雨だれ受けの大火鉢を叩く雨 久しぶりのまとまった雨を喜ぶ畑
長い間降らなかった雨。雨音を聞くのも久しぶりなら、小鳥たちや野良猫の水飲み場となっている、雨だれ受けの大火鉢に溢れる雨水を見るのはほんと、久し振りである。人間も畑も小鳥もノラもみんなを喜ばせる如月ついたちの雨、ええね~。
いつものことながら、あっという間に睦月が往き、節分、立春と耳には春近しが聞こえてくる如月ではあるが、本当は最も温度が下がる寒い時季である。インフルやコロナ対策にお出かけにはマスクのスペア持参、そんな季節でもある。
その昔、2月の異名「如月」が「きさらぎ」と読めなくて、「どげつ」かなとか迷った挙句苦し紛れに「にょげつ」と読んだ。幸いなことに顔がつながっていた大学教授から「実はね、如月は中国の2月の異名「にょげつ」が日本に渡ってきてそのまま「きさらぎ」に移って行ったのです。だから大正解です。」などとお褒めを頂いた若い頃の赤面話を思い出した。
それにしても、我が国の先人たちの情趣・情緒を追い求める遊び心とでもいうのか、美しい日本語を駆使する奥行の深さを改めて思い知らされる。そんな先人の呼んだ2月の異称にはこんな素敵なのがある。
如月(きさらぎ) 令月(れいげつ) 仲春(ちゅうしゅん) 梅見月(うめみづき) 雪消月(ゆきけしづき) 木芽月(このめづき) 恵風(けいふう) などさまざま。小耳にはさんだ知識をときにひけらかしてみるのもいいかもね。