バンビの名誉のために(犬の不思議な能力)(その2)
その後、前に書いたように私が我が家の近くの国道17号線をトコトコと急ぎ足で実家へと向かう、
バンビを見かけたという話につながるのです。そして、家に帰りついて直ぐに死んだというのは私の勘違いだった。
驚いたことに、家に帰り着いたバンビを最も喜んで受け入れたのはなんと、家では一番憎んでいたばあちゃんだった。
本当は優しくて可愛かったのでしょう。
その後バンビは考えられないほど従順な犬となり、そしてばあちゃんに可愛がられることこそ、
安住できることと思ったのか、忠犬と化しゼンマイ採りにもお供するようになったとか。
家族の誰もが忠犬として認めるバンビとなり可愛がられていたのだが、自分の衰えを知ったのか、
誰に知らせることもなく、忽然と姿を消してしまったバンビだったと言う。
目隠し状態のような車のトランクでの移動にもかかわらず、何十キロも離れた家を探し当てたのは、
犬が持つ不思議な能力の一つだと思う。
(続く)