畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

連載113-2「バンビの名誉のために」(その2)

2017-05-27 04:02:41 | 暮らし

     バンビの名誉のために(犬の不思議な能力)(その2)


 その後、前に書いたように私が我が家の近くの国道17号線をトコトコと急ぎ足で実家へと向かう、

バンビを見かけたという話につながるのです。そして、家に帰りついて直ぐに死んだというのは私の勘違いだった。


 驚いたことに、家に帰り着いたバンビを最も喜んで受け入れたのはなんと、家では一番憎んでいたばあちゃんだった。

本当は優しくて可愛かったのでしょう。


 その後バンビは考えられないほど従順な犬となり、そしてばあちゃんに可愛がられることこそ、

安住できることと思ったのか、忠犬と化しゼンマイ採りにもお供するようになったとか。


 家族の誰もが忠犬として認めるバンビとなり可愛がられていたのだが、自分の衰えを知ったのか、

誰に知らせることもなく、忽然と姿を消してしまったバンビだったと言う。


 目隠し状態のような車のトランクでの移動にもかかわらず、何十キロも離れた家を探し当てたのは、

犬が持つ不思議な能力の一つだと思う。

             (続く)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鉄塔からの墜落事故から一年

2017-05-27 04:02:12 | 暮らし

 我が家の山の畑から木の間越しに上越新幹線に給電する鉄塔が見える。

あの鉄塔からの悲しい転落死亡事故が発生してから1年が経過した。 

 

 あの時は、畑で一仕事を終え昼食に帰宅するときだった。

「トーちゃん、オーイ、オーイって呼んでいるけれど、誰か車でも落としたんじゃない?」なんて。

 

 

  でも、そんな悠長な話ではなくて、墜落した仲間に鉄塔上からかける言葉だった。

きっと、墜落して動かない仲間の安否を必死の呼び声で確認していたのだろう。

 

  一年に1回、いやそれ以上の頻度かも知れないが今年も同じ時期と言うことは定期点検でしょう。

我が家の畑にまで、カチャリ、カチャリと安全ロープの掛具を移す音が聞こえる。

 

 本当にマニアル通りに仕事を進めたら事故なんて起きないことになっている。

でも、仕事の中身は違えど、同じように鉄橋上などで作業をしてきたスベルべにはその難しさ、矛盾も分かります。

 そして、切なくて辛いのは彼らは大電力会社の社員ではなくて下請けか孫請けの弱小会社社員だと言う事。

話しは飛躍するけれど、あのライオンヘアーの宰相が提唱した「規制緩和」が弱い者いじめになっているなー。

 派遣社員とか、何時でも切り捨てられる便利な労力は経営者にはありがたい話でしょう。

日本のみならず、グローバルな観点でも貧富の格差が問題になっているけれど、全くその通り。

 どうして、現場で危険な思いをし、汗を流す労働者の暮らしが良くならないのか。

楽をして儲けているとまでは言わないけれど、汗を流さない人たちだけに富が集中するなんて不思議な世の中です。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする