実りのハス田 純白が目を射るハスの花
文月つごもり。まさしく一年中で最も暑いと言われる「大暑」のど真ん中。何はなくともエアコン無しでは、この夏を越せそうにない。
暦の上では1週間もすれば「立秋」を迎えるのであるが、実感としてはとてもとても秋などと云う言葉は、今は遠い存在である。
「飛び込みのもう真っ白な泡の中」 「夏草や兵どもが夢のあと」。それにしても暑いね~。
玄関を出て100歩も歩けば、見渡す限りのハス田集落に出る。この炎天にも負けず青々とした実りの葉っぱを広げ、お盆供花用に出荷が待たれる純白やピンクのハスの花を風になびかせている。
2メートルほどに伸びた茎は、その先に直径70・80cmはあるまん丸い葉っぱや、純白・ピンクの大輪の花を付ける。こんなハスや稲など田んぼで育つ作物は、この暑さのお陰で大きく、美味しく成長するのである。夏が涼しかったら、それはそれで不幸をもたらすことになる。
この大暑の猛烈な日差しは、田んぼの表面を煮えつかせるほどに熱くする。その温度を受けて根っこを大きく張り巡らせるという。
暑さにへばる人間様に比べると、植物はタフであると考えるのは短絡過ぎるかな。
7月の終わりで思い出すのは小学校の夏休みである。大量に出された宿題を、大急ぎで出来るだけ多くを7月31日までに済ませる。あとは遊び呆けても、なんとか8月の終わりに再び大急ぎで足りない部分を補って帳尻を合わせる。そのためにも、7月末日の宿題の進行具合は、夏休みの楽しい過ごし方のバロメーターでもあった。
そして現実に戻って今年の夏休みの状況はどうだ。新型コロナウイルスの感染拡大の数値は見るも無残な、過去最大記録を更新中である。
東京では4058人。そのうち、10歳未満から10代の若者が500人超。この数値はいったい何を意味しているのであろうか。若者を取り巻く親・保護者・家族など周囲の人たちに訊いてみたくなる。大切な若者を流行り病から守りましょうや。人混みに入るのをガマンさせ、大人もガマンしましょうや。せっかくの夏休みが、地獄の一丁目になっては本末転倒ではありませんかね~。