日本列島寒さの極限を示す、二十四節季の一つ大寒である。そんな寒さに向かっているというのに、ここんところ気持ちがようやく前向きになったように思う。昨年末から続いた身内やご近所さんのご不幸で気持ちどんより、なんかしら吹っ切れないものを引きずっていた。気持ちとは裏腹に身体が少し運動を要求しているみたいな気がしてきて、近回りではあるが珍しくウオーキングに出るようになった。
同じ歩くのなら、近道となる国道を避けてくねくね路地がある裏道を選んでいる。その昔は「〇〇銀座」と呼ばれた商店街の面影を残している場所もある。見つけた!その昔栄えた豪商の面影を残した「河本百貨店」。中屋根に載せた金看板には「創業明治25年」とある。待てよ、指では足りない、電卓が要る。大正元年が1912年というから、明治25年と言えば1892年の創業と言うことになる。今からおよそ130年前の話だ、いったいいつ頃まで現役で田舎の百貨店を守っていたのだろう。夢は膨らむ。
ちょっと待てよ、我が家からすぐ近くのこの地区で百貨店といえば、高校の同級生にとびっきりの美人がいた、それがこの百貨店のお嬢様であったのを思い出した。高校時代に何人かと一度だけ遊びに行ったこともあった、そんなおとぎ話みたいな現実がここにある。お店は昭和のバブルころまでは高級化粧品と酒・タバコが主流で頑張っていたねー。彼女はどこか遠くへ嫁に行ったという話を聞いたっきり。
裏通りには色んな昔がある。軒先の横長に伸びたサントリーウイスキーの看板は、昔の酒屋さんには必ずぶら下がっていたような。こんな裏通りロマンに浸りながら、しばらくウオーキングに精出してみよう。身体も気持ちも少し軽くなるような気がする。やっぱり ❝健康イチバン❞ !!