小さな庭の一角を占める鉢植えのピラカンサス。
春には純白のドレスをまとったように、白一色に覆われていた。
照りつける真夏を何とか乗り越えさせたら、ものの見事に色づきを見せ、春の花の頃とは異なる風情がある。
元々、赤と黄色のつがい株であったのに、いつの間にか赤は消えて行った。
残された黄色は、毎年けなげに花を咲かせ、実を付け、秋の庭に彩りを添え楽しませてくれる。
これほどの色づき、それもそのはず、10月のつごもり、晦日を迎えたのだ。
ということは、明日から霜月、11月。今年もふた月を残すのみとなったということ。
何かしらやり残したことがいっぱいあるような、消化不良を思わせる10月の終わりではある。
何が?と聞かれて、即座に答えられそうなものと、そうでないものとあるような。
漠然とした部分もあって、自分でもはっきりしないというのが本音のようである。
やり残したとか、消化不良と思えるのは、まさに今この時だからであろう。つまり、今年はまだ2か月残っているということ。
今年中にやるべきこと、懸案事項などを残りの2か月でやってしまえる可能性を秘めているとうこと。
本当に切羽詰ったら、できなかったことは仕方がない!と開き直って来年回しにしてしまうのだろう。
そうは言いながら、自らの思いや簡単な努力ではどうにもならないことも、世の中にはいくらもある。
兎に角、出来るはずなのにやっていないことを見つけて、年内解決を目指してあと61日と向き合おってみるか。
老後一日を楽しまずして
空しく過ごすはおしむべし
老後の一日 千金にあたるべし 貝原益軒 「養生訓」