農の神様に会う(3)
(星 寛治氏の思いで)
不思議な線路の廃線敷きにも行きました。廃止されて20年ほどの日中線。
駅名は「熱塩」と有ります。不思議なロマンに満ちた駅でした。
線路が撤去された車庫に有る「ラッセル車」が不思議な光景です。
カーナビを頼りに探したが、一回ではたどり着けなかった。ここでも、積極的な妻は、
人に尋ねることを厭わなかった。
三回目に、家の傍で農作業をする女性を見つけた。妻は興奮した面持ちで走ってきた。
なんとその家が、星寛治氏の御自宅であり、女性は奥様だったのである。
口ごもりつつ、突然の来訪の言い訳をした。そんな私たちを警戒するでもなく、
奥様はお茶を勧めてくださる。遠慮して断ると、午前中に苗代の、種籾播きを終え、
午後からリンゴの最後の剪定作業に出掛けられたので、畑まで案内して下さると言う。
遠慮しつつも奥様の原付バイクの後に従った。
リンゴ畑に到着し、奥様から紹介して頂いた。突然の来訪で仕事の邪魔をする事を詫びた。
しかし、星氏はいやな顔もせず手を休められ話し相手を務めてくださった。
井上ひさし氏の巻頭言どおりであり、著作に滲み出る人格そのものの方であった。
二、三十分の会話が大変長くそして充実して感じられた。去り難かったが、私もいっぱしの百姓。
農繁期の忙しさは知っており、何時までも仕事の邪魔をする訳にはいかない。
再び失礼を詫びつつお別れをした。
そして、その際の写真を入れた礼状を出そうとして、初めて名前を名乗らなかった事に気が付いた。
改めて赤面するような思いをした。
(続く)
(星 寛治氏の思いで)
不思議な線路の廃線敷きにも行きました。廃止されて20年ほどの日中線。
駅名は「熱塩」と有ります。不思議なロマンに満ちた駅でした。
線路が撤去された車庫に有る「ラッセル車」が不思議な光景です。

カーナビを頼りに探したが、一回ではたどり着けなかった。ここでも、積極的な妻は、
人に尋ねることを厭わなかった。
三回目に、家の傍で農作業をする女性を見つけた。妻は興奮した面持ちで走ってきた。
なんとその家が、星寛治氏の御自宅であり、女性は奥様だったのである。
口ごもりつつ、突然の来訪の言い訳をした。そんな私たちを警戒するでもなく、
奥様はお茶を勧めてくださる。遠慮して断ると、午前中に苗代の、種籾播きを終え、
午後からリンゴの最後の剪定作業に出掛けられたので、畑まで案内して下さると言う。
遠慮しつつも奥様の原付バイクの後に従った。
リンゴ畑に到着し、奥様から紹介して頂いた。突然の来訪で仕事の邪魔をする事を詫びた。
しかし、星氏はいやな顔もせず手を休められ話し相手を務めてくださった。
井上ひさし氏の巻頭言どおりであり、著作に滲み出る人格そのものの方であった。
二、三十分の会話が大変長くそして充実して感じられた。去り難かったが、私もいっぱしの百姓。
農繁期の忙しさは知っており、何時までも仕事の邪魔をする訳にはいかない。
再び失礼を詫びつつお別れをした。
そして、その際の写真を入れた礼状を出そうとして、初めて名前を名乗らなかった事に気が付いた。
改めて赤面するような思いをした。
(続く)