏との付き合いで、人との接触を極力避けるドライブでも楽しもう。
クルマも運転者も老体にムチ打つことに変わりはないが、先ずはコロナと共通の、自分の身は自分が守る安全運転で、もうしばらくアクセラオーナーを楽しみたい。

 

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「つつましい贅沢」

2020年11月20日 | 季節の移ろい・出来事

               
              窓を開ければ、ちっちゃな紅葉が見える

    ♪ 窓をあければ 港が見える メリケン波止場の 灯が見える

            夜風汐風恋風のせて 明日の出船は どこへやら ・・・ ♬

なんと古いね~。昭和12年に淡谷のり子さんが歌って大ヒットした「別れのブルース」がふと頭に浮かぶとは。
起きがけに二階の寝室のカーテンを開ければ、四季折々の景色が目に飛び込んでくる。
窓を開けなくても、ガラス越しに、遠くは瀬戸の海が、眼下には今は黄色や赤く染まった色んな木々が挨拶してくれる。

まだあまり寒くもないこの季節、つい窓を開けてみたくなる。そうして窓を開けるとこんな古い歌が浮かんでくる・・・という寸法。
こんな歌詞を見てすぐに口ずさんでみたくなるご同輩は、戦前・戦中・戦後にわたる激動の昭和を歌とともに生き抜いた方々であろう。そして、同じ昭和でも、戦後の復興とそれに続く右肩上がりの成長経済の恩恵も受けて来られたのであろう。

小生などは第二次世界大戦勃発1カ月後に生まれたので、戦前、戦中の記憶はないが、敗戦後の厳しい日々の記憶は確かなものが胸の奥にある。
そんなお陰と云おうか、その体験あってこそというか、「足るを知る」気持ちは持ち続けていると自負する。この気持ちは佳くも悪くも、生涯ついて回る感覚なのかもね。

紅葉の名所に出かけて素晴らしい景色を見せてもらえば、心底「ええね~」「素敵じゃね~」と感嘆する。
一方で、窓を開ければ朝に晩に目にする景色にも、四季の移ろいがあることをしっかり感じる。決して紅葉の名所ではない、いろはモミジがあるわけでもないけど、つつましくも黄色や赤に色付いて見せてくれる名もない木々に「いい色だね~」と囁く感慨は持っている。
こんなことを考えさせるのも、晩秋という季節のなせる技なのかもしれないね~。

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「就職戦線異状あり!」

2020年11月18日 | ニュース・世相

      

コロナという病原菌は、ほんとに碌な奴じゃないと改めて思い知る。
まるで人の人生を狂わせておいて、へっとも思わぬ、にっくき奴ではある。特に、来春学校を終えて就職しようとする大学生、専門学校生、高校生たちすべてにとって、まさしく就職戦線異状あり!取り返しのつかないことになりそうである。

10月1日現在の大卒就職内定率は69.8%という。昨年のこの時期に比べて7.0ポイント減。これは、リーマンショック後の7.4ポイント減に次ぐ下落幅なのだそうだ。
一つでも上を狙い、1点でも多く取りたくて、自らを犠牲にしてでも切磋琢磨した学生生活の揚げ句に待っていたのが、これほどの厳しい就職戦線。受け入れ側の企業がコロナ禍に喘ぐ業績では、新採用の削減に手を付けるのも致し方ない現実である。
そんな構図を誰も止められない現状は、ただただ不憫としか言いようがない。

彼らに落ち度があるのなら「捲土重来を期して出直そうや」という激励も似合うかもしれない。しかし、精いっぱいやることはやってきて、いざ出陣のスタートラインも見当たらず、号砲も鳴り響かない。号砲を打つべき人の姿も見ないまま引き下がらざるを得ない状況は、何としても気の毒である。特に交通機関を含めた観光産業にターゲットを絞ってきた人たちの無念さが手に取るようだ。
コロナ禍ゆえの不公平さを見せつけられる。

長く生きてきて一つ言えるのは、今の就職氷河期にも似た状態がいつまでも続くわけではない。必ずや晴れやかな日が戻ってくる。その時改めて、今持っている情熱をぶつけて新たな活躍の場を見つけて欲しい。人生は長い。軌道修正もやり直しも利く。ましてやスタートの1年2年の遅れはすぐに取り戻せる。そうして振り返った時に「我が人生も波瀾万丈だったねー」と懐かしく思える度量の広さを見せて欲しい。
どっちにしたって、人生一筋縄では行かないのだから。

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