「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「色づいて」

2013年10月31日 | 季節の移ろい・出来事

            

小さな庭の一角を占める鉢植えのピラカンサス。
春には純白のドレスをまとったように、白一色に覆われていた。
照りつける真夏を何とか乗り越えさせたら、ものの見事に色づきを見せ、春の花の頃とは異なる風情がある。

元々、赤と黄色のつがい株であったのに、いつの間にか赤は消えて行った。
残された黄色は、毎年けなげに花を咲かせ、実を付け、秋の庭に彩りを添え楽しませてくれる。
これほどの色づき、それもそのはず、10月のつごもり、晦日を迎えたのだ。
ということは、明日から霜月、11月。今年もふた月を残すのみとなったということ。

何かしらやり残したことがいっぱいあるような、消化不良を思わせる10月の終わりではある。
何が?と聞かれて、即座に答えられそうなものと、そうでないものとあるような。
漠然とした部分もあって、自分でもはっきりしないというのが本音のようである。

やり残したとか、消化不良と思えるのは、まさに今この時だからであろう。つまり、今年はまだ2か月残っているということ。
今年中にやるべきこと、懸案事項などを残りの2か月でやってしまえる可能性を秘めているとうこと。
本当に切羽詰ったら、できなかったことは仕方がない!と開き直って来年回しにしてしまうのだろう。

そうは言いながら、自らの思いや簡単な努力ではどうにもならないことも、世の中にはいくらもある。
兎に角、出来るはずなのにやっていないことを見つけて、年内解決を目指してあと61日と向き合おってみるか。

    老後一日を楽しまずして 

           空しく過ごすはおしむべし

                 老後の一日 千金にあたるべし     貝原益軒 「養生訓」

 

 

 

 

 

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「文化勲章」

2013年10月27日 | ニュース・世相

               

間もなくやってくる11月3日文化の日。
今年は5人の文化勲章受賞者と、15人の文化功労者が新聞発表された。

浅学菲才な小生など、文化勲章受章者も文化功労者も、あまり馴染みのない方が多い。
そんな中にあって、『映画は国境を超えて、“生きる悲しみ”を希望や勇気に替える力を秘めている』という、受賞の喜びを語った高倉健さん。理屈抜きで大きな拍手を贈りたい。

文化勲章は、「科学技術や芸術などの文化の発展や向上にめざましい功績のある者に授与される日本の勲章。」
と定義されている。
さしづめ、健さんの受賞は「芸術などの文化発展や向上に目覚ましい功績があった」ということなのだろう。

若い血をたぎらせ、握りしめたコブシに汗をかきながら必死に見つめた銀幕には、健さんの日本侠客伝シリーズ「網走番外地」が映し出されていた。
最近では、あの任侠シリーズなどとは全く無縁の「あなたへ」など、“ 愛 ”をテーマにした日本を代表する作品に登場することが多くなっている。

その俳優生活も決して順風満帆とは言えなかったような。生活のために役者を志したというエピソードは、大方の人の知るところである。
多くを語らず、眼で物を言う渋い役柄は、いつしか高倉健そのもののイメージになっていったのだろう。

現在82歳という。あのかっこよさには遠く及ばないが、せめて、老いを迎え撃つ気持ちのありようくらいは、ちょっとだけでも真似をしてみたい。
もう10年生きたとき、やはり健さんには遠く及ばない、自分は自分でしかないのかもしれないが・・・。

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「強い!and猛烈!」

2013年10月24日 | ニュース・世相

             

言葉の使い方の難しさは、今に始まったことではないが、今夜改めてその一端に触れた。
日本列島に大雨警報や、注意報を出させている元凶の台風二つ。

一つは「強い台風27号」。日本列島に沿うように、太平洋上を北上するという。
今一つは「猛烈な台風28号」。こちらは日本列島からは、やや離れた太平洋上を、同じく北上するという。
NHKニュース担当アナウンサーや、気象予報士の皆さんが、異口同音に述べている、「強い台風」と「猛烈な台風」という言葉の持つ意味合いについて考えてみたい。

「強い台風27号」は、中心付近の気圧が965ヘクトパスカル。中心付近の最大風速35m。瞬間最大風速50m。
「猛烈な台風28号」は、中心付近の気圧が905ヘクトパスカル。中心付近の最大風速60m。瞬間最大風速85m。
「強い台風」と「猛烈な台風」とではこれほどの違いがあるということ。

これら、気圧の差とか、最大風速の違いなどは、実際に両方を同時に体験しないことには分かりにくい、というご意見もあろうかと思う。だからといって、実感として肌で感じて、これが「強い台風」、こちらが「猛烈な台風」と区別できるのか、そんなことは人間にはできはしない。
第一、風速50mだの85mなどという風は、体感などする前に、人間など吹っ飛ばされて見る影もないのだろう。

ということは、早い話が「強い」も「猛烈」も、我々人間の体や生命を一瞬にして奪い去る威力を持っているということ。つまり、怖い怖い大敵であるということになる。
理屈を述べる前に、安全な場所へ早めの避難、早めの生命保全の策を練ることは欠かせない。

「強い」と「猛烈」の言葉の使い分けには、これほどに大きな分岐点があり、大切な要素があるということを知った上で、反省も込めて、言葉の持つ意味を吟味しながら、正しく使いこなさなければ、と思うのだが・・・。

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「ご近所、されど外国」

2013年10月23日 | おせっかい


                     

またまた中学校時代の仲間が11人集まった。
このたびは、飲むでもない、歌うでもない、どちらかと言えば硬派の集まりであった。顔ぶれは変わらないのに、不思議な話ではある。
飲んだのは、錦帯橋空港での待ち合わせ時間調整のコーヒーくらいなもの。食べたのは海上自衛隊員と同じ釜の飯、実費370円のお昼定食である。防衛省発行の領収証書が手許に残された。

何をしたのか??
岩国自衛隊父兄会会長という肩書を持った男が同級生の仲間にいる。そんな彼の肝煎りで海上自衛隊岩国航空基地隊の見学に行こうという話をまとめた。
人数を募り、住所・氏名・生年月日・身分証明の内容など、苦労して日本語とローマ字に書き分け、先方規定の狭い限られた書面にしたためて、あらかじめ提出しておいた。

当日は、自衛隊チャーターのマイクロバスで、集合場所の錦帯橋空港までの送り迎えなど、実に懇切丁寧。
バスには、偉いお方が1名付きっ切りで、説明やお世話を頂く。
時間の関係で基地内の行動は先ず昼食の検分から。地元岩国出身の21歳など若い隊員男女4人を同席させ、おしゃべりをしながらの昼食。これも実にありがたかった。隊員の実の声を少しではあるが聞かせてもらった。

次いで、東郷平八郎直筆の書簡や、山本五十六を囲む記念写真。さらには「ニイタカヤマノボレ」の暗号電文の控えなど、貴重な資料が保管されている資料館見学。
そしていよいよ現在運用されている航空機の見学。大きな声では言えないが、装備や飛行距離、速度など世界に1機しかない掃海ヘリなどを触らせもらい、内部をのぞかせてもらった。

救難飛行艇は、沖縄から北海道まで、あらゆる場所を守備範囲に入れて、日夜国民の安全を見守っているとのことであった。
それがどうした?だからどうなの? 別に何がどうということではないが、我が国を守る最先端のほんの一部ではあるが、身を以て体験するチャンスを得たということ。そして、何かしら背筋が伸びる緊張感に襲われた。

ところが、自衛隊基地は言わずと知れた米軍岩国基地内にある。そこは外国である。
わが町、塀を一枚隔てた隣村であってもそこは日本ではない。日本人が、ましてや我々一般人が勝手に出入りできる場所ではない。事前の許可や、身分をすべて証明できるものを所持し、エスコーターというお迎えか知人の存在が要る。やれややこしやややこしや・・・。

沖縄の無念さを改めて識る思いと、この存在をがまんすることが、我が国の安全と平和を維持するという現実を直視するしかない。基地は返せ、アメリカは帰れ、軍隊を持つな、丸腰で平和を唱えろ、本当にできるのかな。

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「秋深し・・・」

2013年10月21日 | 季節の移ろい・出来事

                 
                     お歳暮の定番と言われるひとつ

   “ 秋深し となりは何を する人ぞ ”

お隣さんも我が家と同じように、壮年のご夫婦二人暮らし。何をされようとお互い似たようなものであろう。
どちらも特に干渉せず、流れる水のごとく、清く爽やかにお付き合いさせてもらっている。

ここではそんな話ではなく、周囲に目をやると、ふとこんな句が頭をよぎる季節になったということ。
そうはいっても飽くまでも季節はまだ秋、晩秋に入ったところである。
それなのに、お隣さんならぬ都会の方では、早々とお歳暮商戦勃発との声が聞こえる。
ちょっと早すぎない?そんなに焦ってお客の取り合いをしなくても・・・ などと言っていたら遅れをとって泣きべそかくのが、この業界の偽らざる姿なのであろう。

「振るだけで 歳暮の中身 当てる妻」・・・毎日新聞中畑流万能川柳より。
いくらなんでも、さてお歳暮に何を贈ろう…という気にはまだなれない。
単に田舎育ちはのんびりしているだけかもしれないが、それにしても、早くもお歳暮商品売り場に列をなす、などというのは如何にも性急過ぎるな~。

出来るなら我が住む町の特産品を贈って喜ばれるのがベストであろう。
となれば、あれしかない。というか、あれは暮れから正月にかけてが最盛期であり、最もおいしい季節である。

あれとは? 言わずと知れた岩国特産「レンコン(蓮根)」である。
3kg・5kg・10kg、そのほか色々箱詰めで全国発送が準備されている。地元の特産品を全国にアピールできる最高の舞台がお歳暮の時期である。
こればかりは、お中元に使えないので、特にお歳暮に力が入る。お中元の時期はまだ田んぼの中で発育中である。

もちろん、大型店舗のような早期予約割引や、全国配達無料などといったサービスや特典は受けられないかもしれない。定番の、洗剤や調味料の詰め合わせ、あるいはビールお酒などの飲み物も悪くはない。
しかし、天下に誇れる味わいを持つ特産品が地元にあるのなら、やはりそちらを優先したくなる。しかも、12月に入って実りきった岩国レンコンの粘りある味わいは格別である。

などと、農家でもない小生がレンコンのPRを力説することもないのだが、そこは、地元可愛さ、地産地消のすすめ、をテーマの食生活改善運動の片棒をかついでみたくなるだけの話である。 ああ秋深し・・・

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「同じ釜の飯を」

2013年10月17日 | 宴会・会食

             
                      2年に一度、旧交を温める会

2年に1度開かれる職場のOB会。第12回目というから、始まってから実質22年になる。
ということは、小生などまだまだ現役バリバリの頃に、どなたか奇特な方がおられて、勇気をもって始められたのであろう。
遅まきながら入会し、幹事の一員として末席を汚してはいるものの、まだ先輩のほうがはるかに多く、いつまでたっても若手の域を出ない会である。

会員資格保持者は全国に200人は下らないと思っているが、案内状発送の会員は今回も120人程度にとどまった。
職場の性格上、本社や研究所とのつながりが深く、退職後の住まいもまさに全国ネットのOB会。全員集合などは夢のまた夢。ただ、この席にあの人がいたらどんな盛り上げ方をするのだろう・・・といった人の顔が浮かぶことはある。

思いもかけず10月半ばに日本列島を襲った台風26号。遠方の出席者の交通の便には随分気をもんだ。
さすがに遠方の方は、旅慣れたと言えるのかどうか、早め早めに行動されて、出席予定者43人、誰一人欠けることなく定刻前に集まって頂いたことに感謝するばかりである。

そして冒頭の黙とうは、我々同じ釜の飯を食った仲間で、一足先に物故者となった方だけにとどまらず、今回の伊豆大島のあの惨状に思いを致し、幅広い多くの方々への黙とうとなった。

こういった会の在り方について、参加される多くの方の声は「よくやってくれた・・・」という感謝の言葉に終始する。その一方で、地元に住んでいても一切見向きもしない人もある。「何のためにやるの?」と疑問を投げかけられることもないことはない。個人の好みであり、個人の思いだから、どちらの意向にも素直にうなずくだけである。

今回の特筆は、女性の参加が目立ったこと。華やぐ雰囲気づくりという点ではこれに勝るものはない。
その昔、女性の職場進出を受けて、岩国工場の中でいち早く新人女性を受け入れたのが我が職場であった。
当時若干27歳、天下の独身、但し貧乏。それでも一度に10人という初々しい新入社員。一人くらいはお気に入りが・・・。虎視眈々でもないが少なからず注目した人だっている。そんな人に、半世紀近くを経て「あの時は・・・」などと言葉を交わす楽しさ、気恥ずかしさ。やはり、楽しくて面白くて、かけがえのないひとときであった、ということにしておこう。

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「体育の日満喫」

2013年10月14日 | スポーツ・観戦

  
        抜けるような青空、先ずは準備体操                     山道を奥へ奥へ

抜けるような青空に風ひとつない「体育の日」を迎えた。日中の温度は25度という。
日陰に入ればやや肌寒い感じさえする爽やかな晩秋の一日。恒例となっている地区のウオーキングに誘われた。
こういった地区の恒例行事となれば、もう一つのお役目がついて回るこの身。カメラマン方々二つ返事でOK!

朝9時、地元中学校グラウンドに集合。開会式、準備体操と進む。
一通り終わったところで、「5kmコースと、12kmコースに別れましょう」と指示が出た。迷うところだ。
5kmは文句なしクリアーの自信あり。 ウ~ン、12km?どうかな~。普段の不摂生が頭をよぎる。

知った顔ばかりだし、無様な姿は見せられん。
久しぶりの本格ウオークである。左の膝でも痛くなってリタイヤでもしようものなら、落伍者の烙印を押されかねない?
それほどのことではないにしても、どうもこの連中に弱みをみせるのは癪なはなし。無難な方を選択。5kmコースに。

今はやりのノルディックウオーキングという、ストックを両手に持って、歩行に合わせて上半身も一緒に動かし鍛えて行こうというスタイル。このストックの効果が以外にも大きく快適に歩ける。
これが、杖代わりに寄っ掛かるなどというのでは決してない。歩行というと足にだけ負担をかける心配があるが、ストックのお蔭で胸を張るし、体重移動もすべて下半身だけに頼らない部分があって、身体全体で前に進む気がする。

そんなことで、50人近い参加者全員が5km地点まで来た。「これから先は別れます。5kmコースの方はここを曲がってお帰りなさい。12kmコースはここから山道に入ります」となった。10人ばかりがそこから引き返した。
脚も腰ももちろん膝も全く支障なし。ここで帰るのも癪かな・・・ 自らに問いかけ発奮して12kmコースに合流と相成った。

地元の山道・・・と少し小バカにした思いもあったが、なんのなんの、初めて通る昔からの道。断崖あり、滝の音あり、目が覚めるような冷水のせせらぎあり・・・。整備された畑もある。かつては賑わったであろう棚田が荒れ放題の個所もある。いろんなものを見せてもらった。思い切って12kmコースに挑戦したたまものである。

バスツアーなどでウオーキングに出かけるお友達もいる。見知らぬ土地をこの足で踏破する楽しさに改めて理解を深めた。
次は、5年生と4歳児を引き連れて、おむすびでも持って歩いてみたい・・・そんな収穫のある体育の日であった。
さて明日の朝の足腰の塩梅が問題ではあるが・・・。

 

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「腹を抱える秋・・・」

2013年10月13日 | 家族・孫話

 
        絶好の秋晴れ、初めての運動会                     開会式で、大きな声で運動会の歌を

娘のところに生まれた孫三兄弟の三男坊4歳。
この春幼稚園年少さんに入園。初めての運動会を迎えた。
抜けるような青空、この上ない爽やかな秋晴れのもと、来る日も来る日も練習した成果を、多くの観客の前でお披露目する日。やや緊張の中にも、土の上を裸足で駆け回る運動会、テンションは上がりっぱなし。

駆けっこは得意中の得意らしく自信満々。わずか10mの直線コースではあるが、負けない。
何か一つ自信が持てるものがあると、何もかも元気が出るし、運動会大好きとまで言わせる。
遊戯もダンスも、教わったことは一通り、元気よく楽しそうにお披露目してくれた。

唯一大きな不満は、狭いながらも運動場狭しと並べられた大太鼓や締め太鼓を叩かせてもらえなかったこと。
この種目は年長さんが演じる売り物の一つ。民謡やアップテンポの曲に合わせて、太鼓を打ち鳴らす演技。
いくら我が家で太鼓に慣れてはいても、ここではあくまでも年少さん、2年先に回ってくる種目である。
控え席の一番前に立って、太鼓の数を数えている。「叩きたいな・・・」と顔に書いてある。

午前中のプログラムが終わると、例によって1人を囲むように、大人が5人、2人の兄ちゃんを入れると総勢8人の、クルマ座によるお昼ご飯。
この4歳児の食べっぷりたるや目を見張るほど。まさに豆タンクのような身体つきに似合った食欲である。三兄弟で小競り合いをしながらも準備した量がさ~っと3分の1に減っていく。まさしく運動会の昼食風景である。

ちっちゃなお手手にちっちゃな足に、精いっぱいの力を込めて大方の子が一生懸命取り組んでいる。
その一生懸命さと幼さがミックスした巧まざるパフォーマンスに、思わず拍手喝采を贈りたくなる。
腹の底から笑わせてくれる。

中には、全く手が付けられないわがまま行動や、駆けっこの途中で地べたに寝そべって、テコでも動かない子もいれば、一瞬目を離すと、観客席の親の元に逃げ帰る子もいる。
先生は慌てて連れ戻しに来たり、大忙し。でも当人の親は全く注意する様子もない。
これもまた幼稚園の運動会の一こまである。ただただ保育士という職業の大変さが身に染みる。
そして、この親にしてこの子あり。将来どんな大人になるんじゃろうか・・・、気にかかる。
が、実はそれほど心配しなくていい場合が多いという。本当にそうかな~。鉄は熱いうちに・・・って言わなかったかな??

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「秋四っつ・・・」

2013年10月11日 | 季節の移ろい・出来事

     
               咲き乱れる芙蓉の向こう、稲の天日干しが秋の日に映える。

夏の盛りから咲き始める息の長い花「芙蓉」。秋半ばの今もきれいな色を見せてくれる。
一本の木に、白やピンク、紅など複数の色の花を咲かせる。一見不思議な花木ではある。

そんな芙蓉の向こうに、刈り取ったばかりの稲の天日干しが見える。
のどかな田舎の秋を絵に描いたような風景が広がっている。
この天日干しは正確には「 稲木(いなぎ)」「稲掛け」「稲架掛け(はさかけ)」「稲架(はさ はざ はぜ)」など呼び方は色々ある。子供の頃には「ハゼかけ」と呼んでいた。

カマを持った手で稲刈りをしたのは昔の話。今ではコンバインと呼ばれる稲刈機で刈取り、束になって機械から放り出される。それを半分に手で分けて広げ、竹の竿に掛天日に頼るのがハゼかけである。
もっと発展したコンバインは、刈ると同時にモミを稲穂から取って貯蔵タンクに入れる。ワラは10cmほどに断裁されて田んぼに撒かれ、肥しにされる仕組みとなっている。これだとワラが残らない。
お正月用のしめ飾りなどの縄用品は全く作れないことになる。

そこで、刈取りはコンバインでも、その後の処理は手を施すことでワラを確保できる、という利点があるのがハゼかけである。もっとも、しめ飾りなどは、もち米のワラしか使わないのだそうな。ワラの長さが違って縄を編みやすい。

また一つ見つけた小さな秋。このように順調な実りを目の当たりにすると、遠い昔が思い出される。

『 小学4年の夏休み、隣のお年寄りに頼まれるまま、田の草取りに初挑戦した。
  回転式爪のついた昔ながらの除草機を押したり引いたりしながら、前に進む。
  頭からは真夏の太陽が降る。足元では、まかれた石灰が水と反応して、素足の
  すねやふくらはぎはやけどするほどに熱い。がまん、がまんの半日。駄賃として10円もらった。
  
  米作りの大変さを身をもって思い知ると同時に、、駄賃のありがたさ、裕福さが身にしみたあの夏。
  以来、黄金色に染まる稲穂の波打つ季節は、また一つ気合を入れ直し、がまんを呼び起こす節目としてきた
  つもりだが・・・ ・・・ 』
                             

                                2013.10.8  毎日新聞「はがき随筆」 掲載

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「秋みっつ・・・」

2013年10月09日 | 季節の移ろい・出来事

        
                台風一過、抜けるような青空に、台風の名残の雲が・・・

大型の台風24号。進路予報では、山口県上陸も覚悟した。久しぶりに本気で対策も講じて待った。
中学校も小学校も、もちろん幼稚園も、昨日のうちから台風対策として今日の臨時休校を発表した。
そんな状況からも、かなりの確率で接近することを予想した。

予報よりも沖合を通過して、間もなく温帯低気圧に変化した台風24号。同じ山口県でも、日本海側に面した萩や長門地方は、農産物などに大きな被害が出たと報じられている。その点、瀬戸内側のここらあたりは幸いなことに、大きな被害もなく安堵の胸を撫でている。
そうはいっても、家の周りの風対策を万全にし、滅多に使わないサッシ雨戸を締めて寝た。その雨戸を打つ雨と突風に何度も目を覚まされた。でもこの程度で済んだことに感謝しなければ、まともに上陸する沖縄地方の方には何ともお気の毒で、台風の話など出来なくなってしまう。

今日は朝から台風一過の抜けるような青空が広がった。ところがその日差しの強さにもってきて、何とも蒸し暑いこと。あの8月下旬の猛烈な残暑再来かと思わせる暑さに見舞われた。
そんなことくらいで目くじら立てるこたーないよ、と諭されそうではあるが・・・。

 

そんな秋にクルマで少し走ったところで、小さな秋を見つけた。
小さな沼に群生する紅いスイレン。あまりの見事さにしばし休憩、シャッターを押す。

特産の岩国レンコンは、家の周りあちこちで栽培され、間もなく迎える最盛期の出荷を待っている。そのレンコンの真っ白やピンクの花は、それこそ見飽きるほど身近に触れてきた。
この目に映ったスイレンは、通常の白ではなく、燃えるような紅い鮮やかさを見せてくれる。
こちらも、花の最盛期は8月から9月ということであったが、10月半ばにしてこれほどの群生に恵まれてラッキー。

見慣れている人たちに言わせると「別に珍しくもない・・・」とそっけないのかもしれないが、偶然に出会い、また一つ小さな秋と出会えたことを喜ぶ気持ちの新鮮さは、大切にしたい思いである。
ここでもスイレンの花言葉を添えておこう。「清純な心」・「甘美」・「優しさ」・「信頼」などとある。
歳とともに失いかけている若さを、今一度呼び戻させる花言葉であはある。タイミングや良し!

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