「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「標的」

2010年01月30日 | つれづれ噺
世の中には様々な人が、様々に呼吸をし、笑い楽しみ、悲しみ苦しみながらも、何かの希望や目標・標的を心に秘めて、それぞれに人生を謳歌しているのだと思う。
そして、与えられた時間を完全に自分のものとして、見事に上手に使い分ける人も少なくない。

その典型のような方との出会いがあって3年が過ぎようとしている。

「何かやってみたいね…」という話は、コーヒー受けのお菓子代わりに何度も語り合った。
ついにひょうたんから駒というか、サバンナの肉食獣が標的を見据えるような話が持ち上がった。

「岩国検定」なるものを立ち上げてみようとのお話し。ものの見事に乗っかった。
京都や広島・宮島など有名観光地をを始め、おもだった都市などには先ず整備されている『ご当地検定』。岩国には未だない。これは不思議な現象でもある。

錦帯橋を世界遺産に登録しよう…という観光資源・歴史資源を持ちながら、市民を上げて取り組む岩国検定などという、町興し的な文化行事がない。「これはおかしいじゃないか……」という素朴な発想が原点にある。
そこで、民間の有志を募って任意の組織を立ち上げよう、それを岩国検定(仮称)に発展させて検定試験までこぎつけたい。
ということで、岩国検定実行委員会なるものが船出をした。

「…関心を呼んだのは最初ぐらいで受験者は下降線…」
「…高得点合格者の処遇の在り方・特典の取り扱い方法…」などなどの行く手を阻む大きな波もある。乗り越えなければ飲み込まれる。漕ぐのを止めたら流される。

兎に角、船出をした。あらん限りの力を振り絞って前に進むしかない。
長年生きてきたしたたかさは持っている。痩せ浪人ながらハートは熱く熱く燃やしている。お天道様はお見通しだ。やがて追い風を起こしてくれるだろう。人事を尽くして天命を待とう。
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「あとやさき」

2010年01月29日 | 趣味・・エッセイ
ブログを書きながら時に新聞にもエッセイらしきものを投稿する。
書き込みの回数や頻度からいったらブログの方が遙かに多い。新聞投稿は一ヶ月の内でも回数は知れたものである。

但し、ブログに書いたものを新聞投稿用に書き直すか、新聞に投稿しボツになったネタをブログに載せるか…後になったり先になったりすることはある。
大体が、ブログが先で、その中のお気に入りを新聞に…というパターンが多い。

今日、毎日新聞に載せてもらった「春遠からじ」はまさに新聞投稿が先だった。
自分勝手にボツを覚悟してブログにアップした。
このような場合完全な二番煎じとなって、申し訳ないと思いながら、やっぱり掲載された本文を見て頂きたいという願望には勝てない。身勝手をお許し頂こう。

『春遠からじ』 
 冬の朝日がぬくみを益す頃、決まったように2羽のスズメがひなたぼっこにやってくる。
産毛を立て丸くふくらませた身体にたっぷり陽差しを浴びている。
少し距離をおいた2羽。チュンチュン賑やかに語るでもない。
時折片方が寄り添い耳元になにかをささやく。そしてチョンチョンと相手の羽繕いをしてまた離れる。仲睦まじい夫婦と見た。
やがて訪れる春には新たな巣作りや子育てに追われるのを見越して、エサも少ない寒い今、ゆったり英気を養っているのだろうか。
日だまりに身を寄せるスズメの横で、沈丁花が小さなツボミを付け始めた。

                     (2010.1.29 毎日新聞 はがき随筆掲載)

     
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「また一つ…」

2010年01月28日 | つれづれ噺
安堵の胸をなで下ろし、新たに始まる人生に大いなる期待を込めて迎えた、定年退職のあの日から丸8年が過ぎた。

1月28日。満68才。早く過ぎ去ったと言うべきか遅かったと言うべきか。また短い期間だったのか長かったのか…色んな思いが交錯してどっちもどっちも…の感がある。

ただただ喜ばしいのは、元気に今を迎えられたということか。
この8年間、病気らしい病気もせず、健康保険料がやたら高く思えるほど、ほとんど病院のお世話にならず今日を迎えたことは、多くの人に感謝しなければならないのだろう。

先ずは、丈夫に生んでくれた親に感謝。
次いで、塩分控えめだ… 栄養バランスだ… カルシウムを多く… など食生活を支えてくれた山の神。そして、鬱病になるほどの心配をかけなかった子ども達。さらに忘れてならないのは、目に見えない力で支えてもらった多くの友人知人のお陰であろう。

今、改めて思い知るのは、人間一人の力は知れたものだし、人間一人で生きることなど全く出来ないこと。限りなく多くの人の力添えを得て、生かしてもらっている。ということだ。

「古稀を元気に迎える」という当面の目標にまた一歩近づいた。
出来ることなら今まで通り、優しさ・ときめき・前向き…そんな気持ちを忘れず、自分なりに綺麗に年を重ねていく…、そうありたい。今日から新たな一年に向かって前進。
やりたいことが山ほどあるのは嬉しい。

     ( ローソク大6本・小8本、ケーキは娘、お酒は孫兄弟の贈り物。 )
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「春遠からじ」

2010年01月26日 | 趣味・・エッセイ
真冬の朝日が少しぬくみを益す8時半頃になると、決まったように2羽のスズメがひなたぼっこにやってくる。
アルミサッシの格子の上にチョコンと座る。
うぶげを立て丸くふくらませた身体に、たっぷり陽差しを浴びている。

何故か微妙な距離をおく2羽。チュンチュン賑やかに語り合うでもない。時折片方が横飛びに5・6歩寄り添い、耳元になにかをささやく仕草をする。そしてチョンチョンと相手の羽繕いをしてまた微妙に離れる。

仲睦まじい夫婦と見た。あるいは間もなくつがいになる恋人同士かも。大きなお世話か…。
やがて訪れる春には、2羽が協力し合って新たな巣作りや子育てに追われるのだろう。
その時を見越してエサも少ない寒い今、ゆったり英気を養っているのだろうか。

日だまりに身を寄せるスズメの横で、沈丁花が、赤い小さなツボミを付け始めた。

    ( 写真: 寄り添う2羽のスズメ。横にはツボミを持ち始めた沈丁花 )
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「作り笑い」

2010年01月25日 | ニュース・世相
  ♪♪ 人に聞かれりゃ お前のことを
            
            年の離れた妹と 作り笑顔で
                     
                    答えるわたし~~ ♪♪ 

かなり昔に大ヒットした花街演歌を思い出した。
なんでこんな歌を今更…自分でも不思議だ。

そっか~。今一番注目を集めているエライお方が、ニコニコ愛想を振りまいておられたのを、ゆんべのテレビニュースの大写しで見たからなのかな。
普段は強面、口をへの字に結んで伏し目がち。笑顔などあまり見ない人が、なんで?
風雲急を告げるこの時期に、何故ニコニコ・ニコニコ愛想笑いなんだろう…、という強烈な違和感をおぼえたからなのだろうか。

どうみても作り笑顔にしか見えない。本当の笑顔とは、周囲の人に安らぎを与え自然にこぼれる微笑みを誘うものなのではないか…と勝手な解釈をしている。

       
何がどうとか、想像の域を出ない私如きが物申す資格はない、これは承知だ。
その上で、厳しい取り締まりの後の作り笑顔は頂けない。何故、「徹底的に戦う」と顔を引きつらせて今一度言わないのだろう。事情聴取の前はあれほど元気だったのに…とつい思ってしまう。

大きな夢を託した・託されたエライ人なのだ。やはり我々普通の人間に範を示してもらいたいものだ。

          ( 似顔絵とブログ内容とは縁のない話。悪しからず )
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「はや9ヶ月」

2010年01月23日 | 趣味・・エッセイ
何でもかんでも手当たり次第口に持って行く悠雅君。 生後9ヶ月を迎えた。
まん丸い顔にまん丸いお目々で、愛嬌を振りまき周囲を笑わせる。
どっしりお座りも出来るようになった。お座りから這い這いへの態勢移動もぼつぼつ。

あの小さな身体の胃も腸もひっくり返るのではないか…と思わせるほどの突発性下痢・嘔吐も体験した。
その時ばかりは、体力消耗による意気消沈と、食欲はあるのに少しずつしか食べさせてもらえない悲哀も体験した。そんな体調不良は、モロにお母さんから離れず、ひたすら甘える術を習得するようである。

ウサギのようなちっちゃな前歯で、ミカンの皮をかじるのはお手の物。ツルンツルンのトマトを持たせてみる。何度も何度も手から逃げるトマトをついに一箇所歯形をつける。
慣れない酸っぱさに顔をしかめながらも食いつく。そして指を突っ込む。
そこら中がワヤになる。

兄ちゃん達は、大山で行われた西日本スキー選手権大会に出場。
悠雅君から見た大きい兄ちゃんは、小学低学年の部で、そこそこの成績を残す。
小さい兄ちゃんは、アイスバーンのある滑降コースを一通り無事滑り終えただけで上出来。

一人で留守番する悠雅君が、帰ってきた兄ちゃん達を見て大喜びする。この笑顔を見ると、子供心にも兄ちゃん達なりに癒されるようである。やっぱり兄弟って、ええんよねー。
やがて自由に這い這い。益々目が離せなくなる。

     ( 写真: 9ヶ月目を迎え、ドッシリ座ってトマト丸かじりに挑戦。悠雅君 )
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「4冊目」

2010年01月22日 | 趣味・・エッセイ
石の上にも3年。 あの冷たい石でさえ3年も座り続ければ、やがて体温が伝わって温かくなってくる。
つまり、じっとガマン・辛抱すればやがて望みは叶えられる。いいことがやって来るということ。

趣味で始めたエッセイ創作。同好の士のサークルに通いはじめて丸3年。
サークル活動そのものは4年の実績を誇っている。従ってっ今回の同人誌発刊が4冊目となる。

私にとっては3冊目。文字通り石の上にも3年の、感慨深い出来事である。
エッセイを考え書いて各新聞に投稿。掲載された作品を1年間貯めて1冊発行される「花水木」。

新聞に掲載された時点で、つたないながら自分の作品が活字となって、不特定多数の人に読んでもらえる。これだけでも大きな幸せを感じる。
その上に、我々仲間だけの作品が一冊の作品集として製本される。文句なし嬉しい。

この嬉しさ・喜びがまた次への一歩を踏み出す勇気になっている。

但し、年数を重ね、投稿回数も重なってくると、正直なところ題材探しに苦慮するところもある。
そこで、また一段と腰を落として踏ん張ってみる。段々図書館通い・書店通いが要求される。

今年も既に、来年発行に向けてスタートしている。何は置いても自分で楽しめる時間を多く持つことに重心を置いて、また一歩一歩だ。
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「春雨の大寒」

2010年01月21日 | 晴耕雨読
一年で最も寒いとされる二十四節気の一つ「大寒」の翌日21日。移動性高気圧に覆われた日本列島は午前中から気温が上がり、ゆんべから今朝にかけての雨はまるで春雨が降っているような陽気。
大阪城公園では早くも梅の花がほころび始めたという。ちょっと気の早い話である。

なんともはや、震え上がるほどの冷え込みを覚悟しているのに、平年より8度も高いとあっては、人間はもちろん、草花も野菜類もびっくりしているのではなかろうか。
暖かいのは嬉しいが、ダイエットのリバウンドのように、一瞬喜ばせておいて更に大きな寒気団などがやってきては、体調を狂わせるのも無理はない。

毎年、施肥の時期が早かったり遅かったりして、収穫した後の日持ちが変わる自家製タマネギ。
ことしばかりは性根を入れて、時期を違えず寒の半ばに肥やしを入れた。
ところが雨が降らない。しっかり水分を吸って早く太らないと、ヨトウ虫(芯切り虫)にやられて植えた数の半分しか獲れなくなる。

雪を覚悟する大寒に畑を潤す雨量。珍しい。有り難い。
たま~~にしか土いじりをしない、晴耕雨読の境涯の割りにやっぱり講釈だけは多い。
この手で植えて、この手で育てる。期待に沿って育ってくれたら、叶わぬ恋が実ったような…。

畑作りにはまって辞められん…多くの友が言うのがよく分かる。

    ( 写真:見事にタマネギさんの間に撒かれた肥料 )
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「手を貸す…」

2010年01月19日 | つれづれ噺
阪神淡路大震災や多くの突発的な災害救助や援助に代表されるボランティア活動。
それ以外にも、私たちの身近な地域社会の中で、学校や子ども見守り隊。交通安全指導など。様々な場面で、地に足を着けた活動に参加する人々が急速に増加し、多様な広がりを見せているように思う。

ボランティア・・志願者・奉仕者と直訳され、自ら進んで社会事業などに無償で参加する人、と言われる。「個人の自発的な意志」から始まる活動。
何も身構えて大きなことをするばかりが目的ではない。それこそ形は千差万別。いつでもどこででも、自分のできることから参加すると言う気楽さがあってもいいのだろう。

趣味と健康を兼ねてフォークダンスを練習している地域のお年寄りグループが、同じ町内にあるデイサービスセンターへ「フォークダンスで慰問」をすると言う話を小耳に挟んだ。
野次馬根性丸出し、ちょっとだけ覗いてみた。

グループは、93才を筆頭に63才までの27人。まとめ役が93才の男性。ダンスの師匠は75才という。躍動感あふれる身振り手振り、ドがつく派手な衣装もあまり違和感ない。
これぞボランティアの神髄か、正直驚いた。やりゃー出来るんだ…ってね。
ご自身が慰問されてもおかしくない人たちが、自らの健康を維持することだけでも社会への大きな貢献である。元気に楽しく長生き…見習いたい。

こんな身近なところに、こんな楽しい話が転がっていた。やっぱり世の中って面白い。

   ( 写真:衣装もお化粧もめいっぱいの晴れ姿。踊る方も見る方もみーんな楽しそう )


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「心意気」

2010年01月18日 | つれづれ噺
1月17日の夜が曇り空であったら、それは、愛情よりも裕福なお金の力を選んだ女性に振られた男の、恨みの涙で曇らせたのだそうな。
と、明治後半から昭和に至って、一世を風靡した尾崎紅葉の名作「金色夜叉(こんじきやしゃ)」

結婚を約束した女性の心変わりに翻弄された挙げ句、お金持ちになることだけを念頭に、非情もむごさも押さえ込んで「高利貸し」(個人経営消費者金融・法定外利息徴収貸金業)になってお金を貯める。振られた女性を金の力で見返そうという心意気。
こんなのを心意気というかどうか…疑問が残るが。

善悪は別として、貧と富のどちらが人間の本当の幸せか…という問題提起と、明治男の気概を、一つの典型として後世に残したかったのだろうか…。などと勝手に思う。

現代人の考え方と比較するのはナンセンスと十分承知である。が、人間の心得・心意気として参考になる部分があるように思う。
せめて、『きんいろよるまた』などと読まないで欲しい。

  貫一に 蹴られし浜の 冬桜    女優:冨士眞奈美 (1.17 毎日新聞)

そして現代版1月17日。忘れてはならない阪神淡路大震災。
あれから15年。もう15ねん… まだたった15年…。色んな思いがある。
今月今夜のこの月を曇らせるのは、愛しい家族友人知人6434人の尊い生命が奪われた悲しみに他ならない。

永遠に風化することなく、災害に強い街作りはもとより、不慮の災害に対応できる、隣近所をはじめ、人間同士の強い絆が大切であることを改めて思う。

        ( 15年前、熱海の海岸で撮った古い写真が残っていた )
 
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