「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「静かなスタート」

2025年01月28日 | 今が旬

             静  謐(せいひつ)

一人では生きて行くのが難しいと感じた82歳の一年間であったような、昨日まで。
口では今までと何一つ変わらず、夫唱婦随を通して来たし、今日からもこのまんまで行くのだ、と自分に言い聞かせてはいるつもりなのだが、新たな病気診察や医師の注意事項の早口説明には、一人では付いて行けていないものを感じる時がある。どんな説明だったのか、どんな指示を出されたのか、後で復習するときにこの耳とババ殿の耳とでは大きな開きがあったりする。

それでもオレが所帯主で、遠く深い思考と判断力は、経験の深さが違う。などと、別に威張るわけではないがその立場を続けさせてもらっている場合もある。飽くまでも「そんな場合もある」であって、いつもかつもそうばかりではないこともある。少しずつ自信喪失が押し寄せているというのが現実かも。

それにしても何にしても、昨年の誕生日から無事1年を過ごし、次なる誕生日を先ず先ずの元気さで迎えられたことは、考えてみればこれ以上目出度いことはない。
何かと生きづらい世の中ではあるが、生かされている以上もっぱら生きるのが人間というもの。

静謐とは、静かで穏やかな時を言う。どなたかの誕生日の祝い言葉にあったように、これからの日々、一つでも多くの楽しいことを見つけながら、穏やかにゆったりと、やり残している自分のことに時間を向けて行きたい。そんなたわいもない83歳の初日である。

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「一区切り」

2025年01月27日 | 今が旬

                    

若い時にタバコを吸っていたころ、紙巻タバコを6・7分目吸ったらもみ消して間もなく新しいタバコに火を点けていた。給料日前になると段々タバコ代まで逼迫してきた。そんな時、ホンのちょっと一服するだけなら紙タバコでなくていいんじゃないか、などとケチな知恵を絞ったことを思い出している。
一息か二息軽くニコチンを吸い込んで気持ちが休まるのなら、年老いた伯父がたしなんでいた「きざみタバコ」で十分じゃないかと思い立って、古びた銀ギセルを見つけ出しきざみタバコを吸っていた。

ホンの一息、いまそんな心境である。
もし今もタバコを吸っていたら、おそらく銀ギセルを探し出して、きざみタバコを詰め、着火マンで火を点けているのかもしれない。あいにく、タバコを辞めて22年になる。ホンの一息もミカンを相手じゃね~。

何がホンの一息なの? 昨年の1月28日から数えて365日目の夜を迎えている。
俗にいう早生まれとか七つ上がりとか言われた1月生まれ。多くの同級生より一つ年が若いという自慢にもなんにもならないことを無理やり話題にしたりしている。82歳も大過なく?過ごしたということにしておこう。なんてったって今を生きている。この1年、不具合も幾つかあったが先ずは生きている。病院に行く回数は多いが元気である。なんの不足があるものか!贅沢言えばキリがない!ちょっとリキんでみる。

明日は明日の風が吹くのだろう。せっせと病院に通える元気さを維持しながら、ちょっと一服を繰り返しながら。  生きている限り、 「我が人生今が旬である」。

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「丸8年の・・・」

2024年10月09日 | 今が旬

      

今年の異様な暑さは今さら言うまでもなく、マイナス面の大きさに驚くばかりである。が、数こそ少ないが利点と言えることがらもまるで無いわけではない。人にとってもクマやサルにとっても美味しい秋の味覚「柿」が豊作といわれている。

❝ 渋柿や丸8年の恩知らず ❞ と言われる渋柿が丸々太って収穫される映像が流された、いや違ったオンエアーされていた。そして頭の奥にシミのように密かにくっついている遠い思い出がよみがえる。
今思えば我が子を奮起させる父親の期待感であったのかもしれない「渋柿じゃったのー」という嘆き節。

桃やクリは3年もすれば実を結び始める。そこへ行くと柿は実を結ぶまでに8年もの長きを要する。
苗を植えて8年間辛抱して手塩にかけた、その挙句が渋柿だった。となれば裏切られたという親父の気持ちが今にして少し理解できる。

だが待てよ、植えられたワタシが甘柿であると宣言したわけではない。宣言しないまでも甘柿たらんと少しは努力したのだろうと思うが、結果は渋柿だった。親父、ごめんね。
でもね、渋柿の言い分もちょっとっ聞いてよ。あの渋柿もちょっと長い目で眺めて太陽に当てておけば、それはそれは頬っぺたが落ちそうなほど美味しい熟柿になるんよ。一皮むいて軒下に吊るせば、これまた古来からの得難い甘味料であったのよ。

あまりにも早い結果を求めたばかりに期待外れの渋柿で終わっちまったね。
「栴檀は双葉より芳し」。栴檀になれなかった若気の至り。この季節の渋くて甘い思い出である。

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