サンポーニャ・ケーナの演奏。
ジャズバイオリニストの平井尚子さんです。
千年の森コンサート(2)
ジャズピアノ、サンポーニャ・ケーナと言う南米の楽器、ジャズバイオリンの順に演奏は始まった。
ブナの森の中という背景に、溶け込みコンサートは進んだ。
遠慮がちな片田舎の観衆ではあるが、それもまた森の中のコンサートにはふさわしいとも思えた。
私が特に気に入ったのは、サンポーニャ・ケーナの演奏だった。
独特の管楽器の音色はブナの森に心地よく響いた。
好きな「コンドルは飛んで行く」のケーナを中心にした演奏には身震いした。
幸なことに、中ほどで少し降った雨も終わる頃には上がった。
アンコールに答え三者で再びステージに立ってくれた。
雨を予想して、赤いTシャツに着替えたピアニストが、身振りで謝る姿も愛敬だった。
盛大にそして時間的には、予定通り終了した。帰りは当然観客が一斉に帰途に付く。
駐車場が広範囲にあるため、多くの人が歩く中を、オートバイの二人乗りで走るのは目立ち、
照れ臭さと、誇らしさとの複雑な気持ちで走った。
しかし、手を振ってくれる人達もいて、ほっとした。
二人の仲違いもなんとか治まった、日曜日の森の中のコンサートだった。
(終わり)
(オートバイの話が続きゴメンナサイ)