(懐かしい顔ぶれです。20数年、いやもっと前の餅搗きでしょうか。)
餅を搗く(その2)
我が家では父母から私たちの時代になっても何年もその大きな臼で餅を搗き続けた。
一人搗きという搗き方で、使う杵も太い杉丸太から作り上げた大きくて重いものだ。
師走の三十日につくのが我が家の習わしで、その日は家族が競って友達を呼び寄せ、
三十人近い人数が集まった事も有る。
餅搗きの日は、朝食を終えお茶を飲んだら支度にとりかかる。
もっとも、もち米の準備は前日からだから、手間のかかる仕事でもある。
これも古い珪藻土を使った年代物の「文化釜戸」なるものに、納戸から取りだした煙突を取り着ける。
そして、釜戸に載せた釜に水を入れて、火を付ける事になる。
(続く)
(文章が長すぎて、2回に分けての新聞掲載。次の後半は来週と言う事で)